どぶねずみ

フケ専ゲイの絵描きです。日夜妄想を欠かしません。普段は熟年男性をモチーフとしたゲイポル…

どぶねずみ

フケ専ゲイの絵描きです。日夜妄想を欠かしません。普段は熟年男性をモチーフとしたゲイポルノを創作しています 。ここではTwitterよりも長文の備忘録的妄言を吐き出します。YouTubeでゲーム実況もやってます。https://www.youtube.com/@dobnezumi

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当事者性を放棄できない痛みの神殿とエース・ローを待ち焦がれる園芸用手袋 : 『ディスコ エリジウム ザ ファイナル カット』感想

原語版のPVを見たときから楽しみにしていた『ディスコ エリジウム ザ ファイナル カット』の日本語版をいざプレイしてみたところ、予想どおりその世界観設定やキャラクター描写は琴線に触れまくる素晴らしい表現で埋め尽くされており、誇張抜きで寝食に弊害を及ぼすほど面白すぎて痺れるくらいの感銘を受けてしまった。本当に素晴らしいゲームだった。なので、ハードコアモードを含め5周ほどプレイした体感が薄れる前に、個人的な備忘録として感想をしかとしたためておきたいと思う。 当記事は未プレイの方

    • 観念したセクシャリティと人間的魅力の相関性を信じて

      今回もいただいたマシュマロへの返答が長くなってしまったのでこっちでお答えしようと思います。 こんばんは。いただいたマシュマロを読んだ限り、おそらくすでに自身の性的指向については“体感的”に自認できている方なのかなと感じましたが、まずは一応月並みですが私が性的指向の自覚について聞かれた際いつも答えている単純な自問自答の方法をお答えしておきます。自身の性的指向がもっとも明白に現れるのは、自慰行為など性的興奮を自身で煽るような(煽る必要性があるような)状態のとき、その興奮材料とし

      • 先人たちの醜態アーカイブスと細切れにした主体性の引き出し

        反応がだいぶ遅くなってしまいましたが、いただいたマシュマロの内容が大変興味深かったので、今回はこちらでご返答することにしました。 こんにちは。結局バービーまだ見れていなくてあの作品がどういった形で男性の生きづらさや抑圧を描いているのかわからない状態でお答えするので恐縮なのですが、文中の“受容器”という表現がとてもしっくりきたので、紛れもなく男性である私自身の受容器を踏まえた上で今回は長くなりそうなのでnoteにひとつ投稿を設けることにしました。 これは今生ではもう自身に宿

        • ホモソーシャルにおける“通例”的スキンシップと男性間に発生するグロテスクな性的イニシアチブ

          フォロワーのいいね欄をぼーっと眺めていたら目に入った記事なのだが、非常に生々しくすごみを感じる内容であり、身につまされる思いで読み入ってしまった。 これはすでに私の中で自身の生活を急激に乱すほどの脅威ではなくなり、ある程度冷静に言語化できるところまで鎮まっていることなのでここで自己開示させてもらうのだが、かくいう私も成人して間もない学生の頃、人に物を教える立場の男性から性的暴行を受けた経験がある。とはいっても先の記事のように悪質極まりない大人による凄惨かつ長期に渡るような暴

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          「売れたい」と願う身体機能とおじさんブームという名の幻影

          私事ながら、去年の末よりとある漫才師のコンビにダダハマりしている。ハマっているというよりも、堕ちたといった方が適切な状態かもしれない。そのコンビ間にたゆたう情念の複雑怪奇さに魅了され過ぎて、よこしまな考察や妄想を吐き出すためのクローズドアカウントをこしらえる始末である。 そんな状況なので、最近は以前にも増して様々な“芸人”たちのYouTubeチャンネルを頻繁に視聴している。特にコンビ間での何気ない雑談動画(いわゆるラジオ動画)が好きで、その手の動画をひたすら作業用に流しなが

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          お盆休みとセミ爆弾

          ようやく忙しい7月を乗り越えたと思っていたら、あっという間に8月も折り返し、後半戦に突入である。ガッデム。今年の夏は一切の労働を放棄して遊びと休養に充てようと思っていたのに、仕事に追われて後回しにしていたやりたくない雑務を片付けたり、姉家族と弟の帰省をアシストしただけで半月が溶けてしまったという事実。日々加速していく体感速度とそれに右往左往する体の衰えが憎い。還暦を過ぎた諸先輩方は一体どれだけの“速さ”の中で生きているんだろうか。 甥と姪は毎回必ず「1秒たりとも無駄にしてた

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          ふたりの灯台守と自慰行為の相互監視 : 映画『ライトハウス』感想

          特報を見た瞬間から「絶対好きなやつだ…」という強い予感を抱いていた映画『ライトハウス(The Lighthouse)』をしかと観てきた。とても良い意味で“体感がすべて”と言ってもいいような映画だったので、この凄まじい気色悪さと興奮が体から抜けてしまう前に雑感を認めておきたいと思う。 ※以降は完全に映画本編のネタバレ全開な内容になります。ご注意を! 個人的に劇中もっとも(性的な意味も含め)興奮を覚えたのは、やはり終盤、ふたりのイニシアチブが完全に逆転し、ハワードが犬のように

          ふたりの灯台守と自慰行為の相互監視 : 映画『ライトハウス』感想

          水着ガチャとオジサンキャラの逆説的な性的消費

          早いもので2021年も折り返しとなり7月に入った。そして今年もまた、あらゆるソーシャルゲームが腕によりをかけた水着仕様の美少女キャラや美男子キャラたちのガチャを実装し、様々なキャンペーンを打ち出しては新規プレイヤーの獲得を目論む、そんな日本のオタク文化に根付いた性的消費意識がこれでもかというほど利用されるイベントシーズンが到来した。しかし、大手を振って2次元キャラクターの性的消費に勤しめる季節であるにも関わらず、私は毎年この水着ガチャというものが実装されるたびに、どこかしょん

          水着ガチャとオジサンキャラの逆説的な性的消費

          性自認公表と過度なセンセーショナリズム

          以前から尊敬してやまない宇多田ヒカルさんが、先日のインスタライブにて自身の性自認がノンバイナリーであることをさらりと公表していた。あの発言はプライドマンスについての話題から流れで出てきたものであり、本人も性自認そのものに関してはそこまでセンセーショナルなイメージを抱いていないのかなぁといった印象を受けた。というより自分の場合は「でしょうね」くらいの既知的な感覚で受け取ったし、優れた表現者である以上社会的性別という括りの心もとなさや曖昧さに関してはより深いレベルで体感を掘り下げ

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          アルコールとオジサンたちの砦

          時世柄、公私ともに酒が入った状態で音声通話をする機会が増えた。 直に対面した状態での紹介がしにくい分、友人の友人や知人の知人といったまだ面識のない相手とアルコールを交えて話をする(しなくてはならない)場面もそこそこあり、極稀に初対面の相手が大なり小なり酒による失態や失言をやらかす気不味い状況に立ち会うこともある。そしてそういった失態は形式上立場のある中年以上の男たちが赦しを乞うような形で発揮する場合も多く、年配者への気遣いとある意味残酷な無関心により周りが渋々“接待”するこ

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