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週刊ごとう Vol10

勝手に気になったニュースを見ていく「週刊ごとう」です。
さて今週の気になるニュースは…

ハラスメント条約 採択へ ILO 全面禁止
世界一物騒な大統領ボディーガード
常連客が大幅減"大戸屋ランチ廃止"の衝撃
※今週忙しかったんであまり多くない…

特にびびっときたのはこれでした。

・ハラスメント条約 採択へ ILO 全面禁止

そもそもILOってなんやねんというハナシから。

「International Labour Organization」。国際労働機関の意であり、長時間労働とか、児童労働、職場の安全や健全な労使関係の推進等、労働問題に特化した機関です。日本の政労使三者も参加していて、ILO基準を取り入れていくことはグローバルスタンダードであり、国際的な義務と言ってもいいでしょう。

そんな中、ここ最近のMetoo運動の盛り上がりがありました。世界的にハラスメントが注目される中、ILOもいよいよ動いたという感じですね。中味としては…

・従業員や就活生など幅広い関係者への嫌がらせを禁止
・政府や雇用主に職場や法律での対策を講じるよう要求
・内部通報者らが報復を受けることのないような防止策の制定
・暴力やハラスメントには必要に応じて「制裁を設ける」ことも

と言う感じです。この条約を批准することで、条約に沿った法的な整備が必要となります。勿論、「経営側」だけに改善が求められる訳じゃなく、部下からのハラスメントだって対象です。

今回の総会には、各国の首脳も参加し、フランスのマクロン大統領からも大絶賛だったようです。

ハラスメント対策が世界基準になる。個人的には本当に嬉しいです。子供達の未来に対する課題に対し、世界規模で事が進むことになるかもしれませんからね。

ここがヘンだよ ニッポン

ところが日本は、ILOの定める八つの基本労働条約のうち、「強制労働の廃止」(105号条約)と「雇用と職業における差別待遇の禁止」(111号)の2条約を批准していないそうです。しかも、批准していないのはそれぞれ11カ国とかしかありません。

なんで批准してないんでしょうね。男女の賃金格差とかジェンダーの課題とか、ブラック企業問題とか色々噴出してるのにね。パタハラなんて、BBCに取り上げられましたし。

ちょっと気になったので調べてみました。

①国家公務員関連のダブり

国家公務員の労働基本権(団結とか団交ですね)が日本では制限されています。また、「国家公務員等の争議行為に関する規制」で、スト等に対し、懲役刑を定めています。

で、この部分が条約に抵触するのではないか?という考えもあって、特に批准しなくてもいいじゃん、という解釈が一般的なようです。

要は国際基準より、日本の現行の国内基準の方が優れているからということなんでしょうね。

②36協定

1号条約(1日8時間・週48時間制)に対し、日本の労基法ではつ1日8時間・週40時間で「上回ってるしいいんじゃない?」という感じですが、日本には36協定と言うジョーカーがあります。これを結んで労基署に届け出れば、時間外および休日の労働が合法になる奴ですね。で、このため1号条約を批准できないそうです。

青天井に制限がついたとはいっても、いまだワールドスタンダードではないという事ですかね。

ちなみに132号(最低2週間以上の連続した年次有給休暇)や140号(有給教育休暇)についても批准していない様子です。

③ごとう解釈

条約を批准すれば、政策を推進する国内法の整備や政策の実効性への責任が生まれますよね。それが一番ネックなんじゃね?というのが個人的な意見です。

「今まで物凄い数字を出していたエースだけど、パワハラしているので、懲戒します⇒あいつの売上どうすんの?誰も代われないよ?⇒うーん…じゃあ批准の様子見しよっか」。本音はそんなとこじゃないかな。

でもですよ。働き方改革が進んで、「成績超優秀だけどハラスメント加害者」なんてメンバーに頼らなくても成果を出せるのであれば、対策だって取れるようになります。そうした意味でも働き方改革とハラスメント対策は車の両輪と捉えていいかと思います。

でも、実を言うと、そんなことで対策してほしくはないんですよね。

「ひとのきもちにたってかんがえましょう」

小学校1年生で習う様な大原則を、大人の僕達がやれないはずがないんです。

どこに忘れてきちゃったんだろう。

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