NAO.A

1998年生まれ 神奈川県生まれ、福岡県育ち 某公立大経済学部→某民間企業→某公益法人…

NAO.A

1998年生まれ 神奈川県生まれ、福岡県育ち 某公立大経済学部→某民間企業→某公益法人 座右の銘:想像力と創造力 書評、エッセイ、映画評、ジャンルはこだわらずに、思ったこと・感じたことを大切に自分の言葉・自分のペースで創作します。 Twitter→@ecological0707

最近の記事

2023年という365日

お久しぶりです。1日1日は長かったり短かったり。その繰り返しは振り返れば早いものです。今年は私にとって重要な年だったと思います。とはいえ、結婚、転職、引っ越し等の大きなイベントがあったということではありません。それでも、粛々と日々を過ごす中で「生きていく上で必要な確かなものの輪郭」を見出だしたと思います。自分の中でデッサンのように線を重ねては消してという感じですが、日に日に目の前の現実を生きる力が付いてきました。婉曲的表現はほどほどにして、もっと分かりやすく言い換えればそれ

    • ※ネタバレ注意「君たちはどう生きるか」を観て4時間後に書き終えた雑感

      まず、宮崎駿は美しい女性をつくるのが上手いなと言うこと。そして人の見た目に物凄くこだわりが感じられ、見た目の醜悪さ、美しさをこれでもかと鮮明なコントラストで見せつける。今回、特に年老いたものは醜く描かれていた。主人公を含めた中心人物は非常に端正な顔立ちで絵描かれていた。 総評としては、「掴み所がない」作品だった。前作の「風立ちぬ」は掴み所があったというか、テーマは何かと言われればいくつか挙げることはそう難しくはない作品だった。 「君たちはどう生きるか」は1937年に世にでた

      • これが私のベストバイ 2023

        さてさてnoteの更新となるが、 ここ最近をざっくりイメージして、買って良かったものを思い付く範囲で紹介して行きたいと思う。以下は目次。こんな順で進めたい。 私のプロフィール(誰のオススメや?に答える) Google ピクセルウォッチ エレコム ワイヤレストラックボールマウス DEFT M-DT1DRBK ロジクール ワイヤレスキーボード K295GP iClever キーボード 折り畳み 『ひらやすみ』真造圭伍 ZEEFO 間接照明 テーブルランプ ドキュ

        • 歳を重ねるということ:林真理子『成熟スイッチ』を読んで

          昨晩、林真理子『成熟スイッチ』を読了。 社会人となってからは、日常生活を生きるのが精一杯で、心が疲弊して、中々本を読み通す余裕がなかったのですが、23日から4連休をいただき、金曜日に行きつけの書店へ足を運んだ際に、『成熟スイッチ』が新書ランキング上位にあり、少しめくると興味を引いたので購入しました。 目当ては芥川賞作品だったのですが、実際に本屋に行くとこうした、偶然の出会いがあって良いものだなと思います。 私は恥ずかしながら、林真理子さんのことを存じ上げなかったのですが、昨

        2023年という365日

        • ※ネタバレ注意「君たちはどう生きるか」を観て4時間後に書き終えた雑感

        • これが私のベストバイ 2023

        • 歳を重ねるということ:林真理子『成熟スイッチ』を読んで

          芥川賞・直木賞を受けて感じる作家の凄さ

          お久しぶりです。2023年、最初の投稿ですね。 何か書きたいなと思ってはいたものの、中々手が動かずにここまで来てしまいました。何かを生み出す時っていうのは、いつも突然訪れます。 今回は、ついこの前発表された第168回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)を受けて、「読むこと、書くこと」について関心を持つことになったので、今年の執筆活動の足掛かりとして、この拙稿を書いていこうと思った次第です。 今回の芥川賞・直木賞は、それぞれ二作ずつの選出となり、合計四作品と豊作になりまし

          芥川賞・直木賞を受けて感じる作家の凄さ

          綱渡りの毎日の中で

          さて、久しぶりのnoteでの執筆である。 いま、こうして、生きていることが私としては精一杯であり、どうしても生きることに喜びはまだ見出だせない暗くて長いトンネルの中にいる。 そして、私はついにこの暗くて長いトンネルの中に馴れてきたのかもしれない。 だから、こうやって文章を書くエネルギーがあるんだろう。 毎日仕事は辞めたいし、楽しみは「飲むこと、食べること、寝ること、家族との時間」=「仕事から離れること」だけかもしれない。 私は、生まれた頃から不器用で、いつの間にか繊

          綱渡りの毎日の中で

          菊地暁(2021)『民俗学入門』岩波新書を読んで。

          菊地暁(2021)『民俗学入門』岩波新書を読了。 かの有名な柳田國男が、その礎を築き上げた学問である。 本書は、衣・食・住・働く・運ぶ・取り替える(交換する)という、極めて現代人的な、「営み」を背骨として、平易な言葉と、広範にわたる実例を元に「民俗学」を解説した入門書である。 筆者のプロフィール欄に、身長186センチと記されているのは、不思議に思うが、北海道出身の中年の大男が、関西で四苦八苦しながらも、民俗学を教えてきた集大成がここにある。 筆者は冒頭で「民俗学とは、

          菊地暁(2021)『民俗学入門』岩波新書を読んで。

          ウニバターペペロンチーノのレシピ

          初めてのクッキング投稿。 ~menu~ ウニバターペペロンチーノ ~ingredients~ オーマイパスタ にんにく ソーセージ(1人前につき1本程度) 鷹の爪(お好み、オススメは1人前につき1本以上) オリーブオイル(たっぷり) ウニバター(カルディ):味見をしながら適量 茹で汁に塩を大さじ一杯半程度(2人前の時) まず、鷹の爪を輪切りにします。それから、にんにくは「たっぷり」使います。半分程度は薄切りで、もう半分はみじん切りにします。ソーセージはナナメに切って、なる

