見出し画像

引き伸ばし機を買い替えた

僕が暗室でアナログ写真をプリントするようになって、今年で10年になります。

僕が使っている機材は、暗室を畳んだ方が一式ヤフオクに出品されたものがベースになっています。

自分の暗室を持つようになってから数えると8〜9年、プリント作業はずっとFUJIのB690という引き伸ばし機で行ってきました。
35mmフィルムから中判の6cm x 9cmサイズまでのプリントが可能な引き伸ばし機で、必要最小限ながらも基礎からプリントのノウハウを学ぶのにとても適した初心者にも優しい引き伸ばし機です。

僕は中判カメラは6cm x 4.5cmサイズのものしか使いませんが、中判よりももうひとつサイズの大きい4inch x 5inchサイズのフィルムを扱う大判カメラを使うことがあります。

これまでB690では大判フィルムに対応していなかったので自分の暗室ではプリントすることができず、大判に対応した引き伸ばし機があるレンタル暗室を利用していました。
ただ、やはり料金がかさむのと、自分の暗室と違う環境で作業するのはどうにも集中できずストレスになるため、レンタル暗室の利用をすることがなくなり、プリントができないのに撮る意味もないので大判カメラで撮ることもなくなり…という悪循環。

ジャンク品で購入した大判カメラを改造して引き伸ばし機にしようと計画していたこともありましたが、精度が確保できず頓挫していました。


昨年はアウトドアに打ち込むあまり写真をほとんど撮らなくなり、さすがにこれは良くないと思って今年はしっかりと写真制作をしたいと思っていた矢先、たまたま通りがかったカメラ屋で大判フィルムに対応した引き伸ばし機が売りに出されているのを発見。
かなりいいお値段(新品ミラーレスのレンズキットが買える)でしたが、状態が非常に良く、付属品も一式揃っていたので、これを逃すと次いつ出会えるかわからないと思い購入を決意。


BESELER 45MXT

僕の風呂場暗室に置けるギリギリのサイズの大型引き伸ばし機がやってきました。

本体の昇降はリモコンのスイッチを入れて動かす電動モーター式。
台座のサイズが想定よりも大きく、現状の板材では幅が足りず置けなかったので、急遽ホームセンターに行って板材を購入。
ついでに横に小物を置くためのメタルラックも購入。

新しい引き伸ばし機とともに暗室のレイアウトも一新し、まるでこれまでとは別物のような暗室に生まれ変わりました。


基本的な付属品は一式揃っていたので、35mmや中判フィルムにプリントはすぐにでも取りかかれそうですが、大判フィルムのプリントをするには、引き伸ばしレンズが足りないので買い足さなければいけません。
また、B690を使っていたときは100WのLED電球を装着していたので、できれば今回の引き伸ばし機にもLED電球を入れたいところですが、寸法が合わずそのままの流用はできないので、こちらも新たに買い足す必要がありそうです。


これまでの写真制作はもちろん、これからは大判カメラで撮ったネガもプリントできるようになったので、できることの幅が広がりました。
これを機に、積極的に大判カメラを使って写真制作をしたいと思っています。
写真はデジタルが当たり前の時代ですが、まだまだアナログも楽しみがいっぱいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?