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日本のサポーター論の入口

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サポーターとは誰で何をしている人たちなのか。日本固有の文化とサッカーが融合して生まれたサポーターカルチャーを文章化した。日本のサポーター論の入口を紹介する。
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2018年5月の記事一覧

3種類に分類されるJリーグのダービーマッチとは 日本のサポーター論の入口

3種類に分類されるJリーグのダービーマッチとは 日本のサポーター論の入口

ダービーマッチとは、同じ街、同じスタジアムをホームにする者同士の対戦をいう。その街(地域)の定義は比較的広域も対象としているが、元来、同一の都市、州、県の範囲内での対戦を刺すことが多い。海外ではマージーサイドダービー(リバプールとエバートン)マンチェスターダービー(ユナイテッドとシティ)、オールドファームまたはオールドファームダービー(セルティックとレンジャーズ)、ミラノダービー(ミランとインテル

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海外のサポーター事情から日本のサポ論を語れる時代は過ぎ去った。 日本のサポーター論の入口

海外のサポーター事情から日本のサポ論を語れる時代は過ぎ去った。 日本のサポーター論の入口

なにやら小柳ルミ子さんが叩かれている。副音声での発言が選手へのリスペクトを欠いているというのだ。例えば「私はクリスティアーノ・ロナウドは好きじゃない。人間性が伴わない人は私は尊敬出来ない。」という発言が批判の対象になっている。このことがキッカケになり、サポーター論が沸騰中だ。

小柳ルミ子さんへの批判の声は辛辣だ。そもそものところ、信じられないくらいの量の試合をテレビで視聴をされている小柳ルミ子さ

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クラブの個性を反映するチャントのタイプ分類 日本のサポーター論の入口

クラブの個性を反映するチャントのタイプ分類 日本のサポーター論の入口

Jリーグサポーターには個性がある。同じさいたま市を活動拠点とする浦和レッズと大宮アルディージャでは、サポーターの違いは一眼でわかる。

チームカラーはユニフォームの色だけではない。それぞれの応援カラーの違いは顕著だ。

例えばチャントのタイプには具体的な個性が現れる。チャントを5つのタイプに分類してみた。

・歌詞なしタイプ ・賛美歌タイプ ・要求タイプ ・自己紹介タイプ ・揶揄タイプ

浦和レッ

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サポーター3年生からの日本のサポ論 日本のサポーター論の入口

サポーター3年生からの日本のサポ論 日本のサポーター論の入口

「サポーター」という単語は日常生活に、すっかり馴染んでいる。スタジアムでサッカーチームを応援する観客がサポーターであるだけではなく、例えば東京都建設局河川部計画課による「隅田川サポーター」、文部科学省による「子どもの読書サポーターズ会議」といった自治体や国が運営する組織の正式名称にまで使用されている。この「サポーター」という単語が日本全国に広がったのは1993年。つまり今からちょうど四半世紀前の今

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ブーイングが起きる13シーン 日本のサポーター論の入口

ブーイングが起きる13シーン 日本のサポーター論の入口

1993年5月15日にJリーグが誕生したことから日本社会で一般化したものの一つにブーイングがある。当初は珍しがられたブーイングだが、今ではJリーグの試合会場で一度もブーイングを耳にしない試合は珍しい。ほば、必ず、何かの出来事にブーイングは発生する。長く「我々はブーイングしない」ということを申し合わせしていた川崎フロンターレサポーターも2013年頃からブーイングの発生が目立つようになり、今ではスタジ

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Jリーグ応援アクション指数26 日本のサポーター論の入口

Jリーグ応援アクション指数26 日本のサポーター論の入口

応援の手法に絶対的な優劣はない。応援の方法が悪かったから試合に負けたと断言できるような事象は起こり得ないだ。しかしながら、特に応援するクラブの負けが込んでくると「応援の方法が悪い」という「コアサポーター敗因説」や、「コアサポーターが頑張っているのに他のサポーターが頑張っていない」という根拠の薄い「非一致団結による敗因説」が浮上するのはサポーター史の常だ。では、サポーター は応援のあり方について、ど

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