見出し画像

【博士の新卒就活】連載をはしりきった感想~あとがき~

予定から1週間遅れての投稿となりましたが、今日は、3月から4月にかけて綴っていた「博士新卒の就活400字note」に関する感想や手ごたえを書いてみました。

※長文です。ざっと読みすすめてくださいませ。

書こうと思ったきっかけ

まずは、連載をしようと思ったきっかけについて振り返り。

前々から博士の就活について、なにか書きたいなぁと思っていました。その理由は「企業の方と話す機会があったかどうかで、就活のやりやすさが変わると思ったから」です。

私は学生時代、企業の方との共同研究をしなかったのですが、修士2年の終わり頃から、企業の方々に自分の研究を説明する機会が年に数回ありました。

修士2年のときは、学会で説明するような詳細に研究を伝えるスタイルで、企業の方に研究紹介したんですよね。その結果「なんの役に立つの?測定する試料、変えただけじゃん」みたいなことを言われまして(苦笑)。

当時は「……は?役に立たなきゃ研究しちゃいけないのかよ。基礎研究バカにすんな!」と生意気に思いました。

そんな私ですが、企業向けの研究紹介をさらに2回ほど経験したところで「あー、企業の視点で立って説明しないと『伝わらないんだ』」と気づきました。こちらが一方的に「説明する」だけでは意味がなくて、相手を理解・納得させるために『伝えること』が大事なんだなぁと。

でも、「説明すること」と『伝えること』の違いって、経験しないとわからないんですよね。

このことに気づいた後、他の博士学生と一緒に、企業の方々に向けて発表する機会が数回ありました。皆さん、私の修士2年のときと同じような発表をしていたり、5分で説明するところを15分かけて詳細に説明していたり。

研究紹介を企業の視点で語れない人は、恐らくエントリーシートなどもうまく取り組めていないのではと思っています。研究紹介も、エントリーシートも、面接も、「相手が何を求めているのか」を理解して、筋道を立てて自分のことを話さなければならないからです。

研究の分野によっては企業の方と接する機会があると思いますが、博士学生全員が同じような機会を得られるわけではありません。私は機会があったからこそ気づけましたが、機会がなかったら他の学生と同じように説明していたと思います。

「私が経験したことを共有すれば、博士学生の誰か一人の就活に役立つんじゃない?」

そう思って、今回筆を取った次第です。

正直なところ、連載を始めたときは引っ越し作業真っ只中で、コンテンツ内容が全く練れていませんでした。本当はきちんと練ってから連載したかった……。それでも、「今行動して救える学生がいるなら、早く動いたほうが良いんじゃないか」と思って、今回見切り発車ながら動いてみました。

読まれた記事・スキな記事

⭐1位 自己分析①:自己分析は研究の”過程”にも焦点を当ててみて!
⭐2位 自己分析②:自己分析で見えた私の"就活の軸"~筆者の場合~
⭐3位 心構え②:"博士積極採用"な企業に応募すべし!

よく読まれていた記事

💕1位 エントリーシート②:志望動機には「企業理念・採用人物像」に合ったエピソードを!
💕2位 心構え⑧:逆質問はコミュニケーションと臨んでみてもいいかも!
💕3位 自己分析①:自己分析は研究の”過程”にも焦点を当ててみて!

スキが多かった記事

よく読まれていた記事は、初期に投稿したものが多かったですが、自己分析系のアクセス数が伸びていた印象。自己分析は最終学歴に関係なく避けては通れないものですし、比較的興味が高かったのかしら?

一方で面白かったのが、スキが多かった記事。

今回あえて「博士に特化していない」記事をいくつか盛り込んでみました。例えば、自己分析系とか、逆質問とか。専門性に囚われがちな博士学生が、意外と見落としてしまうことを意識して書いたつもりです。けれど、「これって、博士以外にも共通するんだよなぁ」と思いながら書いたのも事実。

そんな記事にスキが集まったように思います。

「私は『なるほど!』と新しい発見があった記事にスキをつけたくなるけど、『わかる!』とか共感できる記事にスキをつける人が多いのかも?」

友人の言葉

上の言葉は、私の記事を読んでくれている友人からもらったもの。詳細に分析していないので推測の域を出ませんが、共感性を起点にして”スキ”が生まれるのかもしれません。

⭐一番読まれた記事 ↓ ↓ ↓

💕一番スキが多かった記事 ↓ ↓ ↓

連載していて難しかったこと

難しかったこと1:想いを400字に収めるのが単純に難しい

執筆側の都合もありますが、「ただでさえ研究で忙しい博士学生に、さっと読んでもらいたい!」と思って、400字の制約で記事を投稿していました。

博士学生を含めた大学院生向けの就活記事って、探すと意外といろいろあるんですよね。非常に有益なんですが、長文のものばかりで、読むのは辛い。

そんなことを感じていたので400字でコンパクトに綴ってみたものの。

400字じゃ絶対に収まらない!無理でしょ!!!

