土星の裏側note

ソ連崩壊直後にロシア留学をし、その後も旧ソ連圏に数年滞在。帰国後にブログ「土星の裏側」…

土星の裏側note

ソ連崩壊直後にロシア留学をし、その後も旧ソ連圏に数年滞在。帰国後にブログ「土星の裏側」を開設し、宇宙人道を歩み始める。趣味はロシア文学、登山、能、琵琶、レザークラフト。宇宙人視点の執筆を続けている。

最近の記事

この人が薦める本なら

 まず繰り返しのお知らせから。フォークNに掲載中の『算命学余話』は6月19日が購入最終日です。その後は閲覧しかできなくなり、閲覧も8月21日までで運営自体が終了するので、読みたい方は急ぎ購入し、すぐに読むなりどこかにコピーを保存するなりして対策を採って下さい。今後『算命学余話』は「土星の裏側note」に全面移転する予定ですが、件数が多いので時間がかかります。折しも宇宙人が動けなくなる酷暑が近づいており、移転作業は難航が見込まれます。皆さま、ご留意を。  さて先日紹介した『文

    • 文学キョーダイ!!

       早朝ラジオを聴いていると、定額減税などという手間ばかりかさんで効果の薄い政策よりも、消費税を一律まるっと8%なり5%なりまで下げた方が、国民の消費意欲が上がり、モノが売れることで税収もアップし、労せずして国庫は豊かになり、賃金も上がって、景気は回復する、という至極まっとうな理屈をどの経済学者も言うので、宇宙人もその意見に賛成なのだが、もう何年も同じ話を聴き続けているにも拘らず消費減税は一向に実現しない世の中に、宇宙人は頭をねじらせている。財務省が何某かの理由でどうしてもこの

      • エデンの園の紀行文

         今日は暑いな。でもまだ29℃だ。こんな気温で参っていては先が思いやられる。宇宙人は例によって夏は土星の裏側の避暑地へ引っ込むので、運勢鑑定は7月から秋までお休みするよ。ブログやnoteの記事も電波情況によっては休止になる。ご用のある方はお早めに。『算命学余話』は6月19日までフォークNで購入できます。読者の方からnoteのマガジン機能を使って『余話』の便利な掲載・購読が可能だと助言されたが、荷物(=記事)が多いので引っ越しには時間がかかる。加えてこの暑さで集中力が低下してい

        • 算命学余話 #U25「強星と濁り」/バックナンバー

           前回の「余話 #U24玄」で導入に使った苫米地氏の話がうまく算命学の理論に結びつかなかったようなので補足します。本来女性にないはずのY染色体が母体に見つかったという話です。  苫米地氏の肩書は「認知科学者」ですが元の英語はcognitive scientistで、この認知というのは訳語にすぎず本来は「関数」という意味です。まだ日本語の訳語が「計算言語学」とか「機能脳科学」とか色々ある段階なので、和訳自体が定着してもいない新しい分野ということです。  なぜ新しいのかというと、

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          三度目の店舗喪失、めげずにソ連映画祭

           先月末に土星裏(ブログ)で告知した通り、『算命学余話』を公開していた自炊書籍プラットフォーム「フォークN」が運営を終了する。既に新規記事は掲載できないし、6月19日には読者による購入もできなくなる。その後しばらく閲覧だけはできるものの、8月21日には完全終了。宇宙人にとっては三度目の店舗の喪失だ。  一度目は「パブー」であった。こちらは今も運営中かもしれぬが、数年前に一度消滅しかけて、その後経営母体が変わるという連絡が来たのでほっとしていたのも束の間、その新しい経営母体が「

          三度目の店舗喪失、めげずにソ連映画祭

          算命学余話 #U24玄「大事故を招くもの」/バックナンバー

          (※『算命学余話』はプラットフォーム「フォークN」が運営終了するため、当面はこの「土星の裏側note」でのみ公開を続けます。)  世間では胡散臭い人物と思われている認知科学者の苫米地英人は、その風貌から宇宙人とも呼ばれているが、同じく宇宙人と呼ばれる私は親近感とはいわないまでもそのユニークな発言を傾聴している。頭のいい人なのはちょっと話しぶりを見れば判るが、傲慢でも謙虚でもなく等身大であり、愛想笑いもしないが人の意見に賛成の時は日本人らしく首を縦に振っている。人を中傷してま

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          算命学余話 #U24玄「大事故を招くもの」/バックナンバー

          SFでもこういう作品なら

           早瀬耕著『未必のマクベス』でその知的な人物群像に感銘を受けた宇宙人は、この作家の真骨頂であるSFの一つ『グリフォンズ・ガーデン』を読んでみた。30年以上前の作品だが、AIなど今どきの話題を先取りしていて少しも古びていない。しかしSF好きというわけでもない宇宙人には、やはり人物の醸す知的思考や会話の方が目を惹く。例えばこんな主人公の見解: ――ぼくが『スター・ウォーズ』を途中までしか観られなかったのは、映画監督に腹を立てたからだった。遥か過去に時代設定をして、宇宙の彼方の

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          算命学余話 #U23「五行の差異を比較する」/バックナンバー

           前回の余話では「侮光(ぶこう)」という専門用語に触れました。侮光は火性にのみ該当する現象で、太陽などの強い火が近くにある場合、弱い火がいくら輝いても強い光に呑み込まれてしまうという意味があります。仮に太陽が二つある場合でも、強い地支に支えられた太陽によって弱い地支に支えられた太陽は侮光されます。宿命内に侮光がある場合、侮光の現象を抑えるためには、強い太陽の地支を冲動など強力な衝撃で揺さぶるのが効果的です。  といっても冲動を意図的に操作することはできないので、後天運で巡って

