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2022年7月 活動報告

※「有害鳥獣問題」の実態を伝えるべく、絶命したシカ等の写真を複数、掲載している。顔や血肉の部分は極力、隠しているものの、苦手な方はご留意されたい。



1歳くらいのシカが横たわっている。脈は無い。
その体に、AEDの電極パッドを貼り付ける僕。
通電ボタンを押す。ビクン、とシカが震え、心臓が動き出した。
良かったな、もう大丈夫だぞ。と言いながら、体を撫でてやる。

霧が立ち籠める草原。そのシカを、引き摺って運んでいる僕。
あれ、せっかく息を吹き返したのに、結局また命を奪ってるんじゃないか………

……



起床。
なんちゅう夢で7月スタートすんねん。

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【西瓜】
もっと文月らしいもんでスタートさせてくれ。今シーズン初をいただいた。旨い。

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【子鹿ちゃん】
たくましく生きて、大きくなるんだぞ。また来るからな。

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【シカ挽き肉】
を欲しいという飲食店さん向けに、ミンチャーで。商品にしない部分を用いて自家消費用に持ち帰り、

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【鹿ガパオ】
を作ってみる。最近は、タマネギ粗みじん&ひき肉を炒めて、ルウを溶かすだけのやつがあるのだ。簡単で旨いので、個人的お気に入り。ちょっと肉の分量が多かったようで、もったりした感じになってしまったけど。旨い。

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【猛暑】
脳が溶けちゃうぜ。

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MOMIJI事務所のエアコンが気分屋で困っていたのだが、いよいよストライキ運動に打って出た。業者さんに基板交換してもらい、無事に和解。溶けずに済んだぜ。

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【大槌鹿のコク旨シチュー】
なかなかの人気で、ほぼ在庫切れ状態になった。

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ので、スジ肉やカタ肉を100kg以上、業務用冷凍庫から引っ張り出す。在庫の消し込み作業をして、缶詰加工会社さんへお渡しできるようにしておく。

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【ランチミーティング】
町内の産直にあるレストラン。母ちゃん定食というのをいただく。旨い。

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販売スペースには、缶詰・山賊焼・糀漬(こうじづけ)、といった商品を置いてもらっている。

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【捕獲・甲】
MOMIJI代表が毎日シカを獲りに行っているが、出猟しない時は僕が代理出動。

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【解体作業】
と言っても、クマ用の囲いわなを。

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町内で頻出しており、小屋が荒らされたり、人が襲われるという被害も出てしまったらしい。MOMIJIとして、こういう業務にも携わっているわけだ。

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その後、大槌駅前の横丁へ。

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中華屋さんでお昼をごちそうになった。旨い。

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【捕獲・乙】
オス1歳だ。

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コブのようになっている。0歳のうちはノー角だが、満1歳を過ぎた頃から生え始め、毎春に生え変わるわけだね。

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【捕獲・丙】
やや距離があり、背中に当ててしまった。即死状態ではあったようなので、いたずらに苦しませてはいないと思うが。ロースの一部は食肉にできないし、MOMIJIクオリティを追い求める猟師としては、失格だな。

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【Upper House Election】
期日前投票するのに、理由とか宣誓とか無くても、良いと思うのだが。

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投票行って外食、はしてないんだ。

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【クマ】
さっそく捕獲があったらしい。

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【革用ボンド】
は匂いがキツく、人体に有害でもあるらしい。シカ革を接着する際は、お外でやると良いね。

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先月に続き、キーホルダーを複数つくっておく。せっかくレーザー加工機があるので、MOMIJIロゴver.なんかも。名入れとか、応用していけると良いね。

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【クマわな洗浄】
前述の捕獲は、こんなドラム缶タイプ。土やら血やらで汚れるから、みんなで綺麗にして、再設置。

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【生うに】
牛乳瓶に入ったやつが、三陸の名物らしい。こちらを用意してくれたのは、

