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2022年1月 活動報告

前回のあらすじ~
早めに仕事納めをし、冬休みに入ったドラゴン。福井・滋賀に立ち寄ってから、東京の実家に戻ってきた。果たして、どのような正月休みを過ごすのか。興味ある人なんているのか。否、いない。
そんな声を全力で無視しつつ、本編スタート。

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【ドラゴンの年末年始休暇(後編)】
ぐっすり寝た。そして元旦から、劇場版ドラえもんを視聴するという。実家には、全作品のDVDボックスがあるのでね。
何を隠そう、幼少~少年期の佐宗くんは、ひたすらドラえもんを観て育ったのである。流行りモノにも目をくれず、とにかくドラえもん一筋であった。
とはいえ細かい部分を忘れているところもあるので、久しぶりに。大人になってからだと、また感じ方も違うね。

ちなみに僕は、未だに現ドラえもんを認められない、日本に数少ないだろう生き残りだ。F先生が描いたドラ、のぶ代ドラにこそ、ホンモノの深みがある。
ああ僕はいつごろ大人になるんだろう。

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実家に飾ってある、3枚の航空写真をご覧いただこう。
1982年、ちょうど40年前の佐宗家。周りは谷戸(やと)と呼ばれる地形であり、集落であった。僕も8歳頃まで暮らしていたから、裏の畑で妹と遊んだ記憶など、残っている。お便所は、和式だしボットンだし汲み取り式だったのだよ。
坂の上に立地していることから「ウエ」の佐宗という屋号だった。辺りは佐宗さんが多かったし。

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1997年。都市開発が始まり、一帯は更地に。佐宗家も、住まいを何度か変えていくことになる。

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それから10年後の2007年には、見事なまでの住宅街に変身。佐宗家も、元の土地に戻って来た。現在も発展を続けるこの町は、人口2万数千人というビッグシティになっている。
しかし赤い丸が全て同じ場所だというのが、未だに信じられない。かろうじて近くの線路が、当時を想起させるくらいだ。

震災を経験した方々の想いは、分かるべくも無いけど。かつて暮らした地域が面影も無くなり、全く別物になっている。という一点においては、理解できる。
僕が田舎暮らしを求めるのは、そのあたりの一抹の寂しさにルーツがあるのかもね。

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家族で、神社に初詣。キモカワな狛犬が、巷で話題とかそうでも無いとか。お姐さんとワンちゃんは、ウチとは無関係である。
父は役員をしているので、大晦日・元日も出ずっぱり。田舎と一緒で、担い手不足らしい。いや寧ろ、田舎の方が若い人も参加してるかもな。
僕がいれば、全然やるところなんだけど。と思うようになったくらいには、地域に暮らす経験を積んできたということか。福井でも、氏子若衆の一員だったのだ。
お墓参りもしたら、

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同じく八王子市内の祖父母宅へ。おせち料理をいただき、お菓子やコーヒーを口にしながらまったりし、12月の活動報告を執筆し、夜は恒例のすき焼き。
暴飲はしてないが、暴食気味かも。まあ正月なんて、そんなもんか。

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佐宗家の家族5人で、集合写真も撮っておく。全員が揃うのは、年に一回ってとこかね。誰のせいかって?そこのヒゲでしょうね。

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別の日には、電車で出かける。写真は、最寄り駅。
緑のふるさと協力隊」当時にお世話になった方と、6年ぶりくらいの再会だ。お酒を酌み交わしながら、お互いの近況・思い出話・共通の知人の話・世の中を憂える話などなど弾みまくり、気付けば10時間もお喋りしてしまった。気の置けない人となら、僕も饒舌に楽しく会話するのだよ。

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同じく、夜の最寄り駅。
何日か実家でのんびりしたら、そろそろ岩手に向けて出立だ。ちょうど関東あたりは路面凍結騒ぎをしている頃で、道すがら、スリップ事故の車を10台くらい見かけた。大事にまでは至っていないようだったので、何より。自分も注意せねば、と気を引き締める。

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田舎の小さな温泉なんかに立ち寄るのも、悪くない。地元のおんちゃんが数人、くつろいでいた。

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岩手→福井→滋賀→東京→岩手、プラス細々したお出かけで、2,400km弱。北海道時代の帰省は3,000km以上になってたし、沿岸に出てフェリーに乗って青森に着くだけで一日かかってたから、だいぶマシだよね。