          ウニバターペペロンチーノのレシピ

          『タイム・スマート お金と時間の科学』を読んで:人生の舵取りをするのは他でもない自らである

          読了。 今年を素晴らしい1年にするにあたって非常にオススメの本です。いや、人生をより充実させるにあたってですね。 読んでいて、やっぱり何事も「自覚的」であることが重要なんだと思いました。この本で言えば、「自分の時間の使い方にどれだけ自覚的になれるか、意図的になれるか」ということになります。 これまでにも、あらゆることに自覚的になって、自分なりの意図を持ってあらゆる物事に取り組んだ経験は、皆さんもお持ちだと思います。 ただし、本書からは誰しもがハッとさせられたり、身が引

          『タイム・スマート お金と時間の科学』を読んで:人生の舵取りをするのは他でもない自らである

          永守重信『成しとげる力』を読んで:バリバリ働く管理職おじさんの価値観を理解するためにぜひ。

          日本電産創業者の自伝。 総じて、大味で骨太な自身のこれまでの苦労話や、成功談、生い立ち、母からの教え、自らの考える育成論、人間論みたいなものをざっくばらんにまとめた本。 本書が、世にこれまで出回ってきた「創業者の自伝」の類いと一線を画す要素はほとんどないと思われる。この評価については、私自身、あまりこのような自伝の類いを読まないたちなので、よくこういう成功者本を読む皆さんには、改めてご判断頂ければと思う。 とはいえ、28歳で4人で小さな六畳間から会社をスタートして、世界

          永守重信『成しとげる力』を読んで:バリバリ働く管理職おじさんの価値観を理解するためにぜひ。

          学生から社会人に、そして社会人から無職に、それから新しい進路を掴んだ2021年。(大学生必見?)

           あまり長い文章を書くほどの知的持久力が今現在の私にはないので、おそらく手短なエッセイとして本稿は締め括られると思う。    タイトルに沿って話を進めるが、私は3月に大学を卒業し、4月から従業員4000人を越える某有名企業傘下の会社に入社した。  それから、10月までの約半年間は丁寧な研修を受けた。そうして少しずつ企業人間へと改造されていった。  社会人としてのマナー研修にはじまり、会社についての基礎知識を学ぶグループ合同研修は、時代らしくズームを介して行われた。  それから

          学生から社会人に、そして社会人から無職に、それから新しい進路を掴んだ2021年。(大学生必見?)

          橘玲(2021)『無理ゲー社会』小学館新書を読んで。

          先日、橘玲(2021)『無理ゲー社会』小学館を読了。 こちらは、今年の必読書だと思う。注目されている本は、あまり読まない主義だが、それなりに評価されている意味がわかった。そんな内容だ。 本書が伝えようとしているメッセージは、非常にシンプルである。 私なりにまとめると「格差はどのように世の中が変化しようと頑固に存在し続ける」という事実である。 良いか悪いかを越えて、この一見厳しい現実をあらゆるデータや出来事を基に鮮やかにまとめている。   これを分かりやすく以下で説明

          橘玲(2021)『無理ゲー社会』小学館新書を読んで。

          星野源『そして生活はつづく』文春文庫を読んで。

          星野源(2012)『そして生活はつづく』文春文庫、読了。 何気ない日常を創作者として懸命に生きてきた星野源の処女作。さえない少年だった彼が、いかにしてその才能を見出だされ、開花させてきたのかが垣間見えるエッセイである。「普通の人が」オブラートに包むところをことごとく包まない潔さと、下品さは彼の真骨頂なのだと思う。 彼の音楽を思うと、とても美しく、どこか親近感を覚えるが、その作品に通底する品性の裏には有象無象の「下品さ」が溢れており、それは活火山からマグマが吹き出るようなエ

          星野源『そして生活はつづく』文春文庫を読んで。

          事後性の克服~「センス」について真正面から向き合った良書~

           楠木建・山口周『「仕事ができる」とはどういうことか?』宝島社新書、読了。素晴らしい本だった。個人的な今年のベスト新書である。  タイトルは『センスとは何か』の方が良かったのではと勝手ながら思う。これまで「語ろうにも語れない」「もともこもない」と論じられて来なかったセンスに真っ正面から向き合っている良書である。特筆すべきは、センスとは周知の通り具体化はできないものの、かといって決して語れない・語っても仕方がないものではないという態度である。つまり、センスは事後的に身に付けうる

          事後性の克服~「センス」について真正面から向き合った良書~

          ツイッターって現代の万葉集だ。 https://twitter.com/ecological0707/status/1457979210018877446?t=vXpr7iPc56B_Rw9gYR77KQ&s=09

          ツイッターって現代の万葉集だ。 https://twitter.com/ecological0707/status/1457979210018877446?t=vXpr7iPc56B_Rw9gYR77KQ&s=09

          読んだもの、観たものにしか味わえない「評論文」の愉しさ。

           私は何かにつけ、誰かの評論を好む。例えば、小説を読み終わった後の「解説」、専門書を読み終わった後の「あとがき」を読むのが至福のひとときである。あの、読んだものにしか味わえない「その道のプロからのフィードバック」。「あー、玄人はそこをそう捉えるのか。」「なるほど、漱石はそう言いたかったのか。」色々な視点や、ひとつの正解(読み方)がそこに溢れている。それは簡単な読書会といえる濃密な時間であり、とても味わい深い。そして、私はそれでは飽き足らずに、ツイッターやWebに、読んだ本のタ

          読んだもの、観たものにしか味わえない「評論文」の愉しさ。