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英語エンターテインメントエッセイ「英語のそこのところ」

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Native English Speakerはどうしてwhy を連発するの?  なんで、a やthe にこだわるの?  日本人にとって理解しにくい英語の感覚は、実はNative…
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#エッセイコミック

著者 徳田孝一郎からのご挨拶

 拙著「英語の国の兵衛門」が上梓されたのは、2008年のこと。  なんとなく知ってはいるが、使いこなせてはいない英文法を使えるものにできる、ドタバタが面白いと、読者の方にはずいぶんとお褒めいただいた。面映い限りで、ちょっとほめ過ぎだよと思ったが、実際はまんざらではない(笑)  調子に乗って第2弾を、と自分も思っていたし、版元からも次の本のネタはないかと言われていたのだが、好事魔多しとはよく言ったもので、突然版元が解散してしまい第2弾は立ち消えとなってしまった。  やる気が

英語のそこのところ 第1回 はっきり言っていいんです!!

著者 徳田孝一郎 イラストレーター 大橋啓子 徳さんは、変わってるね。   と、Native English Speaker からよく言われる。実際、日本人の友人の間でも変わりもんだという評判(?)を得ているので、英語を使っても日本語を使っても「ぶれない」(笑)ということで、ほめ言葉として受け取っていたのだが、あるとき何かの拍子に突っ込んで聞いたことがあって「へぇっ」と思ってしまった。  私は、日本人ぽくないんだそうで。  何を言っていやがる、おれは九州福岡の産で、顔もき

英語のそこのところ 第2回 あの人は、違う人

著者 徳田孝一郎 イラストレーター 大橋啓子  今はそうでもないけど、会社員だったころはよく仕事帰りにスタッフを連れて呑みいったものです。生意気にも、おい今日は呑みに行くぞっ なんて就業時間のちょっと前に宣言したりする。 「ええ?、徳さんのおごりですか?」  って、一番仕事の出来ない奴が一番に飛びついてくる。 「もちろん、お前のおごりだ」  なんて掛け合いをして仕事の終わったスタッフで新宿に繰り出すわけですが、そんなとき、Native English Speakerは必ず一

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英語のそこのところ 第3回 外にある正しさ? 内にある正しさ?

著者 徳田孝一郎 イラストレーター 大橋啓子  そろそろ11月も中盤ですね。だんだんと、12月の足音が迫ってきて、ああ、今年ももう終わり、あれもやってない、これも終わってない。でも、まあいいっか。何にも終わってないけど、忘年会はやっておこう。なんて話が出てくる時期です。  前の職場の英会話スクールではパーティは欠かせないものでした。特にクリスマス。一年の終わりということで、Native English Speakerも愉しみにしているし、Native English Sp

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英語のそこのところ 第4回 どっちが先?

著者 徳田孝一郎 イラストレーター 大橋啓子 「で、どうしてこういうメールが来てるのかな?」  英会話スクールの会社の会議室。  徳田と講師管理のNative English Speaker、それに前回も出てきたケンジ君が座っています。男3人雁首揃えて、呑みにでも行く愉しい話でもしているのかと思いきや、ちょっと違うようです。むしろ、空気は重い。とてつもなく重い。ここはブラックホールかと思うぐらい重い。そんなわけはないのですが(笑) 「なんですか?」  と気楽に一人だけ重力

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英語のそこのところ 第5回 猫に猫じゃらし

著者 徳田孝一郎 イラストレーター 大橋啓子  サポーター大反対! Jリーグ2015年度から2ステージ制へ―――  ちょっとマニアックな話で恐縮なんですが、先月こんな新聞記事が出ていました。  なんでも、Jリーグの収入回復のために2ステージ制にするらしいんでが、サポーターは大反対だそうで。  私は性格的に野球に向いていなくて、小学生の時、少年野球の監督にチームに入れといわれて練習場に行ったのはいいものの、すぐ帰ってしまったという経歴の持ち主です(笑)  だって、グローブは

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英語のそこのところ 第6回 とりあえず、(ビールの話ではありません)

著者 徳田孝一郎 イラストレーター 大橋啓子  前の会社には、『語学カウンセラー』として入社しました。それまでは、教材出版社の編集者をやっていたんですが、入社して1年の間に一般書籍の参考書の出版や私立高校の本番の入試問題を作成してしまったりして、ちょっと燃え尽き症候群になってまして、その時たまたまネットで見た募集を見て、冷やかし半分で応募したのが始まりでした。  本当のところ、『語学カウンセラー』? なんだいそれ?  というのが私の第一印象でしてね、  Native E

