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デッドプール&ウルヴァリンでマーベルの終わりを感じた


(※一応ネタバレはありません)
(※いちファンによる個人的な感想です)

アベンジャーズ・エンドゲーム以降、失速し続けるマーベル。
歴代興行収入一位を叩きだしたマーベルシリーズであったが、ついに一つ前の新作「ザ・マーベルズ」で大赤字を叩きだした。

この状況を危惧した運営は体制を一新し、2024年はデッドプール・ウルヴァリン一本のみで勝負することになった。

デッドプールはマーベル作品の中で特に人気が強く、この一本でグダグダのマーベルを立て直すという作戦だ。

……だったのだが。

ガッカリな内容でした。
マーベル立て直しをかけた渾身の一作が……これなのか?

どこまでも足を引っ張り続けるマルチバース


今作で、やはりマルチバースは失敗だと言わざるをえないと思った。
というか作中でもそれを自虐するセリフが登場する。

マルチバースによる長所であり最大の短所は、色々なキャラを登場させることが可能になった。

別の世界線からキャラを引っ張ってくれば良いよね、という理論の元、過去人気のあるキャラを気軽に登場させることができる。

言い方を変えれば、キャラの安売りが可能になった。なってしまった。

「ストーリーはゴミでも、人気あるキャラクターでごり押しすれば観客は観にきてもらえる」、という慢心を産む原因になってしまった。

今作においても、ウルヴァリン以外にもサプライズで色々なキャラが登場するのだが、ハッキリ言ってどれもこれも完全にキャラの安売りだった。
どのキャラも大して深い掘り下げがあるわけじゃなく、本当にただ出しただけ。

適当に人気あるキャラ出して「ほら、これやればお前ら喜ぶだろ?」感が透けて見えていて、これでは今後登場する本当の意味でのサプライズが薄味なものになってしまう。

マダムウェブというマーベル映画で主演を務めた「ダコタ・ジョンソン」は今のマーベルのやり方に明らかに不満を持っていることを口にした。

要約すると
「マーベル(ディズニー・ソニー)は客を馬鹿だと思っており、客を舐めている」
だいたいこんな感じ。

本当にその通りだと思う。
実際人気キャラ出るだけでファンは喜んでるので、馬鹿なのは当たりなのかもしれない……。

ストーリーで勝負できないからキャラで勝負してる完全に逃げの一手だ。

やりすぎた身内ネタ

今作はデッドプール三作目なのだが、事前告知によると過去作を予習する必要は一切ないとのことであった。

完全な嘘である。

私はマーベル作品は大体網羅しているので、かろうじてネタにはついていけはしたものの(それでも分からないネタがあった)
今作は身内ネタがあまりにも酷い。
会話のほとんどが身内ネタであった。

ディズニーに買収される以前の20世紀FOX版マーベル作品の「X-MEN」、「ファンタスティックフォー」なども視聴済みでないと理解できないネタの数々。

ライト層はほぼ完全に置いてけぼりだろう。
予習不要と明らかな嘘で敷居を下げに来たのは悪質だと思った。

実際開始40分くらいで帰るお客さんがいた。


まとめ

ディズニーが金儲け主義なことで有名なのは今に始まったことではないが、金儲けに走りすぎるあまり、作品を大切にできていないなと感じてしまう部分が多々ある。

いつからマーベルはサプライズによるキャラ人気のごり押しでしか客を呼び込めなくなったんだろう?

ウルヴァリンが復活ということで、興行収入自体は成功すると思いますが。
サムライミ版スパイダーマン3のように、収益だけ高くて評価は割れるような気がします。

マーベル人気を再建させる!と意気込んで作った作品が、こんなものなのかと、ガッカリしてしまった。

一番気合いを入れて作った作品でこれなら、もうマーベル復活は無理なのかもしれないと大きな不安を感じました。

浅い敵役、サプライズに頼り切ったストーリー。悪い意味でマルチバースサーガ作品の典型だと言える。

マーベルが好きだからこそ、こういうやり方をしてほしくないという、厄介オタクの独り言でした……。



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