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【2024年7月】イメージはいつでも 雨のち鹿

※「有害鳥獣問題」の実態を伝えるべく、絶命した鹿の写真を複数、掲載している。顔や血肉の部分は隠しているものの、苦手な方はご留意されたい

【牛】
あらー、ウシちゃんきゃわわ。また脱走したのね。牧場へお帰り、ねえ、いい子だから。

【鹿】
あらー、シカちゃんきゃわわ。道路をおどき、ねえ、いい子だから。

【熊】
あらー、子グマちゃんきゃわわ。森へお帰り、ねえ、いい子だから。

木登りおじょうず。厳密には、写真は木下りだったけど。クマママも一緒にいて、こっちを警戒してたけど。

別日、近くにて。しっかり警護しているのだね。

【猫】
あらー、ネコちゃんきゃわわ。先月から、ちょくちょく会うようになっている。けっこう骨張ってて痩せてるので、心配していたのだが。何やかんや元気なもんなのかな。いつも道路沿いにいるけど、触られるのは極端に嫌がる。でもちょっとだけなら触らせてくれたりもする。ニャンデレというやつかにゃ。勝手にアニマルセラピーされてるぜ。

【風は今38℃で一人を運んでいく】
土日だけ、八王子の方へ弾丸帰省。気温ヤバいし、車から降りたら湿度はもっとヤバくてジメジメだし、一瞬で汗が噴き出してくる。新幹線を使う方が早いしラクかなあと、直前まで悩んだのだが。この猛暑のなか荷物も持って移動するのは、汗だくになるし無理だと判断した。

築17年となった実家では、デッキやベランダを取り壊し中。老朽化というかガタが来やすいというか、定期的にメンテナンスが必要なのだね。もう少し小規模に、作り直すそうである。

【無口な祖父の想いが母へと 時代(とき)を跨ぎ】
ゴールデンウィークに帰省した際、みんなで祖父の卒寿のお祝いをした。そのお礼として、一人ひとりに一封。几帳面な性格なのである。僕も大概マメだったりするわけだが、この祖父から受け継いでいる部分は大きいんじゃないかと思う。まあ両親の家系ともに、そのへんしっかりしてるタイプな気はするが。寡黙・細かい作業が得意・変に頑固な部分がある、とかも隔世遺伝なのかもね。
しかし自分でパソコンを使って作ったそうだし、スマホのメッセージアプリでやり取りしたりもするし。なかなかスゴい90歳なのでは。

で、帰省の目的。電車に乗って神奈川の方へ行ったら案の定、汗だくである。カナダ時代、同じ英語学校に通っていた友人らと集まることになったのだ。ちょうど3年前、銀座のアンテナショップにMOMIJIとして出展した際、購入に来てくれたメンバー+1名-体調不良1名。みんな同県や都内など、絶妙に微妙な距離感で暮らしている。間を取って選んでくれた、友人曰く「シブいチョイスw」らしい街で集合。示し合わせないとなかなか会えないので、わざわざこのためにbullet homecomingして来たわけだ。ドラちゃんきゃわわ。

沖縄料理を堪能しながら語らう。みんな変わらず、元気そうで何よりだ。そういえば、このビールの名の人って猟師だよな。狩りの御加護があるかもしれないから、いっぱい飲んどこ。
ちなみに英語エピソードを一つ。カナダ時代は語学をしっかり身に付けるべく、日本人同士でも英語でコミュニケーションしていた。学校のイングリッシュオンリーポリシーというのも厳しかったのだね。そして仲良くなって、後々はじめて日本語で話すとなった時、年上でも年下でもタメ語になるのである。むしろ敬語だと距離を感じてしまい、お互い違和感があるという不思議。英語のフランクさゆえなのだろうか。この現象に名前が付けられているのかは、知らない。

【その日暮し 楽しく生きりゃ いいのかもしれないね】
土曜の早朝に出発して、日曜の夜遅くに帰宅。さすがに疲れた。ゆっくりして来たいところだけど、なるべく出猟チャンスは逃したくないし。でも時間1mmの雨予報だから大丈夫だろと思って行ったら大ハズレで、わりと本降りで濡れそぼったりするし。じゃあゆっくりして来れば良かったし。
以前、それなりに強い雨でも出猟しておきたいみたいに述べたが。銃やら衣類やら持ち物やら車内やらびしょ濡れになって乾かないし、風邪ひいても困るし、やっぱり雨はいやん。

