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ビジネススキルとしてのEI(感情的知性)開発セミナー #パート2『セルフマネジメント(1)』潜入レポート

レポート担当者:関西大学 社会学部メディア専攻 3回生 渡邉千咲紀

はじめまして。関西大学社会学部メディア専攻 渡邉千咲紀です。

松下慶太教授のゼミに所属しているのですが、活動の一環として梅田キャンパスのイベントレポートを定期的に書くことになりました!


1. セミナーの概要 
今回は、「ビジネススキルとしてのEI(感情的知性)開発セミナー」の第2回『セルフマネジメント(1)』に参加・取材した際のレポートです^^

(日時)2021年5月27日(木)19:30~21:00 
(場所)Zoom 完全オンライン
(主催)関西大学 梅田キャンパス KANDAI Me RISE
(講師)吉田 典生 氏
    一般社団法人マインドフルリーダーシップインスティテュート理事
   (関大社会学部の大先輩!)

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どんなセミナー?

約15人の社会人とともに参加したこのセミナー。学生の私にとってはなじみのない「EI」「感情的知性」の言葉が並ぶ名前の事業ですが、ざっくりというと、「マインドフルネスを身に付けることは、ビジネスの場において重要なスキルの向上につながる」という視点で解説していく内容でした。

マインドフルネスとは・・・注意を今この瞬間に留め、自分自身や周囲で起きていることに対して十分に気づいている状態=ひとことで言えば「気づき」を意味します。


いきなり!!

セミナーが始まってまず行ったのはクイック・ボディスキャンという『瞑想』でした・・・!

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正直なところ最初は「え、胡散臭すぎない?」と思っていました(笑)
完全オンラインで開講されているセミナーです。自分の部屋でひとり、パソコンの画面に向かって目を閉じたとき「私、何をしてるんだろう…」という、不安な気持ちでいっぱいになりました。

しかし、しばらくするとその気持ちはなくなりました。

目を閉じながら、瞑想中に頭に浮かんできたことを手放しながら呼吸に集中するよう語り掛ける、講師の吉田さん。
その語りを聞きながら、ただ呼吸や自分自身の状態に集中する数分間。大学の課題やアルバイトに追われる日々を送り「常に何かしら動いている」状態だった私にとって、この瞑想の時間は久々に落ち着くことができる時間となりました。
自分の身体に意識を集中するということは、自分との対話の時間を持つということなのかも!!

吉田さんの解説では、瞑想すると脳の中で「感情や感覚、集中力注意力」に関わる場所が活性化することが科学的にわかっているのだとか。

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自分をコントロールできない状態?

次に、「情動」についての話がありました。
情動とは、身体反応を伴う強い感情で『生存のために備わった、意志によらない本能的、身体的な反応』のこと。情動のままに生きるということは、自分で自分をコントロールできていない状況になりやすいことを意味するそうです。
この状態は、思考が停止して現実逃避してしまったり、周囲に暴言を吐くなど通常時ではありえない、本人の本来の意思によらない行動に陥ってしまう危険が常にあり、自分の身の回りだけでなく、自分自身を傷つけることに繋がります。
こうならないために、マインドフルネスを身に付け、自分自身の情動を認知してコントロールする必要があるのだと説明されていました。
そして、冒頭に行った瞑想ではこの情動の認知機能も向上するのだそうです!

「読み替え」て「再発見」するグループワーク

ここからはグループワークでした。
テーマは、参加者個人が「うまくいかなかった他者とのコミュニケーション/意図に反した結果」などを思い起こし、その時に抱いた自分の感情と、その感情が自分に伝えていたのであろうメッセージを読み解いて発表し合うものでした。
「うまくいかなかったこと、嫌な思い出」を、講師が事前に配布したワークシートにそって「その時、どんな気持ちだったか?➡(読み替え)他にどんな感情が伴っていただろうか?」など多様な観点で捉えなおす作業を行い、改めて気づいたことなどを全体でシェアしあいます。
参加されている多くの方が、「その当時には気が付かなかった視点での捉え方」を発見できたことに驚かれていました。

この後、講師の吉田さんから「自分が感じたこと、どんな行動をしたかということ、どんなことを考えていたかということ」を捉えなおすことで、自分の感情はナビゲートできるのだという説明がありました。

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2. 学びになったこと 

初めてマインドフルネスに関する社会人向けセミナーに参加し、印象に残り、学びになったことは2つあります。

1つ目は、マインドフルネスを身に付けることは、自分を理解して大切にすることに繋がるということです。瞑想をするときも、過去について内省するときも、『もう一人の自分』が自分を俯瞰している感覚がありました。どういうことかというと、高い視座で自分を見ることによって、今まで見えていた世界とは違った世界が見える。このとき自分は自分自身によって操縦できている感覚がある!ということです。だから自分を俯瞰する自分がいることで精神が安定しやすくなるのだと思いました。

2つ目は、社会人は私が思っていたより意外と悩んでいるということです。
グループワークのときに主な悩みとしてよく挙がったのが「上司との人間関係」でした。正直なところ人間関係で悩むのは学生までだと思っていました。しかしよく考えたら、人間関係の改善の仕方は学校で習うわけではなくて自分の経験則や周囲のアドバイスによって自ら学ぶものです。さらに人によって置かれている環境が違うので人間関係の構築法には正解がありません。

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また、ゼミの教授である松下先生にこのことを話したところ、「社会人ともなれば家族を守るなど責任が伴うから人間関係での悩みは尽きない。」と仰っていました。

確かに学生の場合、「バイトで気が合わない人がいる」という悩みがあったとしても、バイトをやめてしまえば一旦は解決します。しかし、社会人が仕事を辞めるのは学生よりもリスクが高い場合が多いです。仕事に自分や家族の生活が懸かっているからです。逆に、一度対処法を身に付けてしまえば、悩みに対処するフローが確立できると思います。
改めてマインドフルネスが重要であると分かりました。


3. まとめ


マインドフルネスを身につけ、感情的知性を磨くことは、ビジネスだけではなく、勉強や子育てや就活など日常のありとあらゆる場面で転用できると思います。
ただ、今回参加して、マインドフルネスは「身に付ける」「体にしみこむ」ものであり、「教えてもらう」だけ、「学ぶ」だけ、のものではないと思いました。

マインドフルネスについての本やネット記事を読むだけで身につくものでなく、「やってみる」場が必要だと感じました!
是非このように科学的な裏付けと実践が組み合わさったセミナーに参加して、自分の意識が変わる体験をしてみてください!

以上


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