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枝豆農家でアルバイトしていたぼくが気づいた、ビジネススキルの盲点

どうも、ゑんどう(@ryosuke_endo)です。

毎年、夏になると思い出すことがあります。

30代の後半となり、個人として仕事を請けることを前提にしだしたころ、収入も安定しなかったし、案件を獲得することも容易ではなかったことから興味と実益を兼ねて枝豆農家で収穫や選別のアルバイトしていました。

アルバイトと侮るなかれ、ブランド枝豆である黒埼茶豆を入手できるだけでなく、その製造工程を知ること、製造過程の一部として機能できること、そこに対価として収入を得ることができることも含めて、やってよかったと思っています。

最近だと、スポットワークがトレンド化してきてますね。

タイミーやメルカリハロなんかが有名どころですが、週刊文春の記者が潜入捜査をした記事が存外、おもしろかったので読んでみてください。

社会人としてそれなりの経験を積み、企業への転職も繰り返してきた立場でアルバイトをする。正直、世間体など気にする余裕はありませんでした。生活がかかっていたのですから。

でもですね、この経験から得た気づきや考えは、意外にも多くありましたし、みなさんだって自身のキャリア遍歴で、思いがけない経験から学んだことはあるはずですよね。

これから、ぼくが枝豆農家でのアルバイト体験から得た気づきを共有していきたいと思います。

デスクワーカー、畑に立つ。

最初の一週間が勝負でした。

慣れない早起き、とはいえぼくは普段の生活習慣が早寝早起きなので、それほどに苦役だと感じてはいませんでした。

とはいえ、夜、視界が悪い中で慣れない茎を抜く作業を淡々とすることは、それまでのデスクワーク中心で、大したトレーニングを取り組んでいたわけではないぼくにとっては相当な労力が必要でした。

終わりなき畝の列を見ながら、「まだまだある…」と自分の判断が正しかったのかどうかを疑い続けていました。

でも、その疑うような判断は、思いもよらない形で普段、自分が本業として取り組んでいるデスクワークを磨いてくれることになるとは、その時はまだ知る由もありませんでした。

まず、畑に立つと、デスクワークでは決して得られない直接的な達成感を味わうことができます。

汗をかき、土にまみれながら働く喜びは、仕事観に大きく影響を及ぼしたのは言うまでもありません。何より、自然と向き合うことは問題解決能力を必然的に鍛える場として機能していました。

天候の変化や害虫の発生など、予期せぬ問題に直面したとき、臨機応変に対応する他にありません。

収穫が少なくていい日と、そうではない日との間には雲泥の差がありましたが、だからといって質を落としていいわけではない。

効率的な業務を構築するために他の人たちと意思疎通を図る必要がありましたから、その点でも枝豆以外にも大きな収穫があったことはまちがいのないことです。

畑とオフィスの意外な共通点

みなさんが想定している1.75倍ほど、枝豆の収穫は想像以上に繊細で根気を必要しながら効率を求められる作業でした。

「あと30分で次の集荷だ!急げ!」という農園主の声が畑に響く中、限られた時間内に、できるだけ多くの、そして質の高い枝豆を収穫しなければなりません。

もし、農園主が想定していた以上に、選別の過程で品質の悪い豆ばかりが多くなってしまった場合、さらなる収穫をしに畑に向かう必要がありますが、発送準備も同時に進めなければいけません。

これは、締め切りに追われながらも、追加で業務対応をするなど、プロジェクト管理と驚くほど似ていました

出荷に足る枝豆なのかどうか。品質管理の大切さ、効率的な作業の重要性。

これらは、オフィスワークにも通じるスキルです。

「えんどうさん!その枝豆の選び方じゃだめだ。こうやるんだ、見てな!」という農園主の手際のよさは、まさに職人技でしたし、そうなるに至るまでの選定基準を多く用いてきたことを実感する時間でした。

また、農作業特有の「口伝」による指示。マニュアルとかあるわけじゃないですから、すべて口頭で説明指示されます。

複雑な作業手順を、どれだけ簡潔に、そして正確に伝えられるか。これはもう立派なプレゼンテーションスキルですよ。

ね、ほら、学びがあるでしょ。

社会人アルバイトがもたらす予想外の恩恵

その後、ぼくは案件が重なってきたこともあり、夏の終わりと共に枝豆の収穫から離れることにしました。

でも、たしかに何かが変わっていたことを覚えています。

異なる環境での経験、多様な背景を持つ人々と働くこと。

一期一会とは、まさにこのことなのかと実感しましたし、それまで以上に人との接点を大事にしなければならないのだと思い直した次第です。

また、異なる環境での適応力が身につき、「なぜ」「どうして」と考えることがクセづけられるようになり、多様な視点で目の前にある課題を抱えているビジネスを見る目が養われました。

何より、枝豆収穫の経験は私のストレス耐性も高めてくれました。

肉体労働の厳しさを知ることで、デスクワークの苦労も相対化できるようになったのはいうまでもありません。

強い肉体は、強い精神を作るのです。

おわりに

今、デスクに向かいながら、時々あの夏の日々を思い出します。

枝豆畑で学んだことが、今の仕事にどれほど活きているか。

社会人になって、アルバイトをするなんて、世間体も何もあったものではありませんが、この経験は私に多くの気づきと学びをもたらしてくれました。

枝豆農家でのアルバイト。

一見、キャリアとは無関係に思えるこの経験が、実はぼくのビジネススキルの盲点を浮き彫りにし、予想外の成長をもたらしてくれました。

ではでは。
ゑんどう(@ryosuke_endo)


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