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【仕事始め】
三週間近くも休んでしまったので、現実生活に慣れるまで、しばし時間を要する。

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【解体小屋】
朝一番は、ついに氷点下の世界へ突入するようになった。厚着をして臨み、かじかむ指をお湯で温めながらの作業。
凍えながらシカを捌いてたら、目も覚めて、強制的に現実世界へと引き戻されたぜ。良いのか悪いのか。

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【病院】
精神科へ。先生、ちょっと心が痛くてですね。

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ではなく、診断書を書いてもらいに来たのである。
猟銃は超危険物だから、心身に問題があると持たせてもらえない。所持許可証は3年ごとの誕生日に更新で、その都度、診てもらう必要があるわけだ。
ちゃんと尿検査もして、クスリ漬けで無いことも証明された。

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【居酒屋】
お誘いいただき、おいしい料理をたらふく、ごちそうになった。ありがたい。全て旨かったけど、特に馬刺しと、イカ焼きの腑入りというのが印象に残っている。本場の・沿岸の料理は、やっぱり違うね。馬は特産というわけでは無いものの。

余談だが、しっかり店内禁煙だった。タバコが本当に苦手な自分としては、夜の(?)お店に来ても楽しめないことが多い。こうした時代の変遷は、助かる。

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【テイクアウト】
気になっていた町内飲食店の、気になっていたメニューをお持ち帰りしてみた。もちろん旨かった。
海産物に限らず、他にも多様な食事を愉しめるというのは、大槌の魅力の一つかもしれない。馬とか鹿とかね。

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【津波注意報】
ある晩の、日付が変わった頃。防災無線から、サイレンの音が鳴り響いた。10分で消防団の屯所へ駆けつける。注意報であれば最大1mだし、立派な防潮堤もあるので、まず大丈夫。という一般認識のようだが、いちおう警戒を。
お隣の釜石市で30cm。しばらく待機した後、被害も無さそうなので、解散となる。

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【津波警報】
アパートに戻り、さあ寝るかと布団に潜った頃。防災無線から、今度は騒がしいサイレンの音が鳴り響いた。岩手だけ警報に繰り上げ当選だと?そんなんアリか。
消防団も各々、身の安全を守るようにとのことで、ひとり高台へ避難。車の中でラジオを流しながら、仮眠と覚醒を繰り返しながら夜を明かし、警報が解除されるお昼までを過ごした。

捉え方は異なるらしく、普通に日常生活を送っている人や、海の近くにいた人も少なくなかったようだ。警報であれば最大3mだし、立派な以下略、ではあるけれども。惑わされず、己と、大切な人たちのために行動したいね。リアルな、良い避難訓練となった。
ちなみに1mの津波でも、巻き込まれた場合、死亡率はほぼ100%とのことである。ナメたら駄目だよ。

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【ふるさと納税】
昨年末、初めてやってみた。寄付先はもちろん、かつて暮らした福井県大野市。返礼品や控除目的の人が多数だと思われるが、僕の場合は純粋に「ふるさと」を応援したいという気持ちだ。

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とはいえ味覚も味わいたいから、ありがたくいただいておく。水の豊かな地域なので、すなわち米どころでもある。もっちもち。旨いっす。

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ソウルフードである「とんちゃん」、つまりホルモンも。網で焼いても煮込んでも、間違いない。集まりの際の定番だったり、夏場に家先でBBQしたり、とんちゃん祭りがあったりするわけだ。お店によって味付けが違うから、食べ比べるのも良し。
個人的ビールに合うランキング、No.1である。こってこて。旨いっす。

と、大野愛を語ってしまうと、「じゃあ福井に帰れよ」という声も聞こえてくる。いやいや、現実って以下略。胡馬北風ってやつじゃない。

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【解体】
先月はシカの体内から木の枝が出てきたけど、今月はこちら、散弾である。
鳥類の捕獲やクレー射撃で使用されるもので、このサイズを大型獣に撃ち込んでも、恐らく意味は皆無。むしろ苦しませるだけだろう。何かの間違いか、流れ弾なのかな。

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傷跡なども無く、内部に入り込んでいると、目視では発見が困難。

