英語のそこのところ 第6回 とりあえず、(ビールの話ではありません)
著者 徳田孝一郎
イラストレーター 大橋啓子
前の会社には、『語学カウンセラー』として入社しました。それまでは、教材出版社の編集者をやっていたんですが、入社して1年の間に一般書籍の参考書の出版や私立高校の本番の入試問題を作成してしまったりして、ちょっと燃え尽き症候群になってまして、その時たまたまネットで見た募集を見て、冷やかし半分で応募したのが始まりでした。
本当のところ、『語学カウンセラー』? なんだいそれ?
というのが私の第一印象でしてね、
Native English Speakerの講師がいるわけだから、教えるのは講師の役割、じゃあ、『語学カウンセラー』ってのは名ばかりで、営業なのかな? と思っていたら、書類審査が通り、WEBでのテストが通り、あれよあれよという間に、面接に来いとのお達し。
たまたま休みだし行ってみるかと、訪ねたんですが、話を聞いてみるとほんとに『語学カウンセラー』という職種を作りたいんだということでした。本気で、日本人の英会話力を上げたいと思っているとのこと。
まぁ、その時の会社の本気度と世の中にないものを作るというのは面白いな ということで、転職することにしたんですが、やっぱり『語学カウンセラー』というのが何なのかがわからない。さっきも書いたとおり、英会話はNative English Speakerが教えるわけで、営業は営業でいるし、メンタル部分のフォローをするというのであれば、『語学』と頭についているのがわからない。そもそも、私は人様のメンタルをフォローできるような人間じゃない。どっちかというと相手と同じ立場にたってしまうタイプです。一緒に悩んじゃう(笑)
で、入社してすぐの研修で初めてNative English Speakerと受講生のレッスンを拝見し、そのあと講師と話したんですが、ああ、なるほど、語学カウンセラーが必要なのか、と思うわけです。
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