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不完全の中の心地良さ

何かを知る前のイメージは知らないからこそ、はっきりと、漠然とした中でも明確な単一のイメージを抱いていたりする。でも、その対象を知るごとに、わたしたちは様々な発見をすることになり、それが新たな概念や印象を増やし、情報をより複雑にし、思い込みや断定にも気づき、漠然とはまた異なる複数の選択肢がある曖昧さを見つめるよう。

知らないことが、これからもその対象にあるとわかるのは、今の概念もまた変わると知ること。それを予測するのは、先を見据える視点でもあり、変化とともにある不確かさを受け入れる瞬間でもある。

ふっと、視界が広がる。

変化も不完全さも、不安がる気持ちが薄れる。

受け入れてしまうと、そこに否定がなくなり当たり前のように共存し始め、なぜか楽しもうとするのは不思議。まるでそれは、言葉にできない曖昧さの中を浮かぶような心地良さ。それは、ありのままの状態の中に身を委ね、まだ見ぬ世界がこれからもあると知っているワクワクのような感覚。変化をし続ける。なら完成形は不完全さそのもの。わたしたちは、そうして進んでいく。成長はとらわれることなく自然に伴う。ゆるやかな曲線や蛇行さえ曖昧さの中に含まれている。




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