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より長く楽しく遊んでもらうために、今を何をするべきか?【オセロニア コミュニティマーケ#2】(後編)

こんにちは!DeNAのモリシーです。

先日公開の前編では、オセロニアのマーケティングディレクター、こりんさんにお話を聞きました。
本日は後編として、コミュニティマーケティングについてより詳しく深掘っていきたいと思いますので、ぜひ最後までお付き合いください。


コミュニティの中核を担うメンバーは新卒2年目!?

モリシー「今日はご紹介があるということで?」

こりん「はい!実は、このコミュニティ運営の未来を担う若きホープをご紹介したく。
今年社会人2年目のコミュニティマネージャー、おぐななです!
 
おぐななは、去年新卒1年目に、オセロニアコミュニティチームに配属されました。」

ゲームサービス事業本部グローバリゼーション・マーケティング部マーケティング推進第一グループ2022年4月にDeNAへ新卒入社、同月に『逆転オセロニア』コミュニティチームへ配属。
本年4月からはコミュニティマネージャーに大抜擢

モリシー「はじめはどんな気持ちでしたか?」

おぐなな「実は学生時代まで、ほぼほぼスマホゲームをやったことがなく…。本当にゲーム事業でバリューが発揮できるのか、相当不安でした。また、マーケティング担当とは言っても「コミュニティマネジメント」がメインと聞いて、業務の想像もつかなければ、“スマホゲーム”のファンコミュニティって…尚更大丈夫か?と思ってました。」

こりん「そうそう。はじめはびっくりするよね〜。でもそんな「右も左もわからん」状態だったおぐななも、4年ぶりに復活したリアルイベント形式の全国大会「オセロニアンの戦2022」のオーナー(施策責任者)をやり抜き、今年2年目にしてコミュニティチームのリーダーであるコミュニティマネージャーに就任したんです。」

モリシー「2年目にいきなり抜擢なんてすごいですね!実際自分としてはどう感じましたか?」

おぐなな「気持ちとしては、正直これまた不安8割でした(笑)7年間続いている長寿タイトルなので、コミュニティに所属するオセロニアンたちは、平均しても2~3年以上はオセロニアと一緒に生活をしている人たち。そんな中、まだ1年間しか見てないペーペーが、期待を超える体験を届けられるのか…それが一番の懸念でした。」

モリシー「どう乗り越えたのでしょうか?」

おぐなな「一番意識したのは、オセロニアンと同じ目線に立てるようになることです。これまでのオセロニアの歴史やコミュニティイベント運営に関するナレッジでは、ほかのメンバーに勝てないかもしれないけど、「今」コミュニティにいらっしゃるオセロニアンの知識や言動なら、負けないくらいキャッチアップできると思って。毎日X(旧Twitter)を見て、ファンの言動を観察したり、コミュニティごとのニュースを追い続けました。そうすると、徐々に「あ、こういうことすると喜んでもらえるんだ」というようなイメージが掴めてきて、それが徐々に仕事への自信に繋がりました。実直に今のオセロニアコミュニティとオセロニアン一人ひとりに向き合い続けることを、とにかく大事にしました。」

こりん「真っ直ぐな彼女にしかできないことだなぁと思います。今ではその鋭さにプロデューサーも思わず「おっ」と唸ってしまうほど、素敵な視点を持ってコミュニティマネージャーを務めてくれています。」

おぐなな「また、私が入社したタイミングは『コロナ禍からの復活目前』という状況で、その直前の2年間は、オセロニアの要ともいえるリアルイベントの開催を自粛していました。2022年の間は、開催や中止を繰り返して徐々に復活、今年2023年にようやく、通期事業計画の中にがっつりと『コロナ前のイベント形式』に戻すプランを立てることができて。

やれるからには、コロナで一度離れ離れになったオセロニアンはもちろん、リアルイベント非開催期間で「(リアルイベントに)行きたい」と思ってくれているオセロニアンが、もう一度安心して戻って来れるよう、精一杯努めようと決めました。コロナ禍のオンラインコミュニティ形成の時期に築いた配信イベントの運営ノウハウも上手に使いながら、とにかくオセロニアンとのコンタクトポイントを持ち続けることを意識して実行に移しました。」

モリシー「コミュニティマネージャーとして初めて任された大仕事が、約5年ぶりの復活となった「宴(オセロニアンの宴)」だと聞きました。おぐななから見て、宴はどんなイベントでしたか?」

おぐなな「1年間のゴールである周年イベントに向けて、宴はコミュニティ作りにおける“始まり”の位置付け。最終的にコミュニティに所属するオセロニアンになってもらうことまでをスコープに入れた上で、まずは今までコミュニティに所属していなかった方が、オセロニアンとして楽しんでいただけるきっかけや環境を作ることを目標としました。全国主要6都市に実施地区を定めて人をしっかりと集め、その後はオセロニアン同士がより知り合える機会生成をしていきました。」​​

