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世界でいちばんやさしい 教養の教科書(著者:児玉克順)

ジャンル:教養

満 足 度:★★★★★


〇目的

歴史、文化、経済など様々な分野の大まかな流れを学び、専門的な本を読むために必要な背景知識を身に付けることで、今後の読書を更に楽しめるようにする

〇感想

歴史、哲学、言語、心理学、文化、経済、社会、日本、芸術の9分野の初歩的な教養を1冊で学ぶことが出来た。

説明が分かりやすく、イラストもあるため理解しやすい。辞書的な感じで1冊は本棚にあると便利かも。

・「歴史は繰り返す」という言葉があるが、本書を読むと確かにと感じる。

あくまでも本書は他の本に繋げるための橋渡しの位置づけであるため、これだけで満足せずに専門書にも挑戦してみたい。


〇気になったキーワードやメモ

【歴史】

・中世:封建制、神の存在、活版技術

・近世:人間の存在の高まり、ルネサンス、宗教改革、大航海時代

・近代:科学、合理性、物質的豊かさ、大きな物語

・現代:小さな物語、かつての正しさへの依存

【哲学】

・「私の捉え方」の変化

【言語】

・「分節化」による世界の輪郭

【心理学】

・意識の観察の変化

・要素、まとまり、刺激と反応、無意識、認知心理学

【文化】

文化:特定地域、期間の精神活動

文明:特定地域、期間の物質的なもの

自己文化中心主義、文化相対主義

・大きな物語:マスメディアの影響大

・小さな物語:ネットメディアの影響大

【経済】

・資本主義:資本家と労働者
 資本家がより多くの利益を出そうと資本主義の在り方が変遷

・産業革命:分業、機械化で少種大量生産 貧富の差拡大

・社会主義:平等に分配するシステムだが広まらず

市場への国家の参入度合いは歴史的に変化し繰り返している
 
放任(アダムスミス神の見えざる手)→関与(ケインズ大きな政府)→放任(フリードマン)→相互依存

【社会】

自由:制約から解放された状態であり自分勝手とは異なる
 人々は自由を求めたが、制約が無くなると今度は制約を求めた

・現代も自由と制約のバランスを模索中

【日本】

江戸時代:出身地や職業でアイデンティティが形成(現代でも多少名残がある)また、地域や町村の中で分業されていた

明治時代:西欧化していき、国民らしさ、日本人らしさが形成(国民国家主義)

戦後:西欧の真似の国民国家思想は軍国主義として否定され、進むべき道を模索中(東日本震災の「絆」も世界から注目)

【芸術】

・文学、美術、音楽は時代の影響を受けながら、様々な主義、流派が生まれては消えていった


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