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金属探知機を通せば、あんな小さな弾でも、ちゃんと検知してくれる。じゃなきゃ困るが。切り分けて探し、取り除きながらパック詰めをした。

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【新システム】
先月に導入され、少しずつ改良も進められている。
お肉をスケールに載せると、タブレットに重量が反映される。包装は大小2種類あるから、その分を引き去るボタンを押すと、

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お分かりだろうか。風袋および10g未満が切り捨てられる。あとは登録すれば、ラベルを発行してくれるわけだ。便利で助かるっす。
さらに細かい部分も改善されてきたら、だいぶ仕事が効率的になるかな。

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【サボット弾】
おフランス製を買ったものの、追加で購入。これらの種類は、一般的にも慣れ親しまれているやつ。使用している銃にも、馴染みやすい気はしている。
輸入が滞ってて在庫ないよ問題、は未だ解決されていないようだが。銃砲店によって、或るところには有るようだ。

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【凍結】
毎日の仕事おわりに、全ての水道管で水抜きをするようになった。解体所では先月末に一度、既に破裂して交換したらしい。それくらい、冷え込むのだね。

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朝一番には、業務用冷凍庫前の三和土なんかも凍っている。タタキって言わないか、何て名前なんだ、こういう場合。
商品を取りに行く際など滑って危ないから、勝手に融かしておく。いいさ誰が褒めるでもないけど、ってやつ。

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【警察】
管轄の生活安全課へ。お巡りさん、ちょっと自首することがあってですね。

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ではなく、前述したように、猟銃所持許可の更新時期がやってきたのである。用意するモノとしては、

・猟銃所持許可証更新申請書
・診断書(前記の通り)
・講習修了証明書(座学。5月に受講)
・技能講習修了証明書(射撃場でやるやつ。9月に受講)
・猟銃の使用実績報告書(しばらく使用しないと「眠り銃」という扱いで、所持許可取消し理由になり得る)
・同居親族書(犯歴・反社会勢力・精神障害・自殺の恐れ等の人がいると厳しいかも。本人を含め、身辺調査される)
・経歴書(過去10年間の職歴・住所歴。僕は転々とし過ぎてるので、2ページに及ぶ)
・家の間取り図(ガンロッカー・火薬庫の位置を記載。後に、警察の方が実際に確認に来る)
・狩猟免状
・自分の写真2枚
・手数料(警察署お隣の交通センター窓口で、県収入証紙を購入)
・所持許可証
・猟銃本体

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それから、こういうタイプの身分証明書も。本籍地での発行になるため、僕の場合は八王子市に郵送申請して、また送り返してもらわねばならない。それもまた、申請書・手数料分の定額小為替・返信用封筒などを用意するという、地味な手数を踏む。
猟銃を持つというのは、とにかく手間もお金もかかる。逆に言えば、そこまで煩雑なおかげで治安維持に繋がっているともいえる。

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担当の方に書類をチェックしてもらい、猟銃の長さなど計測があり、ちょっとした聴き取りも行われる。お酒は飲むか・ギャンブルするか・借金やトラブルは無いか・自分の性格を一言で表すと、など。引っかかりそうなポイントは、全く無いぜ。
3月下旬に、新しい許可証と交換だ。

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【何しているの?大槌町観光交流協会】
11月には、協力隊ジビエチーム3名によるトークイベント(活動報告会)を実施した。今回はVol.2として、同協会に配属されている隊員4名が開催。

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我々の時の反省点も活かされている。休日の日中では無く平日の夜にすることで、仕事帰りの方々など、けっこう多く集まってくれた。

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観光チーム以外の協力隊は、協力隊の協力として参加。イスを並べたり掲示物を貼ったりなど、会場設営だ。みんな指示が無くとも仕事を探して動ける、優秀なメンツ。
発表中も、ちらほら来場者が。ホール外で時間外受付する役目を仰せつかったので、自分は時折、中を覗き見る程度だったけど。好評だったようである。

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【缶詰】
新商品、大槌鹿のコク旨シチュー。こちらを「山ジビエ」とし、リクゼンイルカの大和煮を「海ジビエ」としてコラボ。ふるさと納税でセット販売するなど、展開していくらしい。
前者はMOMIJI店頭でも購入いただけるので、気になる方は是非。常温だし、日持ちするし、開けてすぐ食べられるし、おいしく味付けされてるというのが良いね。

