2代目繫盛のルールその10「自分は経営者だと自覚しろ」【創業組が嫉妬する2代目マネジメント術その㉑】
「ルールその10 自分は経営者だと自覚しろ」
無自覚な経営者報酬
僕のところには、よくオーナーシェフのパティシエの方がマネジメントについての相談にやって来られるのですが、皆さんに共通するのが経営者の自覚がないという事です。自分はシェフである、つまり技術者である、という自覚は皆さん当然持って居られますし、プライドも実績もあります。
しかし、経営者としてはどうでしょうか。
あなたはどうですか?
技術者と経営者との決定的な違いを自覚していらっしゃいますか?
それを知って頂くのに僕はオーナーシェフの皆さんに、必ずある質問をします。
「あなたと全く同じ年齢、体格、体力、技術を持った人をもし雇うことになったとしたら、あなたはどれだけの給与を出しますか?あなたと同じ技術を持った同じ年齢の人ですから、あなたが今得ている収入と全く同じ額をその方に提示しますか?」
そう聞くと全員、自分と同じ額は出さないと答えます。
当たり前ですよね、オーナーシェフであり、経営のトップであるあなたと同額で雇うわけがない。では、その差額は何ですか?
そうです、それがオーナーシェフとしての報酬からシェフとしての報酬を引いたオーナーの報酬=経営者の報酬です。
経営者は報酬分の責任を果たす義務がある。
あなたの会社にもしも給料ドロボーがいたなら、あなたは許せますか?
「おい、君、給料分ぐらいは働いてくれよ!」そう言いますよね。
報酬を受け取っておきながら働かないなんて、まじめにコツコツ技術を積み上げてきたあなたにはとても信じられない事でしょう。
そんなあなたがまさかの給料ドロボー?
経営者報酬に無自覚でいるという事は、残念ながらそういう事です。
ですから、あなたは、あなたにしか出来ない責任を果たさなければなりません。
経営者の責任とは、顧客を満足させ、業績を伸ばし、利益を拡大させ、従業員の幸福度を向上させることです。
例え1円でも経営者報酬を得たならば、あなたにはその責任があります。
マネジメントは、自分は経営者だと自覚しないと始まりません。
自分は経営者。そう自覚しましょう。
創業組が嫉妬するような2代目マネジメント術で豊かで幸せな人生を送りましょう!
エルベラン2代目オーナーシェフ 柿田衛二
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