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「どうせできないから」とは、もう言いたくない。不器用なわたしが2冊の本に出会って変わったこと【ディスカヴァーフェア2022/メンタル篇】

おすすめの本を集めたディスカヴァーフェア「本を読むって、出会いだ。」が全国の書店にて開催中。本フェアでは、タイプの異なる5人それぞれにピッタリな書籍をご紹介しています。今回は、その中からリーダーに向けた「メンタル」の本を電子書籍担当の中西がPick Up!


こんにちは、電子書籍担当の中西です。
入社2年目で、普段はディスカヴァーebook選書というレーベルの制作を担当しています。

今回は、私が1年目の時に出会った本のことを少しお話しさせてください。

頑張る→疲れる→また頑張る……の繰り返し

2021年の春、晴れて社会人となった私は、とにかく「間違えない」ことに必死でした。

私は、とても不器用な人間です。要領も良くないし、体力もない。
でも……できない奴だと思われたくない。
 
「もっと頑張って、普通の社会人として認められるようにならなきゃ」
 
そんな思いから、仕事で必要以上に気を張っていた当時の私は、休日は友人からの連絡を返すのも億劫なほど疲れ果てていました。
 
そんな私の姿を見た同期が「これ中西さんにぴったりの本だから、読んでみて」とすすめてくれたのがこちらの本。

廣川進/松浦真澄 (編)

おお、タイトルからして私のための本……!
さらに、帯に書かれたチェックリスト。

□ 人からどう思われるか心配だ
暇そうな人がいても、遠慮して手伝って欲しいとは言えない
何かを犠牲にしても仕事を優先する
何でも自分でしないと気が済まない

おっと、ここだけで半分以上当てはまるぞ……。

この本では、無理をしてがんばり過ぎてしまうこと=「過剰適応」について解説し、解決していく方法を提案してくれます。
「過剰適応」という言葉こそ知らなかったものの、自分と同じように苦しむ方の体験談を読み、いくつかのエクササイズを試した結果、少しずつ肩の力を抜いて仕事に取り組めるようになりました。

実のところ、2年目になった今も「頑張りすぎるクセ」が完全になくなったわけではありません。できることが増えたからこそ、あれもこれも頑張りすぎて心身が追い付かなくなることもあります。

ですが本書を通して、「頑張りすぎ」ということを自分で自覚してブレーキをかけられるようになりました。
特に今のような季節の変わり目は「しんどさ」が増す時期です。余計な負担をかけすぎないように気をけたり、早めに自分をケアしてあげたいと思っています。

 

それは、私の勝手な決めつけだった

もう1冊、ご紹介したい本があります。

ちょうど1年前の5月に発売され、今までに述べ2万人の読者に「解釈」の持つ力をお届けしている書籍です。

阿部広太郎(著)

タイトルと、そして冒頭に書かれた3行のことば。

勝手に自分を諦めない。
勝手に自分を決めつけない。
勝手に自分をみくびらない。

初めてこの本を手に取ったとき、がん、と頭を殴られたような衝撃が走りました。

これは、私に向けられた言葉だ。

「普通の社会人として認められたい」と必死になる一方で、どこかで私は自分に「不器用な頑張り屋さん」というラベルを勝手に貼り付けて、そこから"普通"を目指すことだけに腐心していた――。

自分のウィークポイントを、本当にやりたいことや叶えたい夢から目を背ける隠れ蓑にしていたことに気づいたのです。
 

そこから、ページをめくる手が止まりませんでした。読みながら、胸にあたたかいものがじんわりと広がっていくのを感じました。がさがさに荒れた心に寄り添ってくれるようなやわらかい文体で、うまく言語化できなかった私の気持ちを代弁しながら、時々心の声を引き出すような問いを投げかけてくれる。
 
たしかにできないことは多いけど、そんな自分を受け入れたい。
自分なりのやり方を探しながら、もっと色々な挑戦をしてみたい。
もう、「どうせ私にはできないから」とは、言いたくない。
 
心の奥底に押し込めていた声が聞こえてくるような気がしました。

気づけば何度もめくった表紙はヨレて、ページはドッグイヤーだらけ(著者の阿部広太郎さん、カバーデザインをしてくださった井上新八さん、編集の橋本さん、素敵なカバーを汚してしまってすみません)。

長年大切にしている本は何冊もありますが、出会って1年でこんなに読み込んだ本は他にありません。これからも悩むたびに何度も何度もこの本に帰ってくることでしょう。


いま伝えたいこと

多くの人が、何かしらの課題や生きづらさを抱えながら生きていると思います。もしかしたら、ここまで読んでくださったあなたも、そうなのかもしれません。

毎日考えたり悩んだりする人もいれば、「そういうもの」と割り切って生きる人もいます。周りに話すことで安心できる人もいるし、自分の問題は自分で解決したい、という人もいるでしょう。

一人ひとりの性格も、生き方も、環境も違うのですから、
生きづらさとの向き合い方も、人によって違っていい
と私は思っています。

だからこそ、本は問題解決にぴったりの手段です。
ひとつのテーマに対して、色々な切り口で様々な人が紐解いた本があるからです。
何冊か手に取ってみることで、新しい発見や思わぬ突破口、そして自分にぴったりな著者が見つかるかもしれません。


私にとって、不調の原因を理解し向き合うための『「がんばり過ぎて疲れてしまう」がラクになる本』も、「解釈」という方法で私を変えてくれた『それ、勝手な決めつけかもよ?』も、どちらも重要な出会となりました。

「どうしてあんなことを言ってしまったんだろう?」

「また同じ間違いをしたらどうしよう」

「自分で自分が嫌になる……」

ぐるぐる同じことを考えてしまって、でも誰にも言えなくて。
どうしようもなく心が落ち込むときは、ぜひお近くの本屋さんを覗いてみてください。きっとあなたの悩みに寄り添ってくれる1冊が見つかるはずです。

最後まで読んでくださって、ありがとうございます。しんどさが少し軽くなるきっかけになれたらと、つい長くお話ししてしまいました。

今日も一歩ずつ、進んでまいりましょう。

そのお供に、私たちの作った本がお役に立てたら幸いです。

(電子書籍担当・中西)

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