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緑の風に吹かれて【日常エッセイ】

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自由気ままに書いたココロのエッセイです。
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#休日

幸せな2時間半の休日。

幸せな2時間半の休日。

その日は奥さんも私も仕事が休みだったので、久しぶりに近くの大きなデパートに出掛けた。お目当ては地域物産展。その県ならではの美味しいものがたくさ集まっている。

本当は、私は秋の紅葉を撮りに出掛けたかったのだけど、まだ見頃じゃなかったので、その日はあきらめて、彼女を車でデパートまで連れてゆき、私は近くにある花のきれいな公園へ写真を撮りに行くことにした。

デパートまでの道が混雑していて、着いた頃には

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ワインと彼女の休日と。

ワインと彼女の休日と。

奥さんと私は同じサービス業でも職場が違うので、休みも合わないことが多い。彼女はペーパードライバーなので、私と休みを合わせたほうが、本当は車で買い物が出来たりと便利なのだけど。

彼女のパート先に休み希望を出せば、私の休みと合わせることが出来るはずなのに、彼女は決してそんなことはしない。

仕事先に迷惑をかけたくないからと言う。そんなまじめなところが、私は気に入っているわけだけど。いや、そんなことは

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二人の休日。

二人の休日。

仕事柄、奥さんと私は平日に休みになることが多い。休みが重なった朝には、二人のうちのどちらかがこう尋ねる。

「今日はどうする?」

私が返事をするときは、前もって調べておいた美術館の催し物か、たまに行く景色のきれいな場所を提案する。彼女が返事をするときは、彼女が事前に調べておいたモールのイベントや大きな公園、おいしいケーキ屋かバイキングの店だったりする。

そのうちの一つを決めてふたりで出掛けてゆ

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ランと僕の愛すべき休日。

ランと僕の愛すべき休日。

1年ぶりに実家に帰った。盆の時期まで忙しいので、仕事が落ち着いたこの頃に、墓参りもかねて毎年帰っている。

実家に一匹の飼い犬がいる。名はラン(女の子)という。

私は基本的に犬が好きだ。このランに対しては、かわいいなぁとは思うけど、ただそれだけで、溺愛というほどでもない。たまにしか会わないから、それは仕方ないだろう。しかし彼女(犬のラン)は、なぜか私を溺愛している。

私が「ただいま」と実家の玄

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