日常からふわりと離してくれる「横浜」街歩き|#今日はどんな街に行こうか
少し遠いところに行きたい。
道幅が広くて、ほどよくにぎやかさもあって、水の近くならなおさらいい。
日常からすこし離れた場所に行きたくなるとき、私はよく横浜の〈元町〜みなとみらい〉を散歩したくなる。都心から約30分ほどで行くことができて、異国の雰囲気も感じられる大好きな街。
今回からゆるりと始める自主的街歩き連載、#今日はどんな街に行こうか 初回は「横浜」からスタートです。
1日を通して楽しめる横浜「元町〜みなとみらいエリア」。 まずは着いたことだし、ゆっくり腰をかけてお茶にしたい。
最初に訪れたのは、商業施設MARINE & WALK YOKOHAMAの2階にあるカフェ「ZEBRA Coffee & Croissant Yokohama」
お店が開く時間に合わせて行くと、運よく焼きたてのクロワッサンがお出迎え。想像以上な大きさで、これは朝食を抜いてきてブランチでもよかったんじゃないかと思う。
店内は広く、ガラス張りの窓のおかげで開放感があってきもちがいい。
そしてフレームの奥には青の景色と浮かぶ建物たち。
窓越しに望む海は直接見るよりも、よりいっそう情緒を掻き立たせる気がする。物思いに耽るには窓側の席が良さそうだ。
「たった今オーブンから出したてで熱いので気をつけてください」
席に食事を持ってきてくれた店員さんが声をかけてくれる。人は焼きたてと出来たてを前に戦うことはできない。ホカホカは正義だと思う。
焼きたてのクロワッサンは音が鳴るほどサクサクパリパリ。バターの風味が食欲をそそるから、大きくてもテンポよく食べ進められる。
一緒に頼んだカフェモカのほろ苦さがちょうどいい。
今度は夕方ごろに訪れて「クロワッサンフレンチトースト」なるものを頼んでみたい。
(カフェを出て1階に降りると、建物奥に海が見える小道を発見)
外に出ると灼熱の暑さ。
海沿いは日陰になる場所がないから早歩きで次の目的地に向かう。もう少し涼しくなったらあたたかい飲み物片手にゆっくり歩きたいな…。
時計は11時半、お昼の時間。
みなとみらいから海沿いを歩き、日本大通り駅方面に向かって歩き出す。このあたりは歴史建造物が立ち並び、重厚かつ、どこか異国のようなロマンを感じる街並みになっている。
今日のお昼ごはん場所は、横浜で落ち着いた時間を過ごしたいときに訪れる場所。ニュースパーク(日本新聞博物館)の2階にあるカフェ「CAFE de la PRESSE(カフェドゥラプレス)」。(横浜情報文化センターという建物です)
歴史的建造物「旧横浜商工奨励館」が12階建ての新館と一緒になり、生まれ変わったもの。
入り口を入ると、ドラマなどで使われていそうな荘厳な階段がお出迎え、電話室にはタイムスリップしたかのようなレトロな公衆電話(今も使えるそうです)。
その圧巻の建築の美しさに、神聖な神社やお寺を訪れた時の、あの背筋がピンと伸びる感覚。今自分は歴史に触れているんだという気持ちになる。
階段を上がってお店の前に到着。
…やけにいつもより静かだと思ったら、お店に明かりがついていない。
…定休日でした。(このご時世がらなのか、通常の定休日に加えてお休みが増えていた)現在は月曜日、火曜日、水曜日がお休みなのだそう。みなさん、少し遠くのお店や初めてのお店に行く際は、絶対HPに加えてSNSも確認しましょうね…。
ということなので、今回は前回訪れた時の写真とともにご紹介します。
CAFE de la PRESSE(カフェドゥラプレス)は“記者が集まるパリのカフェ”をイメージしたカフェ。
窓からは日本大通りのイチョウ並木が見えるので、秋にはきっと黄色で染まってきれいなはず。
メイン、パン、サラダ、スープ、デザートがつくランチ。
ここは洋菓子屋さん?と思わせるショーケースのケーキラインナップ。お店のパティシエさんが作るケーキもおいしいです。
“記者が集まるパリのカフェ”をイメージしたというように、日本ではあまり出会わない縦長の窓、席の配置。夕方あたりに来てお茶を飲みながら、移り変わる景色をぼうっと見ていたい。
ドリンクメニューには、「記者たちのカフェ」「弁護士たちのカフェ」「裁判官たちのカフェ」という気になるものも。“旅行先のパリでふらっとお茶しに来た”気分になれる素敵なお店。おすすめです。
おなかもいっぱいになったので、少し歩いて散歩タイム。カフェを出て海沿いを通りながら、元町の方まで向かいます。
窓の向こう、道の向こう。視界良好な海も好きだけど、何か越しに見る海も好き。
(かわいい!)
川の水面が反射してゆらゆらゆら。
海沿いの景色を楽しみつつ元町に到着。
いつも私は元町の老舗パン屋さん「ウチキベーカリー」さん横の坂を上がって行くのが元町散歩のお決まりコースです。(ウチキベーカリーさんを右手にして、左斜めのレンガ造りのような階段の方)
息を切らしながら長い階段をのぼりきったら、右方向に向かいます。
かなり高台にある土地なので景色がよく、外国人墓地からは横浜の街並みをのぞくことができます。
緑が多いので、晴れた日には木漏れ日がきれい。
元町は教会や中に入って見学できる洋館などがあって、気ままに散歩するのが楽しい街。静かで騒がしくないところも好き。
今日はたくさん歩いたし、最後に足を休めたいからお茶でもして帰りたい。(散歩の締めくくりには余韻を噛みしめるようにお茶をしたくなる)
そう思い立って足を向けたのは、元町中華街にある中国茶喫茶「悟空茶荘」。
オリエンタルな雰囲気の喫茶は、中国のものと思われる雑貨や、重厚感ある木の家具などが使われていて最初に寄ったカフェ同様、旅先気分を味わうことができる。
中国茶は一回分のお茶葉で5〜6杯ほどおいしく飲むことができるので、散歩の締めくくりにはちょうどいい。
中国茶を飲み慣れない人でもわかりやすく説明が書かれているので、感覚で選ぶことができます。(香六安茶はほうじ茶のようで飲みやすく、黄金桂は花のような果実のような爽やかさでした)
ゆっくり過ごせてじっくりお茶を楽しめる。
ノートに今日の楽しかったことや、最近あったことを書いて振り返ったり、写真を見返して一日の余韻に浸る。私はこの時間が大好きだ。この時間のために出掛けた日の最後はカフェに寄ると言っても過言じゃない。
海のそば、緑があって静か、人の気配がありつつも、道が広くて個を感じられる。ネオンサインが楽しい中華街、日常からふわりと離してくれる異国感。
どこか遠くへ行きたくなった時、この街はきっとあなたの気持ちに寄り添って、気持ちを逃がす手助けをしてくれると思う。
今日紹介した場所や他の場所でもいい、
あなたのお気に入りの居場所が見つかりますように。
今度はしっぽり身を隠すにふさわしい、夕方から夜にかけての横浜を訪れたい。
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