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全ての人はいびつなのだ

最近はSNSを中心にネットで情報を得たり、交換する手段が主流である。
その為、本を読まない人々が増えているようで紙媒体がお手上げ状態である。

そんな中、紙媒体も生き残りをかけて、積極的にSNSや時代に合った形で努力を重ねている。

自分に置き換えても昔のように本は読まなくなったのも事実である。
特に小説は手に取らなくなったものだ…

それでも一応、絵本を出版していることもあり作家である為、本屋に立ち寄ると必ず絵本コーナーはチェックする。
数日前に久しぶりに購入した絵本もあるほど、気に入ったがあれば手に取り購入する。
絵本に対し思い入れもあるせいか、個人的に絵本は特別な存在である。
そこで本日は、この世界に興味を持った革命的な作品を紹介したい。

ご存知の方もおられるだろう。
名作中の名作であるシルヴァスタインの『ぼくを探しに』である。

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今でも明確に覚えているが、20歳を超えた頃に職場の先輩に勧められたのがこの作品である。
今まで文学を中心に活字と向き合ってきたが、絵本を勧められ正直言って馬鹿にされていると不満を抱いたのも事実だ。
しかし、簡素に描かれた絵に対し意味が深い言葉が随所に込められたメッセージに度肝を抜かれたのだ。

単純に歪(いびつ)な主人公が完璧を求めてパートナーを探し求めるのだが、自分の存在や意味といった存在意義を意識して行くのだ。
読者によっては捉え方が異なるだろうが、完璧なんてものは存在しないといった途中過程を思うと一貫していると考えられる。

この作品をきっかけにシルヴァスタインの作品以外、あらゆる絵本を読んで来た。
何よりも当時、日本では絵本というと児童書向けが中心だが、ヨーロッパでは大人向けや思春期を迎える世代向きといったあらゆるジャンルの絵本が存在する事を知り驚いたものだ。

前回紹介した絵本と同様、興味を持った人々に読んで頂きたい一冊である。
やはり大人の世代にこそ、こういった絵本が必要だと勝手ながらに思うのだ😀

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