こびとたびにでる

野宿で旅をしてフィルム写真を撮る。旅や写真についてのこだわりや試行錯誤のお話をします。…

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野宿で旅をしてフィルム写真を撮る。旅や写真についてのこだわりや試行錯誤のお話をします。記事の内容に関するお問い合わせや質問はtwitter:@dwarfwalkaroundにてDMお願い致します。

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  • モノクロフィルム写真の知識

    フィルム写真を始めて、一歩先に進もうとするときに役に立つかもしれない知識と技術のお話。モノクロフィルムや薬品、現像やプリント技術に関する記事はこちらからどうぞ。

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モノクロフィルムの違いと選び方

僕はモノクロフィルムで写真を撮っていて、現像もプリントも自分でひとつひとつ手作業で写真をつくっています。 最近は中国の若者を中心にフィルム写真のブームが来ているようで、日本の若い人もクラシックなフィルムカメラを首から下げていたり、写ルンですで写真を撮っているのを見かけることが多くなりました。 僕はそんなフィルム写真ブームとは全く関係のないタイミングで、気まぐれに写真素人の段階からフィルムでカメラデビューを果たし、暗室の教室に通ってアナログ写真を学んで現在に至ります。 今

    • 川下りで転覆、その時何を思ったか

      去年、一昨年と夏にパックラフトのツアーに参加したあと、今年の3月頃に自分のパックラフトを購入し、川旅を始めました。 当初はのんびりゆったりツーリング目的で、写真を撮ったり川辺でキャンプしたりという想定でしたが、思いの外激流を攻めるのが楽しくなってしまい、そういった川を下るのも楽しむようになりました。 今回は、初めて激流で落水して、水中に放り出された瞬間に頭をよぎったこと、岸に上陸するまでに考えたこと、振り返って思った事のお話をします。 専門的な話をするつもりではないので

      • 川が”道”になったら、きっと旅はもっと面白くなる

        パックラフトを買いました。 自転車で旅をするようになって10年になります。 初めは日帰りだった旅はホテル泊になり、自由に過ごしたいという理由で素泊まり宿泊、時間にも場所にとらわれたくないからとテント泊を始め、どうせ寝るだけだからと今ではテントを放棄して星空の下にごろ寝の野宿旅と進化(退化?)をしてきました。 そもそも僕が旅をするようになったのは、住まいとスーパーとの往復の道に飽き、いつもと違う道を走るようになったことが発端です。 目的地は同じでも、一本曲がる道を変えただけ

        • 2023年、フィルム写真とどう向き合うか

          年明け早々、サイバーグラフィックス社の一部銀塩製品の取り扱いを終了するアナウンスが流れた。 今後イルフォード、ケントメア製品はイルフォードジャパンから販売されると言うが、おそらく値上げは必至、あるいは製品によっては国内での取り扱いがされなくなる可能性も考えられる。 昨年末、ペンタックスよりフィルムカメラ製品のプロジェクトがアナウンスされた矢先の事。 いつからか、「フィルムは10年後にはなくなっている」などと言われるようになり、確かに数は減っているものの、今のところ値上げ

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          RICOH XR500はどう使うべきカメラか

          フィルムの機械式一眼レフの中では比較的有名な機種の中に、XR500というカメラがあります。 RICOHが1978年に発売した機械式一眼レフで、上位機種XR-1の機能を削って廉価にしたファミリーカメラとして非常によく売れたカメラでした。 参考:RICOH IMAGING 当時よく売れたことから、現在でも中古市場でよく見かけるカメラですが、果たしてこれは現代でどう使うべきカメラなのか、他機種と比較した時の利点と欠点、実際に使って感じた感想を交えて考えていきます。 XR500の

          RICOH XR500はどう使うべきカメラか

          GX100とQ20Ⅱでスナップをする

          普段モノクロフィルムで写真を撮っている僕、デジカメで撮った写真の行き場がないのでここで消化させてください。 GX100というコンデジとQ20Ⅱという小型のストロボを買いました。 機材紹介やレビューは専門ではないので詳細は割愛しますが、GX100はRICOHの2008年製のコンデジで、Q20ⅡはLightPix Labsの2020年に発売されたストロボです。 普段はモノクロフィルムでの写真をメインとしているわけですが、フィルムで写真を撮るというのはなかなか神経を使うと言いま

          GX100とQ20Ⅱでスナップをする

          CREATOR 35mm f2で撮るモノクロフィルム写真

          中一光学のCREATOR 35mm f2というレンズを使ってモノクロフィルムで写真を撮りました。 レンズの使用感についてはこちらの記事を参照。 今回は数種類のフィルムを使って試し撮りをしています。 購入後、割と高頻度であちこちに持ち出して使っていましたが、現像するのが遅くなりフィルムを溜め込んだ状態でした。 しかしその分、いろんな場面で撮影をしたのでこのレンズの使い方や特徴がわかるかと思います。 フィルム:上海GP3 400 現像液:Xtol こちらのフィルムはそもそも

          CREATOR 35mm f2で撮るモノクロフィルム写真

          僕の大好きなレンズ SIGMA 24-105mm F4 DG OS HSM

          SIGMA 24-105mm F4 DG OS HSM というレンズが好きです。 SIGMAのArtラインと呼ばれるレンズのひとつで、フルサイズ対応のズームレンズです。 絞り解放値f4という値は、僕の感覚からすると特別明るいとは思いませんが、だからと言って暗くもなく、実用的な明るさ、という印象です。 数値上の明るい暗いよりも、無理なく堅実な画質を目指した結果f4に落ち着いたのだろうな、と思っています。 広角24mmから中望遠105mmまでという画角は、普段使いするには不足

