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GWが終わった頃、気分が落ち込んでいませんでしたか?

新生活が始まったみなさんは、いかがお過ごしでしょうか?

こんにちは、どさんこ大学生RUNAです!
コロナ禍の新年度は、今年で3度目になりますね。
 
新しいスタートを切る季節でもある春、門出を祝う写真を撮影しても、そこにはマスク姿があふれていて、表情も思いも読み取ることができない…。そんなことにもどかしさを感じずにはいられません。ですが、そんなマスク下の、コロナ禍の、日常に慣れてしまっているようでもあります。
 
だからといって、自分のストレスにも慣れてしまっているということはありませんか?
 
GW明けによく耳にする「五月病」…。
聞いたことはあるけど、それって病気なの?
しんどい気持ちを表す言葉でしょ、大げさ〜!
と思っている、そこのみなさん!
「五月病」を放っておくのは危険なんです。では、その正体を一緒に紐解いていきましょう!

大学生と「五月病」

私が「五月病」をよく耳にするようになったのは、大学生になった頃からでした。

大学1年生の時、クラス制の20人の生徒が週に1回2時間程度顔を合わせる特別な授業がありました。自己紹介では、話し上手な人がいたり、一発芸をしている人がいたり、自分の趣味の写真を見せてくれる人がいたり、とても明るい同級生が多いという印象を受けました。

しかし、GW明けの授業…。
出席したのは、僅か5人程度で半分以上が欠席していました。
用事があった人もいましたが、大半の人が「五月病で…」と言い、人間関係や環境に慣れていない不安な気持ちや、当初のやる気や期待が消えて学校に興味がなくなったことが理由となって学校を休んでいました。

私が大学1年生の時は、まだ対面の授業でした。
しかし、今はせっかく入った学校や職場でリモートの会議や授業も少なくないと思います。対面だったとしても、マスクで顔の半分は見えず、声も聞き取りづらく、人間関係がうまくつくれない…。
期待と共に新年度が始まったものの、新たな生活に実感もなければ、充実感も感じることができない…といった虚無感がだんだんと積もってくる。
そんなストレスフルな日々だったのが、GWによって緊張がゆるみ、一気に吹き出す。

2022年のGWは、仕事によって、いつもより長く休みが取れる人がいます。そこで、新生活と休みの間に大きなギャップが生まれてしまう可能性があるのです。だからこそ、「五月病」について考えてみたいと感じました。

環境の変化と心のゆらぎ

進学や就職、転居などの環境変化から一ヶ月…
新しい生活への緊張やストレスがたまり、徐々に心が圧迫され、それが心身の不調となって現れる症状を「五月病」と言います。
 
諸説ありますが、1960年代後半に、大学受験を終えた学生が虚脱感と抑うつ気分が生じたことを意味する言葉として、「五月病」が名付けられました(注1)。
 
そんな始まりであった「五月病」は、正式な病名ではありません。
実際は、ある特定の状況や出来事(学校や仕事の内容、また環境が自分に合っていないことなど)がその人にとっての苦しみを生み、そのために気分や行動面に症状が出る「適応障害」のことなんです。それが、新年度から1ヶ月が過ぎ5月になる頃に、身体のだるさ、意欲の低下、睡眠不足、無気力などの症状として現れます。
 
今までの交友関係や居場所から離れることでリラックスできなくなった新入生や新社会人の若い世代。
ステップアップするために頑張りすぎること、また周りや部下を牽引しても応えてもらえなかった中高年世代。
 
さまざまな世代が、さまざまな理由のもと、4月からの環境の変化+GWという長期休みがきっかけとなり、心身のゆらぎが引き起こされる可能性があるのです。
 
2018年の20歳〜59歳に向けたストレス調査(注2)によると、約4人に1人が「五月病」を経験していることが分かりました。ほとんどの人がなったことがあるし、どうせ大したことはないのだろう〜なんて思ってはいませんか?
 
