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ローマの日々 [Daily Romans]

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ローマ人への手紙を日々少しずつ、ゆっくり味わい、瞑想する旅をします。
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#イエス・キリスト

12. ローマ1:8 神への感謝

12. ローマ1:8 神への感謝

“まず初めに” パウロは “私の神”に感謝する、と言います。パウロにとって、神は個人的な親しい関係のあるかたなのです。 “ローマの教会の神” も全く同じはず。でも、パウロは、神との個人的な信頼関係をとても大切にしていることを言い表さずにはいられなかったようです。

なぜ、パウロは神に感謝しているのでしょうか。

ローマの教会の信仰が全世界で語り伝えられているから、です。そんなに素晴らしい信仰だった

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ローマの日々第I部 (2) ローマ来訪・福音宣教拡大への熱望

ローマの日々第I部 (2) ローマ来訪・福音宣教拡大への熱望

ローマ1章8−17節

パウロがローマの聖徒にこの手紙を書いた目的に入ります。

福音がパウロの人生を神の恵みに生きるようにすっかり変えてしまった、その大きな恵みを自分だけのものにはしておけない、との気持ちが溢れ出ています。

当時の世界の中心地であったローマにある教会が全世界に目を向けて働きかけられるように励ましを与える力を持っているのは、神の義を啓示している福音でした。

11.ローマ1:7 神に愛されている聖徒たち

11.ローマ1:7 神に愛されている聖徒たち

パウロの手紙はローマにもたらされ、教会で読み上げられます。その人々に向けて、ここで最初から恵みによる神からの召しと聖さを強調しています。

一般には、「聖徒(あるいは聖人)」は信者の中でも非常に特殊な人物を指して使われます。けれども、パウロはすべての信者を「神に愛され」ている人々として、また「召された」者として、さらには「聖徒」とされた人々として同じ目線で見ているようです。

どのようにして私たち

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10.ローマ1:6 ユダヤ人ではない人々~異邦人

10.ローマ1:6 ユダヤ人ではない人々~異邦人

手紙の宛先であるローマの教会の人々は「異邦人の中に」あると言われています。もともと聖徒とも呼ばれることがなかったわけで、神の御言葉に聞き従う生き方も知りませんでした。

パウロが強調して繰り返し記憶を新たにしようと明瞭に語っていることは、その異邦人であった彼らが召し出されてキリストに属する者になったこと、つまり神の国の聖徒となったことです。

このことに確信を持てていないと、この世の考え方に流され

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9.ローマ1:5b 信仰の従順

9.ローマ1:5b 信仰の従順

使徒の務めはすべての民を導くことです。唯一の神が公平にすべての人々に向けて恵みを賜っているからです。慈しみに満ちた神はこの「良い知らせ」を用意してくださっています。それは、すべての民が信仰の従順を持つためでした。

ある人が主に従順になるためには、どうしたらいいのでしょうか。それは、その人が主の権威と恵を信じて認めることによります。従順になろうと頑張ることではなく、信じることで心に従順さが生まれて

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6.ローマ 1:3 神の子

6.ローマ 1:3 神の子

神の約束のすごいところは、この世に対して神が「神の子」を与えることです。もしそれが神ご自身の約束ではないなら、起こり得ないことです。

確かなことは、人間が神に対してそれを求めたのではない、ということ。神が定めていたのは、ダビデの子孫としてこの世に生まれてくる子が神の子だ、ということでした。

人間の側からすると、至高で至聖の神が肉の弱さを持つ人間になるなど、ありえないと思ってしまいます。もちろん

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5.ローマ 1:2b 預言者と聖書

5.ローマ 1:2b 預言者と聖書

どうしたら、神の約束を知ることができるでしょうか?

神ご自身が御心を明らかにしてくださったのは預言者を介してでした。その経緯も含めて証として文書にまとめられたのでした。イスラエルが預言の内容の真実さを、実際に起きたことを見ながら検証できるためです。特に、神の民についての預言が本当だったかどうかが明らかになるように、でした。

聖書を信じる、というとき、盲信してはいけないし、歴史上の出来事から預言

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4.ローマ 1:2 約束された福音

4.ローマ 1:2 約束された福音

パウロは自己紹介でイエス・キリストのしもべ、次に神の福音をのべ伝えるために召されて選び出された、と言いました。福音(ふくいん)とはどういう意味でしょうか?もしその意味がはっきりしないままでは、福音にふさわしい生き方もできません。

"福音" の意味は、 ”良い知らせ”。その内容があらかじめ神によって約束されていたことでした。

良い知らせとして伝えられた事柄は、たまたま起きたものなどではなく、神が

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3.パウロ、福音を伝えるために選び出された 1:1c

3.パウロ、福音を伝えるために選び出された 1:1c

パウロの自己紹介の3つ目は、(原典では)「神の福音のために選び出され」です。

選び出された、というのは、他とは区別された、他とは違う者という意味。

他のものとは全く違う神に召しだされたのですから、パウロ自身、他の人たちとは違う点があって当然。何が違っていたかといえば、なにより、キリストに属する者とされていたのと、さらに、生きる目的が、神の福音を伝えるために特別に備えられた使徒だ、ということです

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2.ローマ 1:1b パウロ、召されて使徒となった

2.ローマ 1:1b パウロ、召されて使徒となった

パウロの二つ目の自己紹介は、「使徒として召された」です。(原典の語順に従っています)

イエス・キリストがパウロに現れた時、パウロがイエスを呼び出したのではなく、イエスご自身がパウロに呼びかけたのでした。そのあとで、アナニヤが主の命を伝えに遣わされます。パウロが悔い改めてイエス・キリストと御言葉を信じ、バプテスマを受けるためでした。 (使徒9:1-19; 22:3-16; 26:9-18).

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