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英語のそこのところ 第7回 判らないのはあなたのせい

著者 徳田孝一郎 イラストレーター 大橋啓子 「それ、もう一回初めから、やってもらえますか?」  徳田は、ぎょっとして隣に座っている教務担当のNative English Speakerの顔をまじまじと見た。  20分ほどのプレゼンテーションの終盤、営業に来てくれたアメリカ人が最後の締めに入ろうとしている矢先のことだ。 『てめぇ、最初から、そこに座っていただろう。途中で居眠りでもしてやがったのか!』  と、内心思いながらも、 「まぁ、もう一回やってもらうのは悪いから」  と

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英語のそこのところ 第8回 シニフィアンはいろいろあっていい

著者 徳田孝一郎 イラストレーター 大橋啓子 「現代哲学って何を勉強するの?」  この間レッスンを始めた受講生の方に訊かれて困った質問です。なかなか、一言で答えにくい質問でして。。。  私は初めてお客様にお会いする際のコンサルティングを、お見合いみたいなものだと考えていて、私のご提供できるレッスンとお客様のお求めのものが合致しないとレッスンをお受けしないんですが、そのために初めてお会いした時にいろいろとお話を聞き、また、お尋ねいただくということをします。 「好きな食べ物

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英語のそこのところ 第9回 『責任者を呼べ』よりも。。。

著者 徳田孝一郎 イラストレーター 大橋啓子  今日は12月26日。クリスマスも終わって、さぁ次はお正月ですね。  みなさん、年末の気ぜわしいムードの中でわざわざ英語のエッセイを読んでいただき、ありがとうございます。それとも、もう休暇に入られておられるでしょうか? 私はあまり大きなしっかりした会社に勤めたことがないこともあって仕事納めは29か30でした。  クリスマスが終わってからもう一仕事して、オフィスの大掃除して、忘年会。ほっと息をついたらもう大晦日。毎年、自分の部

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英語のそこのところ 第10回 Give & Takeを大切に

著者 徳田孝一郎 イラストレーター 大橋啓子  あけましておめでとうございます。みなさん、大晦日は呑みすぎませんでしたか? しっかり呑んで、紅白歌合戦を見て、二年詣りに行かれた方も多いと思います。もちろん、二年詣りから帰った元旦の朝(昼?)は、お雑煮にお屠蘇でしょうか。正月のほうがなんだか、ハードスケジュールのような(笑)。何はともあれ、今年も「英語のそこのところ」をよろしくお願いいたします。  さて、今日二日は書初めとのこと。いつもは日本語で今年の抱負などを書かれる方も

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英語のそこのところ 第11回 It’s my pleasure.

著者 徳田孝一郎 イラストレーター 大橋啓子 「あんた、途中から変わったからね」  年始の寒空の下、吉田が山本に言った。それを聞いた山本の動きが止まる。上げかけた熱燗の入ったコップがテーブルに戻った。  新橋の露店の呑み屋だ。吉田は山本の教え子で、年末に会計士の試験に合格したという報告があり、じゃあお祝いしようということで、新年会がてら酒を呑むことになったのだ。  吉田と山本とはもう20年来の付き合いになる。付き合いと言っても、初めて会ったのが吉田が10歳、山本が24歳だっ

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英語のそこのところ 第12回 「数えられない」の意味するもの

著者 徳田孝一郎 イラストレーター 大橋啓子  何度かいろいろなところで書かせていただいていますが、私は英語が好きだったわけでもないのに英語を教えさせていただいたり、英語教材の編集者をやらせていただいたり、英語をネタにしたエンターテイメント小説やこのエッセイを書かせていただいたりしています。  英語大好き! という方もいるのに、英語があまり好きでない私がこんなことを書かせていただいているのは、本当に申し訳ないところで、星の巡りというか、偶然の積み重ねというか、人生なにが起

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英語のそこのところ 第13回 a(an), the が主役?

著者 徳田孝一郎 イラストレーター 大橋啓子  時が流れるのは速いもので、この間正月だったかと思えば成人式も終わり、センター試験も終わって1月の下旬に入ってしまいました。正月の書初めで、一念発起、今年こそは○○をものにするとスキルアップを誓われた方も多いと思います。大丈夫ですか? 心理学の本によるとそういう決意は初めの三週間続くとずっと継続するそうですが。。。え? 余計なお世話だって。そういうお前はどうなんだ? はい、私は継続しておりますよ。目標を作らないという目標をここ2

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