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Jリーグ応援アクション指数26 日本のサポーター論の入口

応援の手法に絶対的な優劣はない。応援の方法が悪かったから試合に負けたと断言できるような事象は起こり得ないだ。しかしながら、特に応援するクラブの負けが込んでくると「応援の方法が悪い」という「コアサポーター敗因説」や、「コアサポーターが頑張っているのに他のサポーターが頑張っていない」という根拠の薄い「非一致団結による敗因説」が浮上するのはサポーター史の常だ。では、サポーター は応援のあり方について、どのように考えているのだろう。

255名のサポーターの協力によるアンケート調査結果から「Jリーグ応援アクション指数26」を算出した。

満点は100。サポーターが応援に効果が高いと考える行動項目をアンケート調査で把握し、数値化した。サポーターは様々な方法で応援パフォーマンスを行う。その行為はクラブへの想いの表現ともなっている。人それぞれの表現ではあるが、数値から「多くのサポーター行う応援」「一定層のサポーターが行う応援」「特殊層のサポーターが行う応援」の、大きく3つに分類される。最も高い数値を示しているのは「1 良いプレーへの拍手 100」「2 良いプレーへの歓声 100」、最も低い数値を示しているのは「26 応援するクラブの悪い成績に対するバス囲み 0」。例えば、ブーイングについても目的やシチュエーションによって指数が異なっている。

応援パフォーマンスに対する意見は人により様々。数値化すると、自分の意見が一般的なのか特殊なのかが見えてくる。

《多くのサポーターが行う応援アクション》

1 良いプレーへの拍手 100
2 良いプレーへの歓声 100
3 得点時の絶叫や歓声 97
4 得点時のコールやチャント 91
5 クラブへのコールやチャントの声 85
6 選手個人へのコールやチャントの声 85
7 クラブへのコールやチャントの手拍子 84
8 選手個人へのコールやチャントの手拍子 83
9 コレオグラフィ 76
10 試合開始以前のコールやチャント 73
11 試合終了以後のコールやチャント 71

《一定層のサポーターが行う応援アクション》

12 チャントでの飛び跳ね 60
13 試合開始以前に審判に対する拍手 58
14 対戦相手のクラブの悪いプレーへのブーイング 56
15 不利に感じる判定に対するブーイング 50
16 応援するクラブの悪いプレーへのブーイング 50
17 応援するクラブの悪い成績に対するブーイング 50
18 応援するクラブの特定選手の悪いプレーへのブーイング 46
19 対戦相手の特定選手へのブーイング 44
20 不利に感じる判定に対する野次 39
21 対戦相手のクラブへの煽りコールやチャント 38
22 対戦相手のクラブの通常のプレーへのブーイング 37

《特殊層のサポーターが行う応援アクション》

23 試合開始以前に審判に対するブーイング 20
24 応援するクラブの悪い成績に対する応援ボイコット 17
25 応援するクラブの悪い成績に対するスタンド居残り 10
26 応援するクラブの悪い成績に対するバス囲み 0

応援アクション指数が0になってしまった「26 応援するクラブの悪い成績に対するバス囲み」については、クレーマーとサポーターの違いをテーマについては、また別の機会に説明したい。

一つだけ言い切れることは・・・。

拍手、歓声といった良いプレーへのアクションが、最も幅広く、誰からも応援として認識されているということだ。

「サポーター論」の新しいヒントがここにあります。サポーターとは何者なのか?どれほど素晴らしい価値を持っているのか。多くサポーターのご協力をいただき実施したアンケート調査結果を盛り込んだ電子書籍です。

サポーター3年生からの日本のサポ論


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