という事態に直面したのも事実(汗)。「画像で伝えるしかねぇ……!」と思って、たくさんスライドを作ってなんとか頑張って伝えようとしました。

この記事なんて、スライド作りまくったもんね😇

そもそも、400字に収める必要性はなく、「コンパクトに要点を抑えられれば良い」だけなので、字数にはこだわらなくても良いんだと思います。

難しかったこと2:身バレを考えると加減が難しい

特に研究紹介系の記事で感じたことですが、記載する情報をどこまで具体化するかの加減がすごく難しかったです。

本当だったら、私の就活時のエントリーシートをまるっと記載した方が良いとは思います。けれど、研究って唯一無二。詳細に書くほど、”Dr.りけ子の中の人”が特定される可能性大なわけで……。

今の私に、その覚悟は……、ない!!!

これと似たようなことで、大学名を出したくても出せなくて。大学名を出した方が、今後お仕事をする上でアドバンテージになりそうだと思っているんですが、大学名を出すとほぼ確実に写真つきで身バレするなぁと……。

本当はもう少し噛み砕いてわかりやすく伝えたかったんですが、私の技量不足でわかりにくかったんじゃないかなぁと反省中です。

連載していて良かったこと

良かったこと1:”博士”が気になる方に読んでもらえた?

博士学生を対象として本連載を続けていましたが、就活や博士に関連しそうな方々に読んでもらえてたみたい。twitterでも何回か記事を引用してもらったことがあり、「読まれてるんだなぁ、良かったぁ」とほっと一安心。

本当はしっかりと内容を練ってから書いた方が、より有益な情報を届けられたんじゃないかと思います。それでも書いて良かったな、と思えました。

良かったこと2:学生時代の出来事を振り返れた

「博士と社会をつなぐ架け橋になりたい」と思って始めたnoteですが、なにかお仕事を作るにしても、自分の原体験を掘り起こすことは大事だと思っています。自分自身が体験したことや感じたことが、博士に関する貴重な情報源でもあり、自身の仕事の原点にもなるからです。

学生時代のことを棚卸ししたいなぁと思っていながらも、なかなか手を付けることができていませんでしたが、本連載が学生時代を振り返るきっかけとなったのは良かったです。

連載しながら思ったことを書きなぐっていました(自分しか読めない😇)。

連載を通じての思いごと

思いごと1:博士に関する情報を端的にビジュアルで伝えたい

「難しかったこと1」や「良かったこと1」に関連するのですが、今後も博士に関する情報は、端的にビジュアルで伝えたいなぁと考えています。

先程も書きましたが、博士に関する情報は探せば意外とあります。けれど、読むには長いし、要点がまとまっていないことが多いです。

そんな情報を、読む人の視点に合わせて、端的かつビジュアルで伝えられたら、読む人の負担軽減にもなるし、興味を引きやすいんじゃないかと思っています。博士を知らない人には、カジュアルにビジュアル化して面白おかしく伝えてみたらどうかな?とも。

これまでの博士関連の情報まとめでも、twitterやnoteで反応が得られたので、「博士✖端的✖ビジュアル」で情報発信していきたい!

思いごと2:博士学生のビジネススキルを底上げする需要ってある?

連載のきっかけで書いたように、経験の有無で博士学生の各スキルにはレベル差があるように思います。これは、就活だけでなく、社会に出てからいろんな博士人材を見て感じたことです。

博士課程を修了すれば、ビジネススキルはある程度身に付いていると、私自身は思っているんですが、皆がみんな、そうではないことも事実。

社会が「スーパーキャリアウーマンな博士像」を描く一方で、博士学生のスキルにバラツキがあるのなら、博士学生が十分なビジネススキルを身に着けた状態で社会に飛び立てるようにサポートすることは、必要なのかも?

そんなことをふと思いました。

その反面、すべての博士学生がスーパーキャリアウーマンになる必要はないとも思っている自分がいます。

例えば、研究がめちゃくちゃできるけど、コミュニケーションが苦手な博士と、研究に特化したくはないけどコミュニケーションが上手な博士がいるとします。

今の企業だと、恐らく後者が好まれると思うんですけど、適材適所でふたりとも雇えばいいんじゃない?と思うんですよね(人材指針があるので一概には言えませんが)。前者の人に研究でめちゃくちゃ成果を上げてもらって、それらを報告したり取りまとめたり全体を運営するのは後者の人に任せれば良いんじゃないかって。

そんな自問自答をしながら、最近過ごしています。
お仕事を作るって難しい~。

最後に

まとめとなると長く書きがち。ごめんなさい🙇‍♀💦

実は今、結婚式準備真っ只中という(笑)。もしかすると、5月中の記事はちょっと暴れるかもしれません……。内容にアラがあったらご了承下さい😇

5月末に結婚式を迎えるので、6月からは本格始動していきたいところ!
引き続き、よろしくお願いします!


博士学生が活躍できる社会となりますように!

Dr. りけ子(Tsugumi)

この記事が参加している募集

note感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?