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町内の民泊さん。普段から夕飯のおかずをいただいたりして、協力隊員など、みんなお世話になっている。
宿泊キャンペーンが実施されていることもあり、たまにはゆっくりしたら良いじゃない、とお誘いいただいたわけである。昨冬にもお邪魔したが、ふたたび。

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お食事は、最初こんな感じからスタートし、

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次々と運ばれてくる。ウニ丼・肉・魚・海鮮・おでん・漬物・野菜・小鉢などなど、おもてなしが凄い。どれも旨くて最高だが、腹十八分目っす。
これは誉め言葉だけど、もはや畏怖の念を抱くくらいのボリュームで、もてなしてくれるのだ。

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お母さんは「ジビエひとすじ!」ということで、MOMIJIの応援隊長。キャンペーン中、鹿モモ肉を活用した料理を提供してくれている。こちらは朝食の、鹿肉ハンバーグ。
もちろん他に何皿も出てきて、ふだん朝が食べられない僕は、さすがにお残し。パックに詰めて、持ち帰らせていただいた。

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そして同キャンペーンでは、お土産も一つ付いてくる。ツノ革雑貨、数種類の中から選べる形にしてくれているのだ。先着順で、宿泊枠が無くなり次第終了なので、ご来訪は是非お早めに。

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【モモ肉カット作業】
40kgもの鹿肉を4人がかりで、ひたすら切り刻んでいく。イベントで提供する「大槌鹿の串カツ〜塩麹仕立て〜」の仕込み作業のためだ。
4月にもやったが、地味に大変。スジや膜を除去するのが、えらい手間なのだよ。

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【トマト】
を3種、北海道からお取り寄せ。かつて暮らしていた頃、お世話になった農家さんだ。こないだお米を購入したが、こちらも美味しそうだったので。というか、旨いに決まってるので。
赤と黄色の宝石は7月限定のようだが、お米は常時ネットで購入できるから、ご興味のある方は是非。

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【インターン】
の学生さんが来訪。真面目な姿勢で、狩猟同行や解体など、様々な業務を体験してくれている。特殊な仕事ゆえ面白さはあるだろうし、学べることも多いのではないかなと思う。

※練習風景のため、通常の衛生管理とは異なる部分がある

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【ハチだ!】
と街の人なんかは騒ぎがちだが、アブである。田舎あるある。吸血タイプだと咬まれることもあり、けっこう痛いらしいけど。そっと追い払っとけば、大丈夫じゃないすかね。
車の排気ガスなんかにも寄ってくるので、シカ探しの時にはブンブンやかましいし、車内にも乗り込んでくるから邪魔くさい。虻鹿取らずになっちゃうぜ。

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【日没前捕獲】
仕事を早めに切り上げられるよう調整しつつ、お天道様が終業する前の一時間半ほど、出猟する感じ。高原の方に上がると、霧が立ち籠めていることも少なくない。というか最近、毎回だ。
見通しも悪いしシカちゃんもいないし、太陽さんも帰り支度を済ませて定時ダッシュの構え。今日はダメだなと諦めかけた、日の入り2分前。

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【捕獲・丁】
立っててくれた。

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【捕獲・戊】
最後まで分からないから、気を抜いてはいけないね。

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日没頃に獲れてしまうと、ずんずん暗くなってくる。こんな山道に、白装束の女が立ってたらどうしよう。とりあえず乗せるしかないな。

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【大雨】
どしゃ降りが続いていたので、水位をチェックしていた休日。真面目かよ。
右の2列、大槌川・小鎚川が町内を流れている。前者が一時、「水防団待機水位」まで増水。すなわち消防団は、いつでも出動できる状態にしておいてねという感じだ。これ以上は行かずに落ち着いたので、何より。
ちなみに後者が氾濫すると、僕が居住している地域は浸水する。

