見出し画像

【プロのトレーナーが考える】太っている人のパターン分け〜続編2〜

今回も前回の続きの記事になります。

太っている人をパターン分けした時の③満腹に鈍感パターンの解説をしていきたいと思います。前回までの記事が気になる方はこちらからご覧ください。

満腹を適切に感じられないとどうしても食べ過ぎてしまい、カロリー過多となり太ってしまいます。では、人間はなぜ満腹を適切に感じられなくなるのでしょうか?また、どのようなメカニズムで満腹を感じるのでしょうか?この辺りが分かると満腹が感じにくい人も満腹を感じやすくなり、カロリー過多を防いでいけるのではないかと思います。

まず、血糖値が食欲には大きく関係しています。前回の記事でも少し触れた内容ですが、血糖値が下がると空腹を感じるようになります。これは脳の視床下部というところにある摂食中枢と満腹中枢の働きによるものです。摂食中枢とは食欲を高める機能があり、満腹中枢は食欲を抑える機能があります。血糖値が下がると摂食中枢が刺激され、空腹を感じるようになります。また、血糖値が上がると満腹中枢が刺激され食欲が抑えられるようになっています。食べ過ぎを防ぐためにはこの満腹中枢が刺激され、食欲を抑えることが重要になってきます。また、摂食中枢を必要以上に刺激しないことも大事です。なので、人間の空腹、満腹というのは胃の中に物があるかどうか、エネルギーが足りているかいないかとは必ずしも一致しないということは認識しておくと良いかもしれません。

では、もう少し具体的に食べ過ぎを防ぐための方法を説明していきましょう。気をつけたいポイントは3つあります。

①適切な食事量を知る
②ゆっくり食べる
③感情を安定させる

①適切な食事量を知る

まずは適切な食事量を知りましょう。これはカロリーで計算すると良いと思います。自分のおおよその1日の消費カロリー(基礎代謝だけでなく日常生活での消費カロリーも足したもの)を計算します。Googleなどで"消費カロリー 計算"などで検索すると簡易計算できるサイトが見つかるかと思います。単純にその1日の消費カロリーを÷3したものが1食の食事量です。それを普段食べている食事のカロリーと比較してみてください。多い場合は太り続ける可能性が高いです。計算した1日の消費カロリー÷3したカロリー量になるように食事量を減らしてみましょう。

②ゆっくり食べる

先ほど書いたように胃の満腹状態と脳が感じる満腹の間にズレがあります。満腹というのは、胃袋が満タンになったときに生じる感覚ではなく、脳の視床下部にある満腹中枢が刺激されることで感じます。一定量の食事を摂ると血糖値が上がり、満腹という信号が脳の満腹中枢まで届くことで満腹中枢が満腹という指令を出して食欲がストップします。大企業のトップダウンみたいですね笑現場にはすぐに必要でも指令が出るまでタイムラグがあるんです。しかし、逆に言えば脳さえ満腹信号を察知すれば、胃袋の許容量のいっぱいまで食べなくても満腹を感じることができるのです。このトップダウンのような指令が出るのは食事を始めてから30分くらいの時間だそうです。なので、30分以上かけてゆっくり食事を摂れば、腹7〜8分目で十分満足することができます。

具体的には、食事中にお箸を休める時間を意図的に作ったり、噛む回数を意識して増やしたり、噛む回数を増やすために固い食材や噛み切りにくい食材を選ぶことも効果的だと思います。

③感情を安定させる

また、食欲を抑えるためには感情を安定させることも大事です。一見食欲とは関係ないように感じますが、"やけ食い"などという言葉を耳にしたことはないでしょうか。これは人間の体の構造的に考えても理論的に説明ができます。悲しみや苛立ち、不安や怒りを感じる中枢は、摂食中枢のすぐ隣にあります。なので、イライラ、ムシャクシャすると食欲中枢が刺激され、必要もないのに食べてしまいます。食欲をコントロールするには、心穏やかにゆとりを持った生活を心掛けることも大事です。過度な食事制限やダイエットをしてイライラするとリバウンドしやすいのも当然と言えるでしょう。

また、欲求のバランスを取ることも大事です。人間の3大欲求である"食欲""性欲""睡眠欲"はどれか1つが不足すると他のもので補おうとするようです。欲求についても調べていくと奥が深くて、承認欲、自己実現欲、所属欲、達成欲、安全欲、知識欲、怠惰欲、感楽欲など様々な考え方があります。

お腹が空いているわけではないのに食べてしまうという方は、この辺りも考えてみると良いかもしれません。

このように満腹に鈍感になってしまっている方は、自分でも辞めたいのになぜか食べ過ぎてしまうということになりやすいです。思い当たる方は今回ご紹介したことから色々と試してみてはいかがでしょうか?

それではまた!



よろしければサポートお願いします🙇‍♂️いただいたお金は更なる知識や技術を身につけるために使わせていただきます。成長してより有益な情報をお伝えしていきたいと思います。