          僕の大好きなレンズ SIGMA 24-105mm F4 DG OS HSM

          メスティンで作る炊き込みチャーハン

          自転車で旅をするときに、昼食や夕食のメインでよくチャーハンを作ります。 正確にはチャーハン味の炊き込みご飯というか、そういう感じのものです。 今回は、新しくAir Stove Largeという携帯式アウトドア用ストーブを手に入れたので、その試用も兼ねて、僕がいつも作る炊き込みチャーハンの作り方を紹介します。 クッカーキット一式はこのケースにすべて収まっています。 メスティン、ケース共に100円均一で売っていたもの。 メスティンはAmazonでよく見るサイズのメスティンより

          メスティンで作る炊き込みチャーハン

          CREATOR 35mm f2の使用感がすごく良かった話

          最近中一光学のCREATOR 35mm f2というレンズを中古で入手しました。 このレンズをフィルムカメラで使っていて、まだフィルム1本分撮りきっていないので作例を出すことができないのですが、個人的にとても使用感が良かったと感じたので、このレンズを手に入れるに至った経緯と併せてお話をしたいと思います。 35mmは苦手なレンズはじめにお話ししておくと、僕は35mmという画角の単焦点レンズが一番苦手です。 フィルムカメラ前提でお話をさせていただくと、35mm単焦点というレン

          CREATOR 35mm f2の使用感がすごく良かった話

          フジフィルムでフィルム写真からフォトTを作った

          フジフィルムのサービスに、自分で撮った写真をTシャツにプリントしてオリジナルTシャツを作れるというものがあります。 今回はこちらのサービスを使って、フィルムで撮った写真でオリジナルTシャツを作ったお話です。 サービスで選べるTシャツの色は白、黒、ネイビー、グレーの4色。 僕は今回白黒写真を使おうと思っていたので、白か黒のTシャツで作ろうと思っていました。 ブラウザ上で画像をアップロードしてプリント位置やサイズや色調を調整して完成イメージを作るわけですが、その段階で白と黒そ

          フジフィルムでフィルム写真からフォトTを作った

          フィルムクリップの選び方と代用

          フィルムクリップをご存知でしょうか。 フィルムの自家現像をする際に使用する道具で、現像後のフィルムを乾燥させる際、乾燥でフィルムがカールしないように重さを掛けて吊るすのですが、その時に使うのがおもり付きのクリップ、通称フィルムクリップです。 今回は、僕が所有しているフィルムクリップの種類の紹介と、おすすめのフィルムクリップの選び方、フィルムクリップの代用品として使えるグッズの紹介をします。 フィルムクリップの種類フィルムクリップにも種類があります。 と言っても、用途を使い

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          派手な見た目の生き物を撮りたくなった

          きちんとRAW現像をしようと思って、現像ソフトと機材を整えました。 メインはモノクロフィルムで写真を撮っているのでカラー写真やデジタル写真のことは、実際たいしてよくわかっていません。 有料のRAW現像ソフトに手を出して果たして金額分使えるのかとか、そもそも一過性の興味に一流ソフトを使う必要があるのかとか、色々考えた結果、今はdarktableというフリーソフトを使ってRAW現像しています。 あまり複雑な調整は、一体何が変化したのかさっぱりわからなくて頭が痛くなりそうなので

          派手な見た目の生き物を撮りたくなった

          中判フィルムをステンレスリールに巻く方法

          中判フィルムを自家現像する際、ステンレスリールに巻くコツの解説動画を作りました。 中判フィルムの場合はパターソンリールよりもステンレスリールの方が扱いやすいと、個人的には思っています。 リールに対して真っ直ぐフィルムをセットすることができれば比較的失敗はしにくいと思うので、いかにして真っ直ぐセットするかについて重点を置いて解説しました。 動画制作にあたって編集作業の時短のために左手デバイスを導入しました。 作業効率が上がって編集作業がサクサクすすむようになりました。

          中判フィルムをステンレスリールに巻く方法

          kodak double-x Rodinal / Xtol / Tmax dev 現像結果比較

          以前購入した400ft巻きのkodak double-xというモノクロフィルムを、Rodinal、Xtol、Tmax developerの三種の現像液で現像しました。 今回は、現像したネガから手焼きプリントを製作し、それをスキャナで取り込んで画像データ化したので、それらを紹介しながら比較をして、各現像液で現像結果にどのような違いがあるのかを見ていこうと思います。 比較にあたっての条件まず、比較にあたっていくつか条件を設定します。 30枚撮りx3本分のdouble-xフィル

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          クラウドファンディングでハーフサイズカメラが作られると知って考察

          “2枚1セット”のストーリー溢れる写真が撮れるレトロなカメラ「エスキュラハーフ」 コダックを始めとして、イルフォードやヤシカブランドなどからも、所謂写ルンですタイプのカメラ、細分化した名称で言えば”レンズ付きフィルム”が販売されています。 これらに共通しているのは、固定焦点、固定露出のカメラであるということ。 つまり、ピント合わせも露出合わせも必要がなく、巻き上げてシャッターを押せば撮れるフィルムカメラということです。構造的な話をすれば、準広角から広角域のレンズと絞った

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