「五月病」を放っておくことは、とても危険です。
なぜなら、「五月病」と呼ばれる適応障害は、放置することで「うつ病」へ変わっていくことも少なくないからです。
 
ただでさえ、コロナ禍であったり、心を締め付けるようなニュースが流れていたりと、日々、心労が絶えない状況が続いているかと思います。

日本では、新型コロナウイルスが流行する前よりも、うつ病やうつ状態になっている人の割合が2.2倍に増えています(注3)。このようにコロナウイルスの拡大によって「コロナうつ」という言葉も生まれるほど、誰もが憂うつな気分と向き合い、心のエネルギーが低下しているのです。

注1:https://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000217467
注2:https://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000217467
注3:https://www.yomiuri.co.jp/medical/20210619-OYT1T50169/

わたしなりの処方箋

「五月病」と呼ばれる適応障害は、ストレスの蓄積によるものであり、ストレスの原因がはっきり分かり、対処できれば症状が和らげられます。

しかし、そういったストレスフルな状態の時って、自分のことを振り返って考えることがなかなかできませんよね。

忙しかったり、やらなきゃいけないという焦りだったり、どうしようという恐ろしさだったり、いろんな感情が交互に押し寄せてくるとき。

何かアドバイスされても、有名な人のストレス解消法を見ても、自分にはできない…と逆に自分を責めるようになることも。

そんな時、ドラえもんの秘密道具のように自分用のストレス解消法を心のポケットに用意しておくことが大切だと感じます。自分を守れるのは自分だけかもしれないから。

最近、体調が優れなかったり、気分が晴れなかった私がやってみて心が明るくなった3つのことを紹介します。これは、ほんの一例です。

空を見上げるだけでもいい

1つ目は、外に出る時に顔を上げ、空を見ること。

今日の空を覚えていますか?

出かける時でも、ついついGoogleマップを見ながら歩いたり、今すぐ必要でもない連絡のために携帯画面を見ていたり、足元ばかり気にしていたり…。
そんな歩き方をしていた私ですが、ふと顔をあげた時にこの空を見ました。

ぼうっと空を眺めていたら、なんにもしなくても、そこから動かずにはいられませんでした。

ただ広い空を見たからって、悩みごとの答えが出てくるわけではありません。
でも、緊張で張り詰めていた心がスーッとやわらぎ、なんだか落ち着いている。

ストレスフルな状態の時、人と話すのも苦しいってことありませんか?
行かないと、話さないと、笑ってないと、「〜しないと」という思いが強まっていくと同時に、人の目が気になってしょうがなくなる。むしろ、いつもそこにある空をゆっくり見上げる余裕がない。

でも、顔を少し上にあげて、深呼吸をしてみると、私は少し気持ちが晴れます。
晴れでも、雨でも、曇りでも、夜空でも、1日のどこかで空を見ることを心がけています。

すこし立ち止まって、顔を上に向けてください。
今日はどんな空ですか?


木漏れ日をさがす

2つ目は、木漏れ日を探すこと。

足元ばかり見てしまうような落ち込んでいるとき。
そんな気持ちを隠すように、ずっと歩き続けていると、木々の間からもれる光を目にしました。
まぶしい太陽の光とは違って、優しい光。

顔をあげるのもしんどい時、足元の光を探しに緑のある所へ行き、優しい木漏れ日に包まれると、心がほんわかしてきます。

絵本を読む

3つ目は、絵本を読むこと。

私の心の処方箋として、大活躍なのはヨシタケシンスケさんの絵本です。
『あつかったら ぬげばいい』
帯に書いてあるように、まさに心を緩めてくれる絵本です。

いろいろ、ぐるぐる悩んで、焦って追い詰められる前にちょっとだけ逃げられる。息抜きさせてもらえる。

この感覚で思うように進んでもいいんじゃないかって何度も何度も読んでは、クスッと笑って考えさせられる。
そっと寄り添ってくれるような宝物の1つです。

自分の心の処方箋をつくる


「五月病」とよく耳にする今の季節は、たくさんの人が心の痛みと向き合っている時期なのかもしれません。

ヨシタケシンスケさんの絵本『あつかったら ぬげばいい』にこんな言葉があります。

つかれているのか どうかよくわからなくなったら
つかれたことに すればいい

今は、つかれたことにして、自分の心に寄り添い、自分しかわからない心の処方箋をつくってみる機会にしてみませんか?

最後まで読んでいただきありがとうございました!

Text by どさんこ大学生RUNA


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