見出し画像

バグルート No.1(創刊号)




バグルート創刊のご挨拶


 論理を超越した

 場当たり的な行動でしか辿り着けない場所が

 この世界には在る

 バグルート

 通ずるは鏡の裏側

 人気(ひとけ)のない遊園地

 そこで喰らうはモザイク様の果肉

 そこで味わうは脳内ホルモンのカクテル

 一人で楽しむのはもう飽きた

 生きた証が欲しいから

 ともに道を歩もう




 バグルート編集長 地図屋栄吉






暑いですね。冷たい飲み物をどうぞ。(AI絵)







未来へ向けて情報を放つ  地図屋栄吉



AI絵


 今、我々はネットを通じて世界からメッセージを受け取り、そして発信しています。文字、画像、音声、動画、媒体は様々ですが、XやnoteなどのSNSは文字を読める能力を前提としています。そして、多くの人がSNSに慣れてしまって麻痺しているでしょうが、文字を書くという行為はそれ自体が作品として評価されるポテンシャルを秘めています。

 枕草子は1001年ごろにほぼ完成したとされる随筆ですが、清少納言という一人の女性が書いた日記で、まさか千年経ってもこんなに大勢の人間に認知されているとは想像できなかったでしょうね。Xだろうがnoteだろうが5chだろうが、例え便所の落書きと揶揄されても、読む人の胸を打てばそれは作品たりえます。つまり、ネットというのは誰もが作家として評価されうる未来に通じているのです。


 現在のSNSの様相は私に『レッドドラゴン(日本のTRPG小説)』という昔読んだ小説を思い出させます。それは作家が虚構のキャラクターを演じ、他のキャラとやり取りしながらストーリーを展開するものです。いわゆるインフルエンサーと呼ばれる人たちはキャラが強い傾向があるように思いますが、それが実像に反しているかどうかはさておき、彼ら彼女らは作家として自分という作品を作っている感覚があるのではないでしょうか。

 今後、AIが今より発展し、発信者は不得意な分野も補うことで、文章・絵・音楽・動画など、より多角的な表現が可能となります。今、インフルエンサーと呼ばれている人たちはそれを利用することでアーティストと呼ばれる存在に近づくでしょう。今後、インフルエンサーとアーティストの境目は薄くなっていくと感じています。


 今、私は都道府県47本勝負という旅記事を連載をしています。そして、noteでの目標は星の数だけ新しい事象や法則性を見つけること。都道府県への旅を依り代としてアイディアを捻ることで、それらしい成果を文字として記録しています。都道府県47本勝負の記事に限らず、言わなくていいことをかなりの頻度で言ってますが、それも私の作家性です。

 次の千年後は読者に宇宙人が加わっているかもですね。もし私の作品が奇跡的に残っていたとしたら、果たしてどういう目線で読むのでしょうか。「こいつ下ネタばっかやん」とかでしょうか。でも、もしかしたら下ネタの数が宇宙人の評価方式では加点対象の可能性もあります。今後、私は下ネタの使用頻度を増やすべきでしょうか、減らすべきでしょうか。まさかエッセイの最後にこんな事で悩むなんて、書き始めた時は思わなかったなぁ。











地図屋栄吉インタビュー


デビュー時からこの写真がアイコンのまま。ケネディ電気の敷地内にて撮影。




ギャグを知らない平行世界から来たインタビュアー(以外、インタビュアー):地図屋栄吉さん、note1周年おめでとうございます!

相手の思考が読める地図屋栄吉(以下、地図屋):ありがとうございます。

インタビュアー:1年を振り返っていかがでしたか? 現在のフォロワー数は4600人を超えています。ここに至るまで大変な苦労があったと思いますが。

地図屋:いや、まあ余裕でしたね。余裕のよっちゃんでした。

インタビュアー:(ん? よっちゃんって誰だ。小島よしおのことか? いや待てよ、野村義男の方かも知れない)

そうですかぁ〜。流石ですね。やはり、こうなることは予定通りだったということでしょうか。

地図屋:当たり前田のクラッカーです。

インタビュアー:(だから誰だよ! 前田敦子か前田日明かはっきりしろ!)

いや〜凄いですねぇ。でも予定通りだと、それはそれで変化が欲しくはならないんですか? 次はちょっと羽目を外してみようとか。

地図屋:冗談はよしこさんですよ。

インタビュアー:(・・・・・・もしかして妻のことか? いや、待てよ。ガンバレルーヤのよしこがいたか。宮崎美子もいるな。落ち着け、俺)

はぁ~。では、2年目も頑張ってください!

