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中間管理職って大変ですよねって調査結果をリクルートマネジメントソリューションズが出してました

どうも、ゑんどう(@ryosuke_endo)です。

中間管理職って大変ですよねぇ。

上司からは常に数値的な部分で詰められ、部下にそれらの責任をなすりつけることもできず、やらない奴には強権発動もできないうえ、できない奴に詰め寄ったらパワハラだって指摘されてしまいかねません。

果たして中間管理職を好んでやろうとする人材なんて存在するのでしょうか。バリバリにキャリアを積んで成長していきたいぜ!って人は存分に能力とスキルを発揮して昇進していくんでしょうが、世の中にはぼくのように仕事偏差値が50以下の人たちが大勢います。

それらをマネジメントする立場にいる人たちは本当に苦労することでしょうね。マネジメント層の足を引っ張ってくるのが我々無能側の仕事ですから。

株式会社リクルートマネジメントソリューションズが、企業の人事担当者150名、管理職層150名に「マネジメントに対する人事担当者と管理職層の意識調査2023年」を実施し、その結果を公表したプレスリリースが出されてまして、やっぱり世の中で中間管理職を担当している人たちが苦労してるんだなってことがよくわかりました。

レポートの中身を簡単に紹介

レポートの中身は各自で見ていただくとして、中身を簡単に紹介するのもリクルートマネジメントソリューションズが要約を書いてくれているので、ほぼ、それを引用する形で紹介します。

  • 人事・管理職層が思う組織課題は「ミドルマネジメント層の過重負担」

  • 人事が管理職に期待し、管理職層が重要だと思う役割は「メンバー育成」

  • 管理職層が「マネジメント業務に携わる比率」は50%が最多で、プレイヤー業務を担っている。管理職層がプレイヤー業務を担う理由は「メンバーに知識・スキルが不足しており仕事を一任できない」

  • 管理職層は「メンバーの育成・能力開発をすること」が難しい

  • 管理職層がメンバーの育成・能力開発に対して望むサポートは「研修などでのインプット」

  • 人事が思う課長・マネジャー候補育成・選抜の難しさは「課長・マネジャーになりたいという社員が減っている」

  • 人事担当者・管理職層の約7割が「自分の所属組織は自律共創型組織であることが必要だと思う」と回答

  • 自律共創型組織運営に向けた難しさは「あいまいな状況のなかでも先を見て、組織のビジョンを打ち出す」

ほーら、大変だー。

中間管理職のみなさんはマネジメントを期待されていると分かっていながらも、メンバーが頼りないから自身でもプレイヤーとして活動するしかないだけでなく、メンバーの能力開発にも着手しなければならないって苦役を課されている、と。

でも、そこで期待する支援が「研修などでのインプット」ってのはどうなんでしょうね。いくら人事側が研修等を用意したところで、それを活かせる業務なのかどうかを踏まえた議論が必要ですし、的外れな研修を導入したところで受講しないでしょう。

何より、メンバー側が能力開発をしたいと思っていなかったり、普段の業務で手一杯になってしまい受講する意欲まで奪われている状態だとしたら、誰の何に役立てようとするものなのかわかりません。

そんな中間管理職の大変さを見ているからこそ、そんな役職を担いたいと思えなくなるわけですが、それに対して人事や管理職層が抱いているお気持ちが「自律共創型組織」って、「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」の中で出てきたDAO型犯罪組織のことを指してるのでしょうか。

自立共創型組織に対する甘い羨望

個々のメンバーが自律的に行動し、共に価値を創造する組織形態である自律共創型組織ですが、最近だとDAO(分散型自律組織、Decentralized Autonomous Organization)と呼ばれる組織形態に類似するものがあります。

ただ、自律した組織の運営なんてものは会社組織において非常に困難です。

メンバーが自律的に行動するだなんて、組織のトップから末端に至るまでが同じような目標意識や課題感、何よりも行動様式まで共有できるだけでなく実践できるところまで統一できていることが必要でしょう。そんなん無理だよね。

さらに、自律的に動く人たちだけが沢山いたとしても組織としては透明性の高めるために密度の高いコミュニケーションを図っていかないとダメでしょ。だって、陰で不正やら犯罪まがいなことをやっている人間がいたとしても「組織が成長するためなら!」って正当化されてもおかしくないわけで、それは望まない行動でしょう。

自律的に行動する人たちは、自律的で動くからこそ速度感が担保されるわけですが、共創性を持たせるためにはコミュニケーションが必要です。

自律共創型って理想を掲げるのはいいですが、それ以前に、きちんと系統だった組織運営を行うことが先決なはず。踊る大捜査線では敵役となっていたDAO的な犯罪組織に触発された室井管理官を擁した警察組織は、メンバーの自発的な行動を促すことによって敵対組織を摘発することに成功していますが、これだってトップのメッセージを強く共有する機会があり、それを翻訳しつつも共創を支援する青島刑事がいたからこそ成立した話でした。

結局、中間管理職のミドルマンとしての役割が重要だって話に帰結することになり、上述したあらゆる組織が期待している自律共創型組織のために必要なのは優秀な中間管理職だって笑えないオチがつく話になってしまうのです。

できる人たちはやったらいい

ぼくは自律共創型の組織を否定しているのではありません。それができる組織はやればいいし、それを実現できるだけの人材を抱えているのであれば可能だろうとは思います。

しかし、多くの企業組織において、自律共創型組織への甘い羨望を抱いているうちは実現できないでしょう。だって冒頭のレポートでも触れていますが、自律競争型の組織運営における課題は「あいまいな状況のなかでも先を見て、組織のビジョンを打ち出す」ですよ。

要は、経営層から出されたビジョンを汲み取り、それを体現していく素養と行動変換できるだけの挙動の引き出しが必要なわけで、そんなものを身につけている人が自分の身近にいるとしたらこう思うでしょうね。

「すっげ。優秀」

そう、自律共創型の組織を運営できるだけの人材要件を満たす人は根本的に優秀な人であり、優秀だからこそ自律した行動によって成果を出すことができるわけです。

そうではないぼくのような仕事偏差値が50を割ってしまうような人材は自律させたらダメなんですよ。組織の論理と規定された行動様式をきっちりと叩き込み、それ以外のことをしたらダメであることを明確に理解してもらう必要があります。

それが理解できないし、実現できる人材がいないからこそ、中間管理職の人たちは自らがプレイヤーになっているし、メンバーの実力不足を痛感しているけれど、それを「インプットで解決」といった願望を抱くわけです。

無理ですよ。

無能側の人間はインプットを増やしたところで有能にはなり得ません。

だから、できるのであればやればいいし、そういった組織は成長していくことでしょう。がんばってください。

おわりに

悲哀だらけの内容になってしまったのは申し訳ないのですが、いくら理想論を振りかざしたところで理想からは程遠い組織なんてものはあるわけです。

人材を確保したいと願いながら、従業員やパートタイマーのみを募集する組織がありますが、日本語話者の労働者は母数が減少している中で、副業や複業をする人材を取り入れることだって検討していいはずなのに、そんな募集案件は地方だと多くありません。

柔軟な対応ってのは非常に難しいものですが、やってみたらやってみたで案外、大した問題もないように思えるはずなんですけどね。

何のこっちゃ。

ではでは。
ゑんどう(@ryosuke_endo)


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