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ワーケーションって別に仕事捗るわけじゃない

問題提起です。
少し刺激が強いかもしれないのですがワーケーションを今までたくさんしてきての自分の体験談なのでご容赦ください。

結論から言います。
ワーケーション別に仕事捗りません。

効率で言えば体感普段のパフォーマンスの80%ぐらいです。やれることは一部制限されるし、正直遊びたい誘惑も多いです。

「その人次第だろ」
「仕事によるだろ」

その点はほんとにごもっとも。そうだと思います。でも効率が上がる人ってめちゃくちゃレアケースじゃないですかね。たまに調査結果などで見る「仕事が捗る」という説には個人的には疑問があります。

今回はその辺のぶっちゃけ話を書いてみたいと思います。




仕事捗る説の正体とは

メリットの強調

これはズバリ!「ポジショントーク」なのではないかと思います。

皆さんは自分の身の回りでワーケーションされている方に出会ったことありますか?たくさんワーケーションをしているコミュニティや職場だったらあると思いますが、フラットに考えると相当少ない気がします。少なくとも自分の身の回りではワーケーションしている人はいません。自分だけです。

そう、今ワーケーションの情報を発信されている方って圧倒的に誘致側が多いんですよね。自分の地域や宿泊施設に来てもらいたい方が、ワーケーションという言葉をフックに情報を発信しています。体験では8対2ぐらいの比率。マーケティングデータではないので完全な感覚です。

そうすると、デメリットは伝える必要がないので必然的にメリットの強調が多くなります。今の界隈の様子を見ているとこのバランスが偏っている気がします。

「ワーケーションってメリットばっかりだー!やったー!」と喜んでワーケーションしてみると、戸惑うことがたくさんあります。メリット情報を鵜呑みにしていざ実際に行ってみるとデメリット部分にもたくさんあることに気づきます。この感じ自分はなんかずるいなーなんて感じてしまうんです。


実際のデメリット

他人のことは置いといて自分語りします。
では実際のデメリットの部分ってなんなんだって話なんですが、

イベント屋の自分の場合はどうしてもやれる仕事に制限が出ます。
具体的にはこんなことです。

  • ヘビーな映像編集

  • ヘビーなグラフィックデザイン

  • イベント会場会場ロケハン

  • イベントの本番立ち会い

  • グッズ製作などにおけるサンプルの確認

  • 資料やサンプル等現物の借り上げ

  • 行政申請

  • リアルな打合せ

こういう仕事は無理です。
絶対自分の会社がある拠点の方が捗ります。また会社でないとできません。だからこういう作業がある時期は避けます。

そもそも自分はワーケーション中に100%レベルで仕事をするより50〜80%程度がいいと主張している派です。

この時点でもうデメリットなんですよね。

それ以外にも気になる点があります。確実にデメリットというよりデメリットが発生する可能性なのでリスクと言った方が正しいかもしれません。

  • 通信環境の不具合

  • オンラインMTGスペースがない(機密保持できない)

  • コワーキングスペースが使えない

  • 枕が合わない

  • PC等のツールが壊れる

  • 普段よりお金がかかる

この可能性を秘めている状態で果たして仕事が捗ると言えるのでしょうか。いいとこ80%程度で考えた方がいいと思います。

誘致視点ではこんなことをあえて言う必要がないので言いません。広告戦略としては完全に不要です。「ワーケーションは80%ぐらいの仕事効率が維持できる!」は呼びたいのか呼びたくないのか意味不明な発信になってしまいます。


ほんとにメリットはないのか

ワーケーションアンチみたいな出だしなのですが、もちろんメリットもあります。実際はメリットとデメリットを比較して考えるべきなので今度はメリット側も考えてみましょう。

経験上こんなところでしょうか。

  • 気分転換になる

  • 煮詰まってる時にいいアイデアが浮かぶ

  • 新しい出会い、人脈が広がる

  • おしゃれなオフィスで気分が上がる

  • 視野が広がる

さらにオフサイトミーティング(企業合宿)みたいなワーケーションだったら、関係者が一堂に集まっているのでモチベーションが維持しやすいとか協議しやすいとかもあると思います。

ただそれはミーティングの効果であって、普段と違う環境で働くという純粋な意味でのワーケーションの効果ではない気がするので除外しました。

あとは人脈をダイレクトにお金に変えれる方は強いメリットがあるかもしれません。(実際どんな人かよく分かりませんが、、)。

人脈を広げるのもゲストハウスを利用するか、あえて交流の場に赴く必要があるので、それなりにアグレッシブに動く必要があります。またその場にビジネス上発展性のある方と出会える方がいるかは完全に運です。出会いガチャです。それを期待するのも期待値的に高いとは言えないでしょう。

そもそもワーケーションに出会いを求めるのは間違ってる派なのでなんかこれもいまいちメリットに感じません。ワーケーション中はコミュニケーションしやすい程度であって、ワーケーション=人脈広がるではないと思います。もちろん否定的って話ではなく自然に繋がりができたらいいなとベターレベルでは思ってますよ。なんか日本語って難しいですね笑


結局どうなの?ビジネス面のメリットデメリット

あくまで自分の中ですが
ワーケーションをビジネスの面で総合的に考えると、

ワーケーションは別に仕事捗らない
いい部分もあるけど、どんなに甘くみても微差でトントン
平均的に見たら80%程度

という結論だったりします。
なので過去記事と同じですが、自分は50~80%程度の仕事でも差し支えない時期にワーケーションしています。超繁忙期の今は絶対ムリです。

ワーケーションにビジネスメリットは期待していません。自分の仕事環境が基本理想的なのでそれを越えることは絶対にありません。


数値化しづらいメリット

ではなんでワーケーションするか?

