糖尿病の原因は「怠惰」?
糖尿病も、とても注目度の高い疾患ですね(ここでは2型を指します)。
皆さんの糖尿病のイメージは、どのようなものでしょうか?
・注射しないといけない
・食事制限がきつい
・怠惰な生活を送るとなってしまう
このようなイメージを持っている方が多いような(※個人の感想です)。
結構、偏見から差別的にみている方も多いですね。
でも、実際は大きく違います。
第1に、
「糖尿病⇒インスリン」ではありません。
もちろん、インスリンが必要な方もいます。
でもインスリンで治療を開始したとしても、その後血糖コントロールが落ち着いてくれば離脱できる方もいます。
ちなみに、私は(患者さんがインスリンの使用を厭わない場合を除き)なるべくインスリンの離脱を試みています。
第2に、
必ずしも「食事制限は必要」ではありません。
糖尿病は太っている人しかならない疾患ではありません。
むしろ普通の体型、痩せている患者さんの方が全体的に多い気がします。
肥満患者さん(BMI > 25)の場合は確かに食事制限が必要になりますが、血糖コントロールが落ち着いている患者さんでは、食事制限をしない場合も十分にあります。
第3に、
「生活が怠惰」である方に多い疾患であるのは間違いありませんが、
2型糖尿病は遺伝の影響がかなり大きいです。
そのため、「健康には注意してきたのに、なぜ私が?」と苦悩される方も珍しくありません。
「私の家は糖尿病家系なんですよね」っていう人もいますが、本当にその通りなんですよね。
さて、こんなありふれた疾患である糖尿病。
厄介なことに、完全に治療する方法はありません。
そのため、目標は「いい状態でコントロールする」ことになります。
では、その「いい状態」とはどのような状態か?
次回はそのあたりも含めて解説していきます。
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