マガジンのカバー画像

別冊 夢想ハウス.にこにこ

14
毎月SHOWROOMで朗読配信した後に、朗読した作品、作家について好きに語ります。
運営しているクリエイター

#ミステリー

手招きする「秘密」の誘惑:江戸川乱歩について

手招きする「秘密」の誘惑:江戸川乱歩について

こんばんは。月に一度の別冊夢想ハウス.にこにこです。
今月はついに、江戸川乱歩の「日記帳」を読みました!このnoteを始めてから初挑戦の乱歩作品。雑誌「新青年」にふれる度、日本探偵小説界の黒幕のようにちらちらと見え隠れしていた乱歩先生です。

👆ここで毎月朗読してる📚ぜひ聴きに来てね🍻

⚠ 今回はネタバレしかないので、未見の方はぜひ先に読んでください!

あらすじ、そして湧きおこる疑念

もっとみる
人生を彩る「毒」、その致死量はいかに:小酒井不木について

人生を彩る「毒」、その致死量はいかに:小酒井不木について

こんばんは。月に一度の別冊夢想ハウス.にこにこです。
今月も1月に引き続き、小酒井不木作品。
医学博士でもあった彼ならではの冷静な視線が感じられる(※伏線)会話劇ミステリ「卑怯な毒殺」を読みました。
シーン…と静まりかえった病室の夜。包帯だらけの異様な状態で横たわった男と、そのベッド脇に立った干物のような痩躯の男…。
この最初の絵面だけで、なんだかどきどきしちゃうなあ…。

👆ここで毎月朗読して

もっとみる
恐怖の胚珠:小酒井不木について

恐怖の胚珠:小酒井不木について

こんばんは。月に一度の別冊夢想ハウス.にこにこです。
2024年、始まりましたね~!
昨年末は、怪奇小説→科学小説へと舵をきった二人の作家、蘭郁二郎と海野十三の作品を読みました。
今年の朗読はじめは、1/12(金)、小酒井不木のじめっと恐い話「犬神」でスタートです!

👆ここで毎月朗読してる📚ぜひ聴きに来てね🍻

不木先生と乱歩先生

小酒井不木は生理学・血清学を専攻とする医学博士である一方

もっとみる