FARGO シーズン 5 が面白い
『FARGO』シーズン 5 とは、海外ドラマだ。
コーエン兄弟の映画『FARGO』に着想を得て、ノア・ホーリーという人が脚本を書いているらしい。
シーズン 1 を観てハマって、2 以降も観続けている (4 はまだ途中)。
現在はシーズン 1 ~ 5 まですべてのエピソードが (Amazon) prime video で観られる。
つい先日、シーズン 5 の最終回が配信された。
結果としては、1 と同じくらい面白かった!
5 も 1 も甲乙つけがたいのだけれど、やっぱり 1 が好きかな……。でも 5 は最後、割と心温まるシーンもあって良かった。あと出てくる女性が全員カッコよすぎる。
主人公ドロシーも好きだけれど、娘役の子もめっちゃかわいい。
でもいちばん好きなのはロレイン・ライオン (主人公の義母) だ。権力があってお金持ちすぎてかっこいい。
とても英語が聞き取りやすいのもよかった。
ドラマの『FARGO』は結構、男の人が頼りないというか情けない人も多く出てくる気がする。シーズン 5 は ○ズ男のオンパレードだ。
インド系の警察官の夫は 「こんな ○ズ見たことない!」 というくらい、一級の ○ズである。
主人公ドロシーに迫るロイというカウボーイのおっさんもその息子も ○ズなのだけれど、ちょっとベクトルの違う ○ズだ。
○ズ ○ズ言い過ぎなので、ここらでやめておく。
シーズン 5 は結構後味悪い部分も多いが、そこそこ大団円と言えなくもない。
ほかのシーズンは全体的に登場人物がみんな不幸になっている気がする……。
どのシーズンでも毎回 「これは実話である」 と冒頭に出てくるが、真っ赤な嘘である。映画『FARGO』のスタイルを踏襲しているらしい。
映画『FARGO』や『ノーカントリー』にも通じるものな気がしているのだけれど、独特のユーモア センスがあって、謎のシーンや 「間」 があって笑ってしまう。どこからふざけているのか、全部ふざけているのかちょっと分らなくなるときがある。
(冒頭の 「これは実話」 というのもかなりふざけているとも言える)
何話か観ていると 「うわ、『FARGO』っぽい!」 と思うのだけれど、なぜそう思うのかは言語化できない。
シーズン 5 もマンチ (ムーンク) は『ノーカントリー』のシガーくらい得体が知れないし、同じおかっぱだ😁
まだ観ていない方で prime video が観られて、時間のある方にはシーズン 1 からの視聴をおすすめしたい。
マーティン・フリーマンが主人公の 1 人として出ているのだけれど、いつもの 「いい人~!」 みたいな役から打って変って、本当に ○ズ (再登場) で性根が腐っており胸○悪くなる。
そんな役もこなせるので、やはり演技のうまい俳優さんなのだなと思っていたのだが、なんともう 1 人の主人公ビリー・ボブ・ソーントンがマーティン・フリーマンを上回るくらいの名演技だった。
この人は『FARGO』で初めて見たのだけれど、「マルヴォ」 という名の殺し屋の役なのである。
ネタバレで申し訳ないが、彼がいちど警察に捕まってしまうときがある。そのときに警察に対してある演技をするのだけれど、本当に 「今までのマルヴォ」 とは同じ人間と思えないくらいの豹変ぶりなのである。
そして再度、また別の演技をするときがあるのだが、これまた同じ人とは思えない。「本当に人違いなんだろう」 と信じてしまうくらいうまいのだ。
『FARGO』に共通して言えることは、「女の人が強くて (優秀だったりして) カッコいい」 ということだろうか。
シーズン 2 のキルステン・ダンストは色んな意味で怖いんだけれど、結構あの度胸は頼りになったと思う。
3 もスタイルの良いモデルみたいなお姉さん (メアリー・エリザベス・ウィンステッドというらしい) がユアン・マクレガーより断然キレるし役に立っていた。
そういや 3 でルーピン先生 (ハリー ポッターの。デヴィッド・シューリスというらしい) も、すごく気味悪い関わりたくない人の役で登場するんだった。
口開けると特に気持ち悪いんだよ~😬😬 この辺も『FARGO』的なユーモアなんだろう。
しかしマーティン・フリーマンにしろ、ルーピン先生にしろ、あんな彼らは見たくなかった😭😭
つい最近『キングスマン: ファーストエージェント』を観たのだけれど、やっぱり女の人 (ポリー) がかなり頼りになった。
そういや『キック・アス』も同じ監督 (マシュー・ヴォーン) だったと知ったが、あれもヒット ガールがめちゃくちゃ頼りになる話だった。彼女がいなくなったら途端にゲーム オーバーな戦いだ。
女性が ○ズ男に負けずにドカドカ倒していく様は結構スカッとする。『FARGO』シーズン 5 にはウィットという、中身イケメンの男性も出てくるので安心してほしい。
最近、色々なニュースが増えた。
自分と同年代の人が 「やむを得ない事情」 は特になさそうな罪で逮捕されていたり。
映画『ノーカントリー』の原題は実は 'No Country for Old Men' であり、邦題はこれの頭を抜粋したものである。
これはおそらく、劇中で保安官である主人公トミー・リー・ジョーンズ (ベル) が現代の犯罪について嘆くシーンからきている。
昔のアメリカで発生した犯罪には、ベルに理解できる理由や動機があった。しかし現代に起こっている犯罪の動機は、ベルには到底理解できないものばかりだった。
詳しくは覚えていないのだけれど、「そんなことのために人を殺したのか?」 と問うようなシーンがあった気がする。
実際、この作品に出てくる殺人鬼 (殺し屋でもある) シガーは、なぜ人を殺すのかよく分らない。現金を追う話だったから、お金が欲しかったのもあったのだと思う。ただ、殺す必要のない人たちまでバンバン殺すのだ。
したがってタイトルは『老いたる者に故郷なし』というような意味なのだと思う。
これ (「そんなことのために人を殺すのか?」 という問い) は、確かドラマの『FARGO』シーズン 3 でも出てきた気がする。主人公の女性警察官が言うのだ。
最近、殺人に限らず多くの犯罪に私もこのベルのような心境になってきて、老いつつあるのだなぁと思っている。
寺山修司の歌を思い出した。