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【捕獲・己】
日没の少し前、久々に入った林道で。川向かいから引っ張ってきたから、地味に疲れた。さて、早く工場へ帰ろうね。と走り出した矢先、
ブシューーーーー
嫌な音。

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でしょうねー。落石を踏んづけたらしい。そんな尖った感じでも無かったんだけど、上手いことタイヤの溝にブッ刺さったようだ。

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すぐ暗くなってくるってのに、やめて欲しいぜ。急いで予備のタイヤと交換。車載の道具で簡単にできるし、やってみると意外に面白いもんだ。
悪路じゃなくても、何でパンクするか分からない。電波の入らないところとか夜中とかだと、レスキューを呼ぶのも大変だし。練習して、身に付けておくことをオススメする。

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【捕獲・庚】
せっかくの好機を逸し、ワンチャンス・ツーチャンスと逃しても、スリーチャンスくらいまで与えられるのが大槌。他地域では、一日じゅう探し回っても一頭の目撃も無い、というのもザラにあったからな。狩猟スキルを磨きたい人には、うってつけの場所だと言えるだろう。

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【弾】
構造上、貫通しにくくなっているため、残っていることもしばしば。命中したら潰れて、致命的ダメージを与えるわけだ。恐ろしい武器である。

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【フレンチラック】
の状態で鹿肉を欲しい、という飲食店さんのため、

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ヒレとカタを外してギコギコして、

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パッカーンして、

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モモも分離。ロース&アバラが一体となった状態が、そのナントカラック。ペーパーで包んだら、冷蔵で発送するわけだ。
毎週3頭ずつという注文は、会社としてありがたい事なのだろうけど。ギコギコするのは、地味に腕が疲れるぜ。鍛えられちゃいそうだぜ。

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ちなみに骨一本ごとにした状態だと、チョップ。MOMIJIでは、柔らかく旨みの高い0歳の個体のみで作るから、常に在庫僅少で店頭販売のみ。グランメゾンだかオーベルジュだかで提供されるような、高級感ある感じだ。知らんけど。

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【Happy birthday】
to社員Mくん。MOMIJI代表から差し入れで、僕らもご相伴にあずかる。旨い。

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【お茶っこ】
前述の民泊さんに、鹿肉を納品。パンダを連れて行ったら、たっぷりコーヒーを淹れてくれて、しばし歓談。
東北の方言では、名詞などに「~っこ」を付けることがある。指小辞というやつだな。小見出しの場合、お茶でも飲みながらお喋りしてくかい、って感じ。

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【鹿クイズ】難易度★★★☆☆
解像度の悪いスマホなので、分かりづらいが。

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あそこでした。ツノが立派、すなわち大きいオス、すなわちMOMIJIクオリティ外、すなわち捕獲しない、すなわちクイズ用。

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探してると見つからなくても、お日さまが退勤した途端にいっぱい出てくる。

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また今度な。

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【捕獲・辛】
コンスタントに出猟し、コンスタントに獲れてはいるね。

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【鹿アバラ】
を専用パウチに入れ、レンジでチンするだけのやつで調理してみる。本来は豚肉用だったからか、だいぶ硬い感じになってしまった。旨かったけど。

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【土用の丑】
ということで、昨年同様に消防団から配給。旨い。精が付いちゃうぜ。

いちおう説明しておくと、消防団はボランティアではあるが、僅かながら活動費が支給される。そこからみんなで出し合って、福利厚生的な部分に充てている。という感じだ。ちゃんと働いたご褒美みたいなもんだね。

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【革作家さん】
が、シカ革を活用したポーチや名刺入れなど、作ってくださっている。隣市にリアル店舗をオープンされたとのことで、エスニック系の服飾雑貨に加え、

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もちろん革雑貨も。

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【脂】
4歳メスとかだと、もうこんなに蓄えている。暑そうだけどね。冬や妊娠に備えてなのかな。削がないといけないので、解体もちょっと手間がかかる。
打ち身の酷い個体だから、通常より見た目が悪いな。