これが一番言いたいことなんでですが、自分の場合は単純に、

楽しいから
QOL(Quality of life)の向上

です。
問題提起したいのはまさにこの部分。

ワーケーションってただ楽しいのではダメなんですかね?なんかワーケーションってやたら地域貢献や課題解決、ビジネスメリットなどの意義を強調したがるのですが、行く方からしてみたら正直どうでもよくないですかね?迎え入れる側、送り出す側はそう思うのはいいのですが、個人的にはあまり意識していません。

ただ楽しむってだけでもワーケーションは十分デメリットを上回るメリットのある活動になっていると思っています!


頭からっぽで楽しみましょう!

ワーケーションはビジネスとは関係ない部分のメリットがめちゃくちゃ多いと思います。自分はその部分が楽しみでワーケーションしています。それだけでもう生きがいレベルのメリットです。

  • 知らない土地の魅力に触れる

  • おいしいものが食べれる

  • 新しい発見がある

  • 知的好奇心が刺激される

これらってそのものがめちゃくちゃエンターテイメントじゃないですか?
自分は毎回ワーケーションは冒険しているみたいで楽しいです。ワーケーションする前とした後では確実に自分の人生が豊かになったという実感があります。ワーケーションの最大のメリットはこれですよ。

人生で一度も行くことがなかったかもしれない場所にこんなに素敵なものがあったなんて!もっといろんな場所に行きたい!いろんな体験をしたい!知らずに、体験せずに死ぬなんてもったいない!

そんな感情が湧き出るようになりました。

もしかしたらワーケーションで得た知識や経験がビジネスに結びついているかもしれません。でもそんなことは行く時に全く期待してません。ただ楽しさだけを求めています。

ワーケーションは少ないビジネス上のメリットを数えるのではなく、デメリットを減らして、楽しさを最大化するのが一番だと思っています。


行く側、迎える側、送り出す側の関係性

「行く側、迎える側、送り出す側の立場が違うじゃないか」
そのご意見もちろん分かります!分かりますとも!

迎える側にも経費(補助金や助成金、人的投資)がかかりますから大義名分(地域課題解決など)が欲しいですよね。また送り出す側(会社など)にも大義名分(技術習得、人脈拡大、生産性向上)が欲しいですよね。

でもその発信がなんだか無理筋の発信を産んでいるような気がします。それが多数決で主流に見えてなんだか「大義名分がなきゃワーケーションしちゃダメ」みたいな空気を産んでいるようにも見えます。

申し訳ないのですが、
行く側はあんまり気にせず頭からっぽでただ楽しませてもらおうと思ってます。迎える側はそんな自分のような人をうまく絡め取って利用してください。

せっかく喜んでお金を落としてくれるんだからこの機会にどんどん魅力を伝えましょう!勝手に好きになって勝手に地域課題解決に向けていろいろお手伝いしてくれますよ。

送り出す側の気持ちは、自分個人経営の会社なのでよく分かりません笑 すみません。とりあえず言えることは、ちゃんと時期を選んで影響が少ない時なら取引先から文句を言われたことないので、多分問題ないんじゃないでしょうか。

おそらくこれからの時代リモートワークネイティブ的な人材(学生時代からリモートみたいな人)もたくさんビジネスの場に登場してくると思います。そうなったら必然的に無理に出社とか言わなくなるんじゃないですかね。自然とワーケーションしやすい環境になると思います。

メリットもそんなないけどデメリットはあんまりない、でもやりたがってる社員がたくさん。そんな環境になったら自然と大義名分とかなしにワーケーションできる時代が来るような気がします。


まとめ

ワーケーションを受け入れてくださる皆様も無理にこちらのビジネスのことを配慮しなくてもいいと思います。補助金も助成金も個人的にはなくてもいいかなと思います。サステナブルじゃないですからね。安定して仕事できる環境があれば勝手に行きます!妙な付加価値とかもつけなくても大丈夫です。ただただ暖かく見守って欲しいと思ってます。

会社も補助なんてしなくていいです。ワーケーションに無理筋の大義名分なんて求めないでください。ただ仕事にエンターテイメント性を加えているだけです。許可してくれたらそれだけでOKです。経営者なら社員のQOLを願ってください。

今の自分が仕事が超繁忙期でなんだかトゲのある記事になってしまったような気もしますが、本心です笑。ワーケーションはただただ楽しいで良いのではないでしょうか?という問題提起、皆さんはどう思われますか?

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