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毒親の影響に立ち向かう力 - その2

前回、私が親からの(良くない)影響克服のために必要と信じている「立ち向かう力」3つのうち、1つ目について書きました。
(1つ目については、「毒親の影響に立ち向かう – その1」へ)

今回は「毒親の影響に立ち向かう - その2」として、3つのポイントに絞って書いてみます。


1. 世代・性別・環境を超えた「味方」を見つける

私は親の言いなりになりたくない意思だけは強くて、親との衝突は数え切れませんでした。中でも戦争レベル(生活や学業、仕事に影響するレベル)のことが大きく3回もありました。

そのどれも、色んな人の支えがあって乗り越えられました。その経験に基づいた力のお話になります。


まず、「味方」の種類を挙げてみます。

1. 友人
2. 恋人
3. 部活、サークル、アルバイト先、職場の先輩、後輩
4. 学校の先生、カウンセラー
5. 病院の先生、カウンセラー
6. 行政機関に携わる人々

「1. 友人」「2. 恋人」「3. 先輩、後輩」 は、広く一般で言われる「味方」です。
個人的な経験からのポイントとしては、数の多さより、馬が合う、趣味が合う、お互いに悩み(毒親のこと以外、勉強や仕事の悩み)を話して解決策が考えられる、そういう人に話して「味方」になってもらうといいのかな、と思います。

一方、「5. 病院の先生、カウンセラー」「6. 行政機関の人々」は、自分を「客」として捉えた結果「味方」になってくれる人たちになります。
毒親という言葉を出しても出さなくても、きちんと状況を整理して伝えれば、対処法を提案してくれたり、記録を残してくれます。
また、関係者との利害関係のない(自分が顧客であることを除く)第三者に状況を認めてもらえると、自信や安心にも繋がります。

「4. 学校の先生、カウンセラー」は上の2つとは異なるグループで、そして少し注意が必要です。
先生やカウンセラーの方々の多くは、「親は正しい」という先入観や固定観念があります。場合によっては、親と近い価値観の方もいらっしゃるかもしれません。
打ち明けて味方になってもらえるかは、日々の言動や行動をヒントによく考えて、慎重に判断する必要があります。

判断は難しいですが、もし味方になってもらえた場合にはとても力になる種の味方で、時には5や6に近い存在にもなりえます。


2. 味方に相談をして、記録を残す

唐突になりますが、
記録は武器になります。

毒を持つ親と離れようと思うとき、親と衝突して周りに迷惑がかかりそうなとき、記録は親や周りへの事実証明になります。
それがまた、味方を増やすことにも繋がります。

記録を残すうえで重要なのが、「どこの誰により残されたものか」「情報が有効期限内であるか(古くないか)」です。
先程の味方の種類の中では、当然「5. 病院の先生、カウンセラー」「6. 行政機関の人々」の記録は効力が高いです。たとえこれらの人々に相談をして解決策が得られない事があったとしても、「相談をするほどの状況である」「家庭内で解決できないほどの事態である」ということが記録に残してもらえると、事態が大きくなってしまった場合に役立ちます。

3. 味方から価値観の多様性を学ぶ

次に「味方」という力をつける意味について、書いてみます。
「味方」を探して協力を得ること自体も大事ですが、私はもうひとつ大事な要素があると思っています。

それは、味方=色んな価値観を知るきっかけである事です。

味方の人たちは、その数や種類の分だけ、色んな人生を生きて、違う価値観を持っています。それを知ること自体が、自分の考え方、捉え方をアップデートするチャンスになります。

毒親家庭で生きると、本当に狭く限られた価値観を強いられ、いつしか他の考え方を知らずに何年も経ってしまいます。
でも、外の世界を知ることができなかった分は、他の人に教えてもらうことができます。

家庭の中では価値観を変えることが許されなくても、外では変えていける。そのきっかけを持つのが「味方」だと、経験から信じています。

✤・✤・✤


2つ目の力について、書いてみました。立ち向かいたいと思い日々悩んでいる人にとって、何か参考やヒントになったらいいなと思っています。

次回は「立ち向かう力」の最後、3つ目について書きます。


Photo by Kimson Doan on Unsplash

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