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【草取り】
社員Mくん・インターンKくんと一緒に、真夏日の空の下で。その辺に散らかっていたモノの整理や、ゴミ拾いも。いわゆる要人が来訪するということでね。

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【蟷螂クイズ】難易度★★★★☆
解像度の悪い以下略。でなくても、地味にムズい気がする。

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ココでした。カマキリちゃんでした。

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【捕獲・壬】
基本的にはメスを獲りたい。オスならば、1歳2歳の若い個体が良い。小さすぎ・大きすぎのシカちゃんは、スルーする。

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迅速に工場へ搬入したいところだけど、視界が悪いし、シカちゃんが飛び出してくることもある。安全第一。

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【セカンドチルドレン】
じゃなくて、2ndインターン。二人目が来てくれたのだ。協力隊Kくんの指導で、解体をこなしている図。

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【捕獲・癸】
草原を歩いていた親子。母が倒れた後も少し留まっていた子鹿ちゃんだったが、草むらへと逃げていった。よしよし、良い子だ。来年くらいに、また逢おうな。
今月の捕獲は、ここまで。あと、なんで十干だったのかって?知らん。

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出猟回数を分母とすれば、月間の打率は九割くらい。野球だったら、伝説のバッターになれてたところだが。我々の目指すところからすると、こんなもんかなって感じかな。
捕獲があるたび、山神さまに首を垂れてサンキューしておく。神信心仏信心は薄いけど、土着神とかは敬いたいかなという、アニミズム的な想いはある。

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【鹿レザー名札】
スタッフ全員分、レーザーで作ってみた。取り急ぎシンプルな感じだったが、悪くない感じ。

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【ペット用缶詰】
新商品。ペット用としては、シンプルな生肉ブロック・ツノを活用したドッグガム、があったものの。開けてお皿に載せるだけで、ワンちゃん大喜び。ペロッと無くなっちゃいそうだけど。

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【今月の頂きものコーナー】
ポテトにコーン、

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キューカンバーにホワイトエッグプラント、

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カリー、

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ピーチ、

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ライス、

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さらにポテト。ありがたいね。全て、おいしくいただいたorこれからいただく。

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【その他の業務ご紹介コーナー】
産業廃棄物処理は、月に2度ほど。いつもより早めに始業して、プチドライブ。

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検食は全てのシカで実施。いただいたドレッシングでも試してみたが、旨い。

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事務作業。事務員さんのいない時は、納品書・請求書・領収書等を作成したり、ラベルを発行したり。

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発送作業。商品の鹿肉やら検体やらを梱包。貧乏性なので、小さいシールも残さず貼りたくなっちゃうよね。貼り方ちがう気はするけどね。どうでもいいね。

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SNS。Facebookで主に投稿していたが、やったこと無かったInstagramというやつも、勉強がてら始めてみる。平日毎日1本ずつ、何かしらアップしたいところだ。フォローよろしくだぜ。

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業務用冷凍庫内作業。常にパンパン状態なので、常に整理してないと、すぐぐちゃぐちゃになってくるからな。
こういう仕事があるから、MOMIJIスタッフは夏でも防寒着を常備している。まあ着用したところで、たちまち凍えてくるのだが。そのうえ外気温との差は、50℃くらい。カラダがおかしくなっちゃうぜ。

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その他の雑務紹介。散らかりがちな事務所内の片付けや、テーブルなどを拭く。

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玄関の掃き掃除。

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エスプレッソマシンに、水・コーヒー豆の補充、排水・廃棄粉の処分。

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消耗品や飲料などの買出し。冷蔵庫への補充。

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包丁を研ぐ。などなど、細々とやる事がある。あとは、鹿肉を買いに来てくれたお客さんや、その他の来訪者の対応をしたりとか。解体所内の細かい部分を軽く綺麗にしたりとか。軽くトイレ掃除とか。

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虹の写真をオチに使いがちじゃないかって?知らん。





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