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【著者執筆】「こんなに体が重いのに、 地面にめり込まなくてえらい!」って自分に言ってみよう。

5月26日に『「誰かのため」に生きすぎない』が発売になりました。

おかげさまで予約好調とのことで発売前に重版がかかりました。本を予約してくださったり、TwitterやVoicyでの活動を見てくださったり、こうしてnoteを読んでくださったりする方のおかげです。いつも本当にありがとうございます。

ただ、たくさんの人が「『誰かのため』に生きすぎちゃってるのかな」と思うと、少し心配になったりもしますが…。

このnoteでは、刊行を記念して、僕のほうで本の中から「ぜひ読んでみてほしいな」と思う部分を抜粋して紹介します。今回は第1回です(全3回)。

藤野智哉(精神科医)

「歯を磨いただけでえらい!」
「こんなに体が重いのに、 地面にめり込まなくてえらい!」って自分に言ってみよう。

「誰かのため」を少しだけやめてみて、自分を大切にするヒントをお伝えする本ですが、でも、その前に一つ大事なことがあります。
今のあなた疲れていませんか?
新しいことをできる状態ですか?
疲れているときって本を読むのもしんどいですよね。
疲れていたら、何かをするってだけで大変です。

だから疲れているときは、「がんばった」の定義を「今日も朝起きられた、えらい~」くらいにしてしまえばいいと思います。

よく「私今日も何もできなかった......」みたいに自分を責める人がいますが、そんなことありません。

そもそも、朝起きて、顔を洗って、着替えて、ごはんを食べて、電車に乗って仕事に行った。嫌な人にも愛想笑いして話したり、パソコンに向かって一生懸命入力したり。

もう、それだけできたら十分すごいことです。

無理して新しいことを始めたり、自分を向上させようと本を読んだりしなくてもOKです。
この本だって、疲れていたり、しんどいときは閉じて寝ちゃってもいいんですよ。
日常って、大変なことがたくさんあるのに、当たり前にされてしまっていることが多いなぁって思います。でも、当たり前じゃないし、すごいこと。

とくに疲れているときは、「成功のハードル」を下げて、自分に甘くするのもいいと思うんですよね。

「今日は歯が磨けたから大成功!」
「コンビニの店員さんにありがとうって言えたから天才!」
「子どもを無事、学校に送り出せた! すごい!」
あるいは、これくらいふりきれちゃってもOKだと思うんですよ。
「こんなに体が重いのに、今日も地面にめり込まなくてえらい!」なんてね。

「成功」や「天才」「すごい」「えらい」の定義なんて自分で決めちゃっていいんです。
また、自分の「がんばり」に目を向けたり、「やれていること」を認めてあげるの も効果的だと思います。

・朝起きて、会社に行く自分
・納期に合わせて、書類を作る自分
・疲れて帰ってきても、お風呂に入って寝る自分
十分じゃないですか。

素晴らしいですよね。毎日、こんなにがんばっているんですから、もっと自分を褒めてあげましょう。認めてあげましょう。
無理してがんばったり、新しいことを始めなくても大丈夫です。

続きが気になる方に

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著者について

藤野智哉(ふじの・ともや)
1991年生まれ。精神科医。産業医。公認心理師。
秋田大学医学部卒業。幼少期に罹患した川崎病が原因で、心臓に冠動脈瘤という障害が残り、現在も治療を続ける。
学生時代から激しい運動を制限されるなどの葛藤と闘うなかで、医者の道を志す。
精神鑑定などの司法精神医学分野にも興味を持ち、現在は精神神経科勤務のかたわら、医療刑務所の医師としても勤務。 障害とともに生きることで学んできた考え方と、精神科医としての知見を発信しており、メディアへの出演も多数。
著書に『「自分に生まれてよかった」と思えるようになる本』(幻冬舎)『自分を幸せにする「いい加減」の処方せん』(ワニブックス)、『精神科医が教える 生きるのがラクになる脱力レッスン』(三笠書房)などがある。

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