地図屋:合点承知の助です!

インタビュアー:(吉良承知の助のことか)

地図屋:(それは誰だよ!)











公案"隻手音声"を解く   地図屋栄吉


AI絵


 昔、TVで"隻手音声"という公案の問答をお寺の住職がやっているのを見た。公案とは禅宗のいわゆる禅問答と呼ばれるもので、解答があるのかないのか不明な問いかけである。その時に見た問いかけは以下のものである。

「両手で拍手した時に、音は右手と左手どちらから出ているか?」

 確か、この”隻手音声”の無理難題に対して、問われた側も「おわんの蓋を開けずにみそ汁を吸ってみてください」という無理難題を吹っ掛けてノーゲームにするというやり取りだったのを覚えている。

 私はTVを見た後、なんとなく答えが浮かんできた。

「利き手(聞き手)はどちらですか?」

 右が利き手(聞き手)なら鳴っているのは左手である。


 ちなみに上記の"隻手音声"は変形バージョンであり、本来の問いかけは「両手を打つと音が出るが、片手だけにはどんな音があるか?」というものだそうである。

 私はこう考えた。

「血流中で粒子がぶつかり合ってる音(聞こえるかどうかはさておき)」

 しかし、実際は思慮分別を超えた絶対の境地に導く問いかけであるらしく、"無"が正解らしいが、あなたは納得がいきますか?









アート作品《旅の効用》  地図屋栄吉




《旅の効用》
リユースのトランクケースとAIが描いた地図



 地図屋栄吉は2023年からネットで作品の発表を始めた。それは紀行文やエッセイに自身が撮影した写真を添えたブログ的な記事で、キーワードは旅、珍スポット、厨二病、自虐、パロディ、下ネタなど、キッチュさが彼の作風の核を担っている。

 彼は旅する自己を媒介として読者への"考えうる限り理想的な経験"の提供を試みている。旅とは複合的な消費形態の総称であるが、旅において彼が考えうる限り理想的な体験とは新しい事象や法則の発見である。そして、その過程で起こった自身の失敗も曝け出すことで、理想とのギャップに苦しむ等身大の人間像を描いている。

 彼のアート作品《旅の効用》はトランクケースに穴を開け、そこにAIに描かせた地図を差し込みティッシュに見立てることで、一般的な旅のイメージの転換を図った。松尾芭蕉が晩年に達した俳諧の理念である"軽(かろ)み"から着想を得たオブジェは、見る者に物質的な軽さを錯覚させつつ、旅とはつまるところ消費であるというメッセージを平易な形で表現している。また、この作品に自己批判的な態度=自虐も垣間見えるという指摘は、彼の文脈的には的外れではない。

 









私の一冊         地図屋栄吉



『いやげ物』 著:みうらじゅん


 いやげ物、それは貰っても嬉しくない、かえって迷惑、でも捨てられないお土産である。例えば、可愛くもないのに場所を取る人形とか、そういう類である。いやげ物という単語はみうらじゅんさんの造語であり、ご本人は"いやげ物展"なるものまで開いている。

 本を読むと、ここまで徹底して集めているのかと思わず驚く。確かに、貰っても嬉しくないものばかりだ。特に、本に出てくる"ひょうたん君"。ひょうたんに顔を書いて手足をつけただけの人形だが、そんなもの貰っても嬉しくないし、確かに迷惑でしかない。ただ、2005年の書籍なので今では旅先で見かけないものが多い気はする。









夏の俳句コーナー     地図屋栄吉



AI絵




 夏の空 溜息出るよ CO2(シーオーツー)


 水を飲む 風鈴鳴りて 胃に落ちる


 ハンディファン 風鈴よりも 脳に効く


 ミンミンと 子供の頃も こいつらは


 影どこだ 影はどこだと 夏避ける








4コマ劇場「スイカの日」 地図屋栄吉











あとがき


この記事を思いついたキッカケ



 note1周年記念で雑誌っぽい構成の記事に挑戦してみました。桑田佳祐さんのひとり紅白歌合戦みたいなことをやってみたかったんですよね。バグルートは単発で終わるかもですし、第二弾出すかもですし、誰かに記事の依頼をするかもですし、今後どうするかは何も決めていません。
 













<バックナンバー>
・バグルート No.1(創刊号) 2024/7/27 ←NEW






 終わり




#つくってみた

#スキしてみて


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?