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【化学系博士人材シンポジウムのレポ】基調講演「企業で活躍する博士人材」

おまたせしました……!
先日開催された、日本学術会議の化学系博士人材に関する公開シンポジウム、講演1つ目の講演のレポートになります。

講演の内容を簡単にまとめたスライド(画像)と、本講演に関する私の所感を簡単に記します。

「サイエンス(自然科学)のロジックは企業経営に通ずる」とおっしゃっていた、博士号取得者である大手総合化学メーカーの社長さんのお話とは……!?

内容まとめ

本まとめは、講演内容を手書きでメモした内容に基づき、私個人が編集したものになります。シンポジウムや企業とは一切関係ありません。
またデータについても、メモを元に書き起こしているので、事実と異なる場合があるかもしれません。ご了承下さい。

所感

「サイエンスのロジック≒企業経営のロジック」は、なんとなくわかる気がした

本公演では、たびたび「サイエンスと企業経営では、考え方が似ている」というお話をされていました。

私は企業経営者でも、ましてや管理職を経験したことのない、ぺーぺーではありますが、そのお話には納得感がありました。

前職で新規事業アイデアを1年間かけて考えていたときに、「仮説設定→調査→議論→改善」を何度も繰り返し、アイデアのブラッシュアップを行いました。この過程は研究のステップと同じだったので、「事業企画も面白いな~」なんて感じながら、楽しく取り組んでいたのを思い出しました。

事業を実際に軌道に乗せて、お金を生み出していく、という段階まで踏み込めば、企業経営になるんだと思います。ここまで達成させるには、マーケティングだの、経営学だの、いろんな知識・経験が必要になるはず。それらを得る・行動するための基盤の1つが、サイエンスのロジックのような論理的な思考力なのかもしれないです。

多様性の受容は、博士人材以外にも求められるもの?

日本の競争力を高めるには、多様性を受容していく性格・環境も必要、とのお話も出ていました。

博士人材に限らず、そもそも最近の日本人の傾向として、地元志向が強かったり、海外への関心が薄れたりしているとのこと。日本として、多様性を受け入れる風土を醸成していく必要があるのかもしれません。

その過程で「博士=変な人」というイメージが薄れて、「博士=ロジカルなスキルをベースに活躍できる人」みたいなイメージができれば、嬉しいな~なんて。

博士学生は、研究以外にも目を向けて、大学在籍時に吸収できるものはなんでも吸収してみると、社会で働くときの糧に必ずなると思います。
そして、博士人材にマインドセットの変革を促すだけではなく、博士人材を多様性の1つとして捉えられるような、社会側の意識変革も必要なのかもしれません。

そのような変革を起こすためには、国や大学、そして、博士人材自身が、博士人材の存在を知ってもらう活動や、博士人材の実情を知る活動を、まずは行ってみる、という小さな一歩が大事なのかも。

参考)講演時の手書きメモ(本記事の参考文献)

博士人材が活躍できる社会となりますように!

Dr. りけ子(Tsugumi)


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