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          古今東西、浅ましき人間の強欲

           昨今のSNS投資詐欺で騙された人々の具体的な被害手順を見聞きするに、はてどこかで見覚えのある風景だと思ったら、ブルガーコフの長編小説『巨匠とマルガリータ』の前半の山場のシーンだ。「20世紀の小説の最高傑作」と称される当作品は、ソ連当局により社会的に抹殺された恋人を救うため、現世に降り立った大悪魔と契約する女性を主人公に据えた幻想小説であるが、あまりに傑作すぎてソ連国内では禁書となった問題作だ。勿論今では自由に読めるし、いい和訳もある。  前半は大悪魔とその子分が織りなすハチ

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          算命学余話 #G111 「守護神#22 庚×夏」

           政治家の失言をあげつらうマスコミ報道が後を絶たちません。先週は上川外務大臣が女性を応援する文脈で「女性の生む力」発言をしましたが、ここぞとばかりマスコミが批判的に取り上げたため撤回を余儀なくされました。私は、「生みたくても生めない女性への配慮」を掲げて弱者の味方を気取る報道にも、「女性の力」を表現するのに下半身を挙げなければならない女性大臣の語彙力とセンスのなさにも、鼻白む思いがしました。  男性が男性器の長さや大きさを基準に優劣を競う習性があるからといって、女性までが女性

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          宇宙人の皮算用~カバン編~

           宇宙人の苦手な夏に向かって蒸し暑くなってきた。箱から小型扇風機を出し、ブランケットを代わりに詰めて片づける宇宙人。扇風機はエアコンが苦手な宇宙人の頼みの綱なのだ。勿論摂氏40℃の盛夏には太刀打ちできないが、30℃前後までならこれで十分。しかし早くも五月から冷房漬けの生活習慣の世間がエコとか脱炭素とか嘯いているのは、ちゃんちゃら可笑しいのだ。  厳密に言えば扇風機とてエネルギーを消費しているのだから、本気でエコるなら団扇が正解なのだが、エアコンのエネルギー消費に比べれば文字通

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          自作陶器で豊かさにひたる

           流氷の知床で過ごした期間に体験教室で作った陶器が届いた。宇宙人の危なっかしい運転で屈斜路湖まで南下し、スマホでナビつつよたよたと到着した陶芸アトリエ「摩周北創窯」の思い出。京都から移住した老夫婦の営む店兼自宅の、小さなギャラリーには宇宙人の好みの青い釉薬の陶器がずらり。ウットリする宇宙人。画像は宇宙人が2時間の体験教室で制作した4点の品々だが、この釉薬は窯主のオリジナルで、やはりインパクトが強いので近くの道の駅でも売られていた。道の駅の品では足りない客がわざわざアトリエまで

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          逆R指定のススメ

           価値観や感情を押し付けるとモテない、という話を以前したが、最近はっきりキモチワルイと思った番組を見た。ニュージーランドの大自然や先住民の風習を紹介する教養系番組かと思って眺めていたら、やたらと制作側の価値観を押し付けてくる。その上せっかくの現地映像を出し惜しんで代わりに低質な解説アニメを見せてくるわ、「へえ」とか「スゴイ」とか本編と関係のない感嘆の字幕を大文字でぶっ込んでくるわで、実に見苦しく不快である。「56時間撮影したのをたった2時間の番組に編集したので、素晴らしい映像

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          算命学余話 #U22「灼熱の太陽」/バックナンバー

           ブログの初期の頃に掲載して今も無料で読めるようにしてある算命学のミニ考察では、私が常々魅力的だと思っている龍高星と調舒星がそれぞれ発狂と自殺に関与していることを述べておりますが、読者の方にも関心が高いらしく、その記事は未だにアクセスランキング上位を占めております。かといって龍高星や調舒星を持って生まれた人が必ずしも発狂するとか自殺するとかいうことではありません。単独で1つ持っているくらいなら却ってエキセントリックでモテモテなくらいです。  魅力といえば禄存星と司禄星が魅力本

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          新自由主義とかグローバルとかもう辞めたい

           以前少し紹介した佐藤優×片岡浩史『教養としての「病」』の後半の文明論が含蓄深かったので、付箋を立てたところを連休の読書記録まで書き記しておこう。例によって※印は宇宙人の合いの手。 ――片岡:人間は食べ物から栄養素を摂るわけですが、しかし食べ物には栄養素だけでなく毒素も入っています。その毒素を外に出す作用をするのが腎臓です。たくさん食べる人は毒素もたくさん取り込みますから、結果として腎臓がたくさん仕事をすることになって、ダメになっていくわけです。食べすぎの人を注意する時には

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          算命学余話 #U21「足下崩壊を考える」/バックナンバー

           我々人間は、地球という大地の上に足を踏ん張り、絶えずその重力を受けて生きているので、その存在の基盤は土の上にあると、算命学では考えています。子から始まる十二支は、算命学では時間を表していますが、その時間とは太陽の周りをめぐる惑星である地球に生じる四季の移り変わりであり、子を冬至と定めて、亥子丑が冬、寅卯辰が春、巳午未が夏、申酉戌が秋、というふうに十二支に四季を振り当てました。  一方、四季というのは太陽との位置関係により地上に暑さや寒さ、植物の芽吹きと繁茂、結実、冬眠といっ

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