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【Coffee】
今月はネタも少ないから、どうでもいい話を4つ垂れ流して終わりにしよう。

クスリ漬けでは無いが、カフェインには肩くらいまで浸かっているので、毎日のコーヒーは必須。でも寝起きで飲みたいところをグッと我慢して、MOMIJIの事務所に着いてから、挽きたてを啜るのだ。コーヒーを相棒にして仕事を手際よくこなしてく、ってやつかなと。そんな些細な愉しみが、日常に彩りを加えるのかもね。

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【Guitar】
終業後の帰宅前や休日には、海を横目に見つつ、車内で弾き語ってみたりしている。簡単なコードしか押さえられないし、自己流なので全然、上達してないが。
好きな歌を好きに唄うことで、ストレス発散というか、息抜きになってるかなと。そんな些細な愉しみが以下略。

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【Beer】
ここ半年間くらい、なぜか晩酌もする気にならず、ほとんどアルコールを摂取していなかった。それが、年末年始に飲酒の機会が何度かあったため、飲んでも良いかなという想いが再燃。
せっかく岩手には、地域に根差した醸造所もあることなので。別に、回し者じゃないぜ。

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と言っても毎日じゃなく1,2日おきに、一晩に一本だけ、ゆっくりじっくり味わう。
大衆的なのも否定はしないし、もちろん旨いけど、種類が限られてくる。せっかく多様なスタイルがあるから、知っておきたいよね。というのも、オトナの嗜みなんじゃないかなと。そんな些細な以下略。

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【Blog】
活動報告と称しながら、もはや自他共に認める、ブログと化している。着任して10ヶ月だから、今回の記事で10本目(自己紹介を除く)。多くの方にご覧いただき、ありがたいことである。

「おもしろい」「毎月、楽しみにしてる」「読み応えがある」「凝ってる」「独特な口調とユーモア満載」「文体がとってもポップ」「本を読んでるかのよう」「相変わらずの文章力と量」「長い」「頑張って読んだ」「読むのに10分くらいかかる」
最後の方は、ちょっと違うが。おおむね、お褒めの言葉をいただいている。

今でこそ、半分は趣味のような感じで取り組めているけど。実のところ元々は全く文才が無く、文章が苦手だった。どれくらい苦手だったかというと、高校入試の国語で小論文が書けず、白紙で提出したくらいには苦手だった(漢字は得意だったので、かろうじて挽回した)。

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そのまま大人になってしまい、カナダ自転車横断の旅で、初めてブログというものを開設。四苦八苦しながら、イタい文章になりながらも、更新していた。

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緑のふるさと協力隊」として活動していた一年間は、ほぼ毎日の投稿。それくらい、福井県大野市和泉地区という地域は、ネタが豊富だったということだ。修了後もコンスタントに続け、北海道時代も少々。
そうして数をこなすうち、いつの間にか自分のスタイルが確立され、楽しみながら執筆できるようになっていったんだね。己に関わることを好き勝手に表現できるから、というのはあるが。継続って大事。

とはいえ執筆スピードは、カメさんと張り合えるくらいに遅い。福井時代は寝る時間を削って深夜まで作業していたし、今でも一ヶ月かけて、ちまちまと進めているくらい遅筆。
ついでに言えば、読むのも食べるのも歩くのも、恐ろしく人より遅い(居心地が悪かったりすると、逃げるように早くなることもある)。まあ頭のネジが3,4本ブッ飛んでるので、仕方ないんだ。
短距離は、そこそこ速い方だったけどな。どうでもいいな。

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ちなみに会話をしていると、この人はちゃんと読んでくれてないんだなというのが分かってしまったりする。あれこれ書き綴るのが、必ずしも良いとは限らない。

ヒマつぶしにでも斜め読みしてもらい、なんてことのない一文が笑い顔を作ってゆければ、嬉しい限りかなと。そんな以下略。





★僕のほか9名の隊員の活動報告は、こちらorこちらから。観光・ジビエ・震災伝承・農業・移住定住の各分野で、大槌町のために奮闘中

★大槌鹿肉・ツノや革を活用した雑貨類は、MOMIJI株式会社の事務所orネット通販(ポケットマルシェ大槌孫八郎商店raviliss[ラビリス])orふるさと納税でどうぞ


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