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韓国映画やドラマが世界的に評価されるようになった理由

韓国人は、遠くにあるものを自分ゴト化するのが得意だ。

時におせっかいに見えたり、強引に見えたりするけれど、自分とはあまり関係がないものまでぎゅっと引き寄せる力がある。

これは、韓国独特の「ウリ文化」に由来することは、前回も書いた。

(※ウリ文化が気になる人はこの記事を先に読んでほしい)

韓国映画やドラマなどのエンタメ作品が世界的に評価されるようになったのは、韓国人の「自分ゴト化」と「引き寄せスキル」によるものだと、わたしは思う。


韓国人の「自分ゴト化」と「引き寄せスキル」


韓国人の「自分ゴト化」と「引き寄せスキル」を紐解くと、以下の3段階に分類できる。

1:他人との距離が近い
2:自分ゴト化できる範囲が広い
3:引き寄せる情報の範囲が広い

そもそも韓国人は日本人と比べると、他人との距離が近く、自分ゴト化できる範囲が広い。

それは人と人との関係だけじゃなく、国と国の関係でも同じだ。

韓国で暮らしていた時にとても驚いたのだが、韓国のニュース番組は世界各国の事件を大きく取り上げる。

日本のニュース番組も世界情勢を取り上げないことはない。

でも、あくまで日本国内で起こった事件がメインで、世界のニュースは、世界のニュースとして、世界のニュースのコーナーで伝えるのが普通だ。

この傾向は、地下鉄で配られるフリーペーパーを見ても同じ。

韓国では、地下鉄で毎日配られるフリーペーパーの表紙が世界情勢だったりするから驚く。韓国人の好奇心は海を越え、地球全体を自分ゴト化し、世界の情報を引き寄せる。

日本人の「引き寄せスキル」が低い理由


日本の地下鉄で配られるフリーペーパーは、韓国のそれと比べると情報の範囲がとても狭い。

日本全体どころか、地域の情報(おいしいお店やイベント情報など)にまでフォーカスが寄ってしまう。

日本=地域のニュース
韓国=世界のニュース

もちろん地域の情報は、生活密着型で興味深いのだが、日本人は言うほど世界に興味がないことがバレバレだ。

日本人にとって、世界のニュースは遠くの話。ヘタすると、ファンタジー。

昔読んだ「日本辺境論(著:内田 樹)」に、「日本人は辺境人(=中央から遠く離れた人)」だと説明されていて納得した。

日本人は、どこか世界を客観的に見ている節がある。

海で隔たれた島に住むわたしたちは、やっぱりどこか「世界」を他人ゴトとして見てしまう。

物理的にも精神的にも、世界と一体になりにくい。

***

韓国人と結婚していた時に、彼とよく日本と韓国の歴史について話した。

結局は、起こった起こらない論争になりがちな歴史の話で、今でも覚えているのは、この言葉。

「海に守られている平和な日本人には、どんなに考えても韓国の気持ちはわかんないよ。急に明日攻められることないでしょ?」

そうなんだよな。

日本は、他国との間に物理的にも精神的にも大きな境界線がある。

そして、日本国内の生産消費活動だけでもどうにか暮らしていけるだけの人がいる。

他国の情報を頑張って得ようとしなくても、どうにか生きられてしまった歴史があるので、日本人の興味はどうしても外に向きにくい。

日本の未来のために必要なこと


総務省のホームページによると、日本の総人口は2060年には2010年の人口の30%も減ってしまう。

引用:我が国の人口の推移|総務省

日本国内の生産消費活動だけでは、なかなかに厳しい。

辺境に住む日本人が、どこまで世界を自分ゴト化し、世界に向けたものづくりができるかが、今後の課題だ。

日本を未来を救うのは、韓国人に学ぶ「自分ゴト化」と「引き寄せスキル」なのかもしれない。


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