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余命宣告2ヶ月を何故乗り越えられたか

 私は悪性リンパ腫という血液ガンを患っている。闘病生活は5年超。あらゆる治療を行なってきた。骨髄移植も実施し、血液型まで変わっている。この4月には、「あと2ヶ月の命」である旨を医師から告げられた。しかし、可能性がある治療法が一つだけ残っていた。過去に間質性肺炎や右眼失明を起こした免疫治療である。移植患者にはかなり危険な治療であり、私はオプジーボという薬で二度も重篤な副作用を起こしていた。

 最後の選択肢は、キートルーダという、ほぼ同じ構造をした異なる薬である。構造は殆ど変わらない。オプジーボは病院のルールでこれ以上投与できないが、薬が異なるのでキートルーダなら許可できるという代物だ。つまりは重篤な副作用を引き起こす割合が非常に高い。考えられる副作用としては、肺炎、脳炎、筋炎、失明などである。どれも命に関わるか、社会復帰困難になる可能性を秘めた副作用である。これらいずれかに陥る可能性が高く、またガンに効くかどうかは判らない状態だった。

 結果的にガンが小さくなり今も元気に活動している重篤な副作用は起きずに切り抜けることが出来た。運や周囲の支えによるところも大きいが、自分なりに事前に取り組んだ内容を共有しておこうと思う。散々、抗がん剤を投与してきたが結局は免疫力の勝負なのだと自覚した。免疫力をアップする方法は世間で山ほど言われているが、次の点に気を配った。

食生活に関して

 分子栄養学に基づいた食生活の指導をうけた。血液検査の結果をメールで添付し、先生の指導の下、食事を変え、特定のサプリを決まった時間に摂ることにした。食事に関しては以下のような構成とした。

肉、卵、乳製品はとらない。コーヒーはノンカフェイン。
ご飯は玄米。ただ、私は合わなかったようで白米を50%混ぜることにした。
・塩→岩塩、糖→黒糖、油→オリーブオイル(植物性のもの)。精製されているものは癌の餌。白米を食べるのでも胡麻をかけるだけでも変わってくるらしい。
冷たいものをやめた。免疫は腸で作られる。お腹を冷やさないことが免疫力アップの要である。体温より温かいものが良く、冷たくても常温までとした。白湯や温かい飲み物しか口にしない。
野菜と魚中心の食事に切り替えた。

 サプリメントは先生から指定されたものを使用している。石油が混ざってないタイプがオススメらしい。ビタミン13種・ミネラル9種を配合したサプリ、植物性のプロテイン(大豆たんぱく食品)、ニュートリフェロンという植物エキス加工食品のタブレット、ビタミンCのタブレット、カロテノイド含有サプリ、アルファルファのタブレット、ビタミンB群を全8種含んだサプリ、コエンザイムQ10のサプリ、クマザサからの多糖体で作られたサプリ、葡萄抽出物エキス1日3回欠かさず摂取している。

 結果的に20kg痩せた。痩せたら体力が無くなると考える方もいるが、実際には植物性タンパク質を十分摂っていれば体力はなくならない

睡眠に関して

 寝る時間帯は22時から5時がベストである。副交感神経優位の時間帯に身体を休める。睡眠導入剤を使用してコントロールした。結果的に朝早く起き過ぎてしまったが、睡眠の長さより深さが重要である。

 朝早く起きるポイントは早く寝ること。そして、夜に仕事をしないこと。翌日の早朝にやった方が生産性が遥かに高く時間を無駄にしない。また、 食べる量と睡眠時間は比例する。大食いをしていると睡眠時間が必要になる。食べれば食べるほど胃腸に負担がかかるため睡眠をとるためである。消化活動はエネルギーを使い、寝ている間も消化している。お坊さんやナポレオンが短時間睡眠でいれたのは食事が質素だったためであり、菜食家はショートスリーパーが多い。寝る3時間前までに食事を終えていると翌朝すっきり起きることができる。遅い時間に食事をとってしまうと寝起きが悪く、スッキリ感がない。また、動物性の食事にかかる消化活動は12~24時間つづく

身体を温める

 免疫の多くは腸で作られる。冷たい飲み物を飲まないだけではなく、身体を冷やさないように注意する必要がある38度のぬるま湯で毎日風呂に20分浸かることにした。温いと感じるが血行が良くなり、布団に入った後に体がポカポカする。結構不良な人は1週間くらいは入浴後にむず痒さを感じるかもしれないが、その後は血行が改善されたことを実感する。

 食事・睡眠・入浴の改善により血液検査の結果は劇的に改善された。全面的に協力してくれた妻には頭が上がらない。キートルーダは人生を賭けた危険な博打だったが、結果的に成功した。おそらく、解毒が体内で上手くいったのだろう。西洋医学的には関連性は認められないらしいが、奇跡が起きた。医学の専門家でもないし、科学者でもないが、経験として共有したいと思い、記載させていただいた。


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