【危険な道をあえて選んで 笑って泣いて】
とある大学のオンライン講義で、1コマ喋らせていただくことになってしまった。僕なんかが、恐縮である。福井時代からお世話になっている方が准教授をされており、まちづくり・地域づくりに関する授業でのゲスト講師を仰せつかったのだ。
先月のあとがき等で「日中もやらねばならない作業に追われていた」などと軽く伏線を張っていたのが、この準備だったのである。過去のブログなどから写真を集め、スライドを作成し、喋る内容を考えつつ、練習する。というのが、出来の悪い自分には途轍もなく時間がかかるのだ。

とはいえ、僕ごときがアカデミックな話をできるわけない。これまでの経験や学んだことなどをお話しすることで、何かしら参考や反面教師になれば幸いという感じだ。良く言えば「実務家講師」みたいなことだね。

聴講してくれた学生さんは110名ちょい。みんなカメラもマイクも切っている状態なので、顔が見えないし反応も分からないわけだが。こちらの緊張は薄らぐから、かえって好都合なのかもしれない。スベッても気にならないしな。誰がスベり芸やねん。
ただ一人でひたすらパソコンに向かって話し続けていると、だんだん喋りのゲシュタルト崩壊というか、本当に届いてるのかなと不安になってくる感じはある。ラジオみたいなもんだと思えば良いのか。知らんけど。

カナダ編・福井編・岩手編の三部構成な感じで、取り留めも無く60分ほどベラベラと。福井時代に「カナダ放浪記」を何度か喋らせてもらったが、それ以降フラフラしてきた部分も追記というわけだ。まちづくり・地域づくり関連の話も随所に盛り込めたので、授業の趣旨からズレてはいなかったはず。今年いちばん喋ったな、ノド痛くなったぜ。
そして地域の暮らしや実情を実体験をもって知れるといえば、緑のふるさと協力隊。激推ししておいたので、一人でも参加してくれたら嬉しいのだが。まあ無いか。大槌の協力隊制度運用もしっかりしてるよと紹介しておいたので、インターンとか視察に来たりとか。無いか。

【wisdom tooth】
車で片道2時間、盛岡市へ。大きい病院で治療してもらったのは、親知らずである。15年くらい前に左下のは済んでいたものの、最近になり右下も存在感が出てきたため、抜歯することにしたのだ。

しかし最初は5月に行って受付・検査などしたのだが、二ヶ月も待つのだね。県庁所在地まで何度か通わねばならない、というのは田舎暮らしのデメリットの一つ。

真横を向いてるうえ、歯根の先がカギ状に曲がっているという、ひねくれたやつだった。持ち主に似るのか。先生にも、難しかったと言わせてしまった。ちなみに歯は、希望すれば返却してくれるらしい。幼少期は屋根に投げたりしてたけどな。二度と生えてこられては困るので、写真だけ撮らせてもらう。モザイク処理したところで、気持ち悪いか。失礼。

盛岡名物、あんバターサンド。安くてデカくて旨いので、こっちに来たら食べておきたい。だが当然ながら治療後の痛みがヒドいし、口を上手く開けられないし、出血もなかなか止まってくれないし。冷凍保存しとこ。

【Come on and dance through the night】
思っていた以上に、痛みや腫れが残る。口内の右奥が腫れているため噛み合わせられず、つまり左でも無理。すなわち咀嚼できないので、当日はもちろん、翌日・翌々日は流動食のみ。さらに四・五・六日目に至っても、かろうじて柔っこいモノだけ食べるような状態。七日目くらいになって、ようやく噛み合うようになってきた。ひねくれ歯だったゆえ、治りも悪かったようだ。食の愉しみを奪われるというのが、こんなにもツラいとは。気分も激落ちだし、相当しんどかった。これほど親知らずに苦しめられるとは、親も知らないぜ。

【大学の図書館で 君に逢う夢を見た】
そんな感じで、前半に諸々やることがあった文月。オンライン講義も終わったことだし、ようやく少し余裕が持てるかな。数ヶ月ほど離れてしまっていた読書も、ぼちぼち再開したい。これまでは大槌の図書館を利用していたけど、お隣の釜石市でも利用者カードを作れる。旧図書館の震災による被災状況を考慮しての対応だが、未だに続けてくれているようだ。大槌に蔵書が無くても、こちらにはあったりするからありがたい。けっこう釜石でも買い物とかしてるし、利用する権利はあるだろう。

