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新入社員のみなさん、あなた方は商法で「(新入りの)使用人」です。

 どうも、ゑんどう(@ryosuke_endo)です。

 4月を迎え、新たに組織へ入社する人たち、いわゆる「新入社員」と呼ばれる人たちが、満を持す形で各企業の各部署へ配属されましたね。

 これまでに複数社を跨いできた立場として、3月には去る人たちいて、4月になると新たな人員が追加される形には慣れていたものの、自分自身はそんな流れに逆らい、期の半ばで退場するなんてこともありました。今となっては懐かしいだけですが…。

 さて、今日はそんな新入社員として会社って組織に属する人たちに向けた手紙を用意しましたので、ぜひ、噛み締めて読んでいただけると幸いです。

 いよいよ、社会人生活がはじまりましたね。

 みなさんはそれぞれの組織、会社と言い換えましょうか。望む望まぬに関わらず、入社内定を獲得した会社へ内定承諾書を提出し、この日を迎えました。

 社会人生活を迎えるにあたり、「自分の実力を発揮したい!」とか「成長していくぞ!」なんて具合に胸が高なっている人もいれば、「いつまでも学生でいたい!」とか「卒業間際の時期が延々と続けばいいのに…」と、社会人生活を送ることに心の底から絶望している人もいることでしょう。

 しかし、そんなあなたたちのお気持ちに関係なく、時間は経過していきますし、時間の経過以上に会社って組織は売上、利益を得るために動き続けます。なぜ、売上や利益が必要なのかというと、会社を存続させるために必要だからです。機械に例えるならば、稼働するためのガソリンなどのエネルギー源といえます。エネルギー源を確保するために機械は稼働しなければならないのです。なんとも不思議で皮肉な構造なんでしょう。

 あなたたちは、そういった組織という名の機械の一部、そう歯車となりました。この時期に新しく会社へ配属される人たちのことを「新入社員」と呼んでいますが、法律上は「使用人」となります。

 商法でいうところの「社員」とは株主のことであり、会社とは出資者である株主である社員のために売上や利益を求めて稼働する機械なのです。その歯車として配属されたあなたたちは「使用人」と呼ばれ、言い方を悪くすれば定額働かせ放題の「社畜」です。

 それぞれに思い描く理想や目標などがあることでしょう。それらを実現するために数多ある会社の中から選び、応募し、受験した末に内定を勝ち取ることができたわけですから、選ばれた人間ということになります。

 その反面、ある意味ではその会社に魂を売ったとも言えるわけで、会社からすると歯車、いや、社畜として招き入れたみなさんには働きアリのように会社に尽くしてくれることを期待するしかありません。

 世間では「社会への価値提供」だの、「個人の自己成長」だのと、聞こえのいい話があふれていますが、会社からすると、要は会社の利益のために身を粉にして働けってこと以外に送る言葉はありません。

 やさしい言葉を使いたい人たちは「チームワークを大切にせよ」といいますが、実のところ、チームワークを頑張ったところで自分の給与が高くなるわけではありません。偉くなるに従って責任が増えますが、その分、実入も多くなります。偉くなるためには出世しなければいけませんが、そこでチームワークなど気にしている暇などないでしょう。

 出世競争に勝ち残るためには周りにいるチームメイトたちを蹴落とすこともいとわないくらいの覚悟が必要ですが、上司から評価されるためには、表協調性を大事にしていることをアピールする必要があるため、それを演じることを忘れてはいけません。

 多くの会社で上司は「責任感を持って」と指導してくるでしょう。一言に責任感と言いますが、ミスをしたら容赦なく責められるだけです。上手な上司は責めるのではなく、とても残念な表情と言葉を駆使し、こちらにとてつもなく大きな罪悪感を抱かせてきます。叱ってくるだけの上司は部下の扱い方が上手ではないのです。

 また、成功しても上司が手柄を独り占めすることがあることも覚えておいてください。クソみたいな上司は、チームメイトが必死になって仕上げた制作物やサービスを自分の手柄として会社に報告し、自分の出世や承認欲求を満たすために利用してきます。そういった上司に当たったら「運がなかった」と諦めてください。

 そうそう、会社が成長することに歯車の一部としては嬉々としてしまうでしょうが、下っ端の立場であるみなさんも「自分の努力が貢献しているんだ」と勘違いしてしまう可能性もあるでしょう。でもね、そうやって会社の成長を喜びとして分かち合えるのは上の連中だけで、下っ端の歯車としては我慢しなければならないことは忘れないでください。

 とはいえ、ここまで書いてきた内容を踏まえると、世の中にある会社がすべて見た目も腹の中もすべてが真っ黒なブラック企業なのではないかと思われるかもしれませんが、そうではありません。少なくとも表向きはホワイトを装っている会社が多いのです。

 就業時間が長いとか、サービス残業当たり前、みたいな目に見えて働かされまくる会社がブラックなんじゃありません。物理的にも心理的にも余白を持つことを許されない状況に追いやられてしまう仕組みで動いている会社がブラックなのです。

 きっと、社会人生活を送るうえで、さまざまな不満を抱くことでしょうし、その不満から同期と呼ばれる小学校の同級生のような意味があるようでいてまったくない間柄の同僚たちと愚痴りあうことも、きっとあると思うのです。しかし、愚痴っておきながら翌日には会社の中でにこやかに振る舞っていることでしょう。

 長くなりましたが、きっと、大変なことがたくさんあります。歯を食いしばって這い上がっていくのです。そんな会社の中でも、生き残れたら偉くなり、それなりの報酬を受け取る立場になっていることでしょう。

 では、みなさんの幸運を祈ります。運のない人は転職をしてください。

 うん。いい感じな手紙になりました。

 ではでは。

 ゑんどう(@ryosuke_endo)


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