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新章前夜、ひとりよがりの私から

ひとりが好きな私。
ひとりぼっちの私。
ひとりで生きた私。
「ひとり」を生き抜いた私。

終わりは思ったよりも、唐突に訪れるっぽいな。

この記事は、私から、私へ。






振り返ってみれば、私は今までひとりで生きてきたのかもしれない。

もちろん、ごはんはずっと親に食べさせてもらってきたし、いろんな人が私を育ててくれた。
だけど、裏を返せばそのくらい。


小さい頃から、宿題を友達に付き合ってもらったり見せてもらったりなんてほとんどしなかった。
受験のときだって、高校受験も大学受験も、予備校に通うことなく自主勉強で切り抜けた。
大学生になった今だって、定期試験の過去問を得ようと躍起になった記憶はないし、興味のある授業なら一緒に受講する友達がいなくても平気でひとり教室へ行ける。

ここでは学校のことばっかり話したけど、他だってそう。
あんまり、人に頼らない。
助けを求めるのが苦手なんだと、いつからか知っている。


なぜ、私はいつも誰にも助けを求められないんだろう。


抱えている困難について愚痴ることがあっても、助けを求めることがない。
自分が実際にどんな状態なのか、如何ほど酷い有様なのかを赤裸々に見せることがいつもできないから。

何度も、信頼のおける人には打ち明けようとするのだけど、どうしても手前でブレーキを踏んでしまう。
自分の状況を実態ほど酷くないように、伝えてしまう。

それは、単にプライドが原因で弱みを見せられないのとは少し違う。
自分の出来の悪さを見せたときに、一体何でこんな有様になってしまうのか、理解されず、失望させ、不快にさせ、蔑まれるのが怖いから、と言った方が近い。
ちょっと良いように言い過ぎなのかな。

とにかく、臆病なんだということが伝わればそれでいい。



でも、どういうわけか、そのままここまでは歩いてこられてしまったのだ。
義務教育を抜け、高校も卒業し、SOSを発信する能力を獲得しないまま成人してしまった。


あまり高望みをしなかったからなんだろうか。
欲が足りなかったのだろうか。

私は、創作欲はやたらと強い。
表現のスキルが追いつかないけれど、暇さえあれば自分の内から出るアイデアや感情の表現方法を探している。

その代わり、創作欲や自己表現欲以外の種類の欲は、概ね乏しい。


そんなこともあって、ライフイベントなどに関しては、野心や情熱があまりなかった。
自分の力だけで辿り着ける程度の景色ばかりを、無意識で選んでいたのだろうか。

それこそたとえば、高校時代に予備校とかにも通い人を頼って受験していれば、今頃もっと賢い大学にいるくらいのポテンシャルが、実は眠っていたのかもしれない。
勝手に自分でエネルギーの最大出力を、マイペースに自分ひとりで出せる限りのレベルまでしか出さなかった結果が、今なのかもしれない。

正直、最近は本気でそう思う。



私は、人に頼るのをとことん怖がって、独りよがりに歩みを進めていた。

始め、それを自覚したときは「直したほうがいいなあ」なんて思っていたかもしれない。
だけどそれも近頃は、「それも自分だ」って考えるようになっていて、克服へ向かう心を忘れてしまっていた。

人生を改善するためとはいえ、性格から変えてしまうのが嫌だった。
自分の長所と短所を知り、アイデンティティを感じ、それが壊れてしまうなら、それはもはや自分が生きているのとは違う、っていうくらいの極端な考え方を、知らず知らずのうちに身に着けていた。



だけど、そんな私の旅路もそろそろおしまいみたいだ。


ぴりぴりとした痛みが肌を刺激するように、今それを実感している。
心のざわめきが急速に大きくなっていくのがわかる。

予感がする。終わりの予感がする。


もう限界っぽい。
驚くほどに人を頼るのが苦手な私には、どうにもならない。
ずっと、ひとりよがりでも生きていけるレベルを泳いできたみたいだけれど、遂にその道を外れたみたいだ。


これまでの景色にも、さようならを告げるのだろう。

人里離れた山の上。
もうこの先に道はない。

眼下に広がるは光の灯った街。
行くには崖から降りるしかない。
この、今いる山の上よりも、ずっと賑やかで崇高な知らない場所はその先に。

せめて山の上から見る最後の空は、絶景の星空であってほしい。






きょう、大学の友達に「最近(鱏里の)メンタルやばそう」って言われた。
全くもってその通りだと思う。

この記事は防衛線。
これからさらに壊れていく自分の心を守るための。

現実じゃあ、やっぱり誰にも助けを求められそうもないから。
きっと、この複雑な感情や気持ちを、私の乏しい言語力では伝えたくても伝えられない。

noteは秘密の家。
私の本音が帰る場所。
思いの丈を、下手でも形にしておける。

いざというときのため。
周囲の全てから否定されたような感覚になっちゃったときのため。
noteでくらい、私を美しく描かせてよ。


私にはちゃんと、長所がある。
みんなそれぞれ魅力があるけど、私にだってある。

蔑まれようと、失望されようと、魅力は死なない。
短所もそうそう消えないけれど、長所だけは死なせない。

本質的な「私」という存在は、綺麗な背景がよく似合う。
みんなもそうでしょう?


きっと私は間もなく、一度崩壊する。
なるべく誰にも見えないところで、とても大きな挫折を迎えられたらいいな。

自己の一番深いところにメスを入れるようなもの。
そんなの、みんなに見られちゃったら、知られちゃったら、もう人に会うこともできないや。




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