魔女の…何撃目?】
4月に悲鳴を上げていた腰。燻りつつも、なんとか落ち着いていたのだが。しかしある朝、捕獲した鹿ちゃんを急斜面で引き上げねばならず、これは絶対ヤバいぞと思っていたら案の定、腰から叫喚が。安静にしつつ、適度なストレッチ等も交えつつ、漢方も服用してみたら、割とすぐ快方に向かったので一安心。
余談だけど、最近はドラッグストアでもセルフレジが導入されてきており重宝している。店員さんに見られるのが微妙に恥ずかしいモノとかあるもんね。だが医薬品に関しては、2類だろうと3類だろうと有人レジじゃないとダメ。結局、微妙に恥ずかしいという。どうしても恥ずかしいなら、あとはネットで買うかだけどね。どんだけ恥ずかしいねんてな。

【指スパ】
鹿ちゃん捕獲後に血抜きをする際、スッパリとイッてしまい血がだくだく。ナイフを刺して抜く時にシカの前脚など動いたりすることがあるわけだが、まんまとそれに弾かれた感じだった気がする。というか、そこに左手があったのが良くなかった。猟は常に色々と気を付けてるつもりではあるけど、早朝なんか特に、細かい部分まで気が回りきらないこともあるさ。

【胡瓜】
アパートの前で斜向かいの家のお母さんと顔を合わせると、自家栽培のキュウリをいただける季節。昨年あたり体調を崩しがちだったので、体の中から免疫力を高めねばと意識するようになった。その一つが野菜。毎日サラダを食すようになり、欠かせないキューカンバー。なので、ありがたいのである。体調管理を気にかけるようになってからは、風邪ひいたりしなくなったね。自営業は寝込んだりすると、ただただ損失だからな。

【光る汗 Tシャツ 出会った鹿】
日本各地で連日の猛暑日だと騒いでいるなか、岩手沿岸ならせいぜい真夏日。とはいえ出猟時、とりわけ鹿さんを回収する際には汗だくになる。

大人ジカ数十kgを数十m引っ張っていると、人間て本当に滝のように汗を流せるんだな、と思うくらい噴き出してくる。ラグビーか大相撲のトレーニング、あるいは自衛隊の訓練なのかと思うくらい汗ボタボタだ。知らんけど。写真のコくらい1,2才で軽く、車まで距離も無ければ、汗がキラリ輝くくらいで済むんだけどね。まあ良い運動だと思おう。

【「ぬん?」】
そうそう、こんな80kgくらいありそうなデカオスちゃんを扱う日もある。自分以外に誰もいない山の中で、日没して暗くなってくるなか、一人で回収して軽トラに積み込むのだ。自分がやるというのを想像してみてくれ。割とガチで、半べそかきそうになるから。

【いつの間にクセになって ぬぬぬん】
日の出は徐々に遅くなり、起床も3時半くらいになってきた。3時起きだった日々と比べると、30分だけの違いとはいえ、心身が少しラクに感じてくるものだ。日の入り及び帰宅も、ちょっとずつ早まっているし。一方で、捕獲のピークを過ぎたとも言える。それなりに成果はあった6月7月だけど、これ以降は徐々に戦績も落ちていってしまうかもね。

【pay it forward】
前述のオンライン講義後、学生さんにはレポート(感想)の提出が課され、僕にも共有してもらうことができた。皆さんしっかり聴いてくれ、色々と感じ取ってくれたようで、嬉しい限りである。「カナダのLGBTQ+など多様性に対する理解」「気になったものは何でもやってみる」「経験は全て無駄にならないし、自分だけの財産になる」などの部分は印象に残ったという人が多かった。そして特に人気?だったのが標題の、恩送りという考え方について。カナダ自転車横断の旅で教えてもらったエピソードを紹介したのだが、思いのほかウケが良かったようである。え、どんな内容かって?旅のブログをご覧いただければ。質問も40本以上いただいたので、こちらは目下、回答を進めているところである。

【一途に登り続けた ひどく過酷な道】
記事の序盤に登場した祖父だが、急激に弱ってしまったという連絡が入る。老衰の症状が一気に進行したような感じらしい。会っておかないと後悔する気もしたので、再び帰省した月末。ちょうど僕の妹や弟も集まり、佐宗家全員が揃って顔を出せた。GWの時とは別人のように痩せ細ってしまったけど、筆談みたいな形ながらコミュニケーションもできたし、良かった。穏やかに過ごしてもらえれば幸いに思う。
写真は、デッキとベランダの撤去が終わった実家。酷暑の中、作業してくれている業者さんに感謝である。

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