日本敗北の遠因となったノルマンディー上陸作戦から80年 - 10年前とは異なりプーチン大統領は記念式典に招待されず(欧州の一番長い日・史上最大の作戦)(D-Day・D-デイ)
(ロシアがウクライナからクリミア半島を力ずくで切り離した直後であったにも関わらず)10年前はプーチン大統領も70周年記念式典に招待されました。
1944年6月22日に開始されたバグラチオン作戦(独ソ戦)と並んで、太平洋戦争(大東亜戦争)における日本の敗北の遠因(同盟国ドイツとイタリアが敗北した結果、連合国の兵員と物資が対日本戦へ全面的に投入されました)となったノルマンディー上陸作戦は1944年6月6日の未明(気象庁の用法)に始まりました。
上陸作戦の模様はスティーブン・スピルバーグがアカデミー賞(監督賞)を受賞した(第二次世界大戦に従軍した父親に捧げた)『プライベート・ライアン』(1998年)をはじめ、様々な劇場映画やテレビドラマや小説で描かれています。80周年のこの機会に目を通してみてはいかがでしょう。
連合国軍の支援がなければ、レジスタンス運動だけではフランスからドイツを追い払うことはできなかったように、参戦する道理も義務もないNATO加盟各国が、兵器だけでなく兵員も提供しない限り、ウクライナ軍がロシア軍を国境まで押し返すことはできそうにありませんが、オリンピックの開幕が目前に迫る中、一日も早く戦火が止むことを祈念します。
尚、連合国軍がノルマンディー地方沿岸に上陸してから1945年4月にイタリアが、1945年5月にドイツが降伏するまでの道程は決して平坦ではなく(大勢の一般市民を含め)連合国と枢軸国の双方で多くの人命が失われました。ナチス・ドイツから欧州が解放される過程にご興味があれば、欧州の海岸線からドイツに至る兵站線を確保することを目的の一つとして計画されながら失敗した(オランダの解放には資した)作戦の一つであるマーケット・ガーデン作戦(マーケット作戦とガーデン作戦)を描いた『遠すぎた橋』(1977年)をお薦めします。『ジュラシックパーク』(1993年)と『ロストワールド』(1997年)でジョン・ハモンド博士を演じ、『ガンジー』(1982年)でアカデミー賞(作品賞・監督賞)を受賞したリチャード・アッテンボロー卿が監督した作品です。興行的には奮いませんでしたが、出演した多数の名優一人一人に素晴らしい見せ場があり、『史上最大の作戦』(1962年)と同様に、反戦的なメッセージが静かに伝わる作品です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?