オセロニアンの宴2023 東京会場の様子
オセロニアンの宴2023 大阪会場の様子

モリシー「課題に感じていたことは?」

おぐなな「各地区ごとに、コロナ禍を経て横の繋がりが薄くなってしまっていたことです。」

こりん「そしてこの課題を解決できたことが、一番に「宴をやってよかった」と感じている理由なんだよね。」

おぐなな「そうなんです。何故かというと、繋がった人たちの属性で。——オンラインではどうしても趣味趣向、属性、特徴が似た、自分に近しい人物像の人が集まりがちですが、宴では明らかに「そうじゃないひと同士」が知り合っているというか。宴の中で、ランダムにマッチングして対戦してもらったり、知り合いじゃないオセロニアンが相互にコミュニケーションしやすくなるコンテンツを用意したので、結果、オンライン上では学生同士でしか話していなかった子たちが社会人世代の方たちと仲良くしていたり、ちょっと違うコミュニティ同士でデッキの相談をしていたり…そんな姿を見て、宴の価値を実感しました。

「ゲームが強い」人だけが優遇されるイベントじゃないんですよね。オセロニアには創作やソロプレイ、対戦を気軽に楽しむ「エンジョイ勢」など人によって様々な楽しみ方があって自由で。色んな才能の人がいて、ただコミュニティにいるだけで良いんだよ、正しくて合ってるんだよ、と、あらゆる人達を認め合う土台を用意するのが、宴のやりかたったことだし、自分たちの仕事だと思っています。住まいや世代を超えた繋がり作りが示せたんじゃないかなって、思います。」

合言葉は「オセロニアンファースト」

こりん「現場に最も近いおぐななから、生の声をたくさん教えてもらいましたが。改めてリアルイベントは、プレイヤー同士、そして普段は顔の見えない運営メンバーを含め、唯一対面でオセロニアを通じたコミュニケーションを満喫できる場所であり、殺伐としてしまいがちなオンライン上とは異なり雰囲気を逸する、特別な空間だと思っています。そして、こういった場でできる知り合いとゲームを続けることが、最も継続的な関係性の構築に繋がる。だからこそこの“きっかけ”であるリアルイベントを継続的に運営していくことが、オセロニアらしさを生み出し守っていくことだと考えます。わいわい楽しみながらやる「リアル対戦」も、オセロニアらしさのひとつですね。

裏話としては、例えばあえて人数キャップを決めて、規模を広げすぎないことなんかも、来場者満足度を上げるための工夫だったりします。次も会いたいからこそですが、楽しみにしていただけるように「また会おうね!」と声掛けもしてます。一個人としても、オセロニアンの皆さんに会いに行けるイベントは、楽しみで仕方ないです。

運営メンバーは、「オセロニアンファースト」が合言葉です。
※こちらのnote参照

※「オセロニアンファースト」とは…
運営チームの判断基準。施策やイベントなどを考える際、「オセロニアンの皆さんがより長く楽しく遊んでもらうために、今を何をするべきか?」を軸に、議論を重ねています。

自分たちが一番に重要視するのは何か、1つ1つの選択において何が最も優先されるべきなのか、それを決めるのがこの言葉で、運営チーム1人1人の頭の中にいつもあります。社外から協力いただいている、一緒にツアーを作っているイベントプロデュース・制作会社さんもすごく強く思ってくださっているんです。」

おぐなな「ちなみに、今回の宴ツアーでは、運営チームのあらゆる役割のメンバー(運用、開発、アート、シナリオ、CSなどなど)がスタッフとして同行して、イベント運営に協力してくれたのですが、皆口々に「オセロニアンの皆さんが大切にしていることや、オセロニアへの熱量などが直接肌に伝わってきて、自分たちも仕事に繋がっている・質が上がった」という趣旨のことを話してくれました!これってすごく価値があるというか、ある意味最も大きな成果の1つかなと思っています。運営とユーザーさんを直接接触させる機会が、次のコンテンツ創出に繋がりました。オセロニアンと共にコンテンツを創る、という意味で、「共創」という言葉も大事にしているのですが、まさに共創に繋がったかなと。」

モリシー「では、最後にいま、オセロニアマーケが頑張っていることを教えてください!」

こりん「現在、全国大会「オセロニアンの戦2023」の開催真っ最中です。地区予選実施のために各地を回っているところで、険しい予選を勝ち抜いた10名の代表者が、2023年12月17日(日)に東京・恵比寿に集い、全国決勝を戦います、いわばオセロニアの甲子園です…!!

このイベントも、毎年1つ1つの地区にドラマが生まれる熱い熱いイベントなんですよ…と語りだすと止まらないのでこれくらいに…。

昨年度オセロニアンの戦2022 全国決勝の様子

さらに、今年は5年ぶりに「決勝当日予選」を開催します。全国決勝が開催される直前に、敗者復活的に集まった猛者たちから予選代表者が決まる、というドキドキなコンテンツで —— 準備に今から痺れています。
全国決勝の全試合はYouTubeLiveで生配信しますので、ぜひYouTubeオセロニア公式ちゃんねるをご覧くださいね!

そして、約3年前から続けている、オセロニア運営のnoteもあります。色々な切り口でオセロニア運営について解剖しているので、よかったらぜひ覗いてみてください。我々らしい、尖った記事も沢山あります(笑)

インタビューいただきありがとうございました!」

リアルでのかけがえのない瞬間を大切にしてきた「オセロニア」のコミュニティマーケ、コロナでの逆境も経て、根幹にある「オセロニアファースト」というファンの方を大事にする熱い思いが伝わってきました...!
私モリシーも「オセロニア」のリアルイベントを見学させていただいたことがありますが、現場の熱狂やオセロニアンの皆さんの楽しそうな笑顔がとても印象的に記憶に残っています。
8年目を迎える長期運営の「オセロニア」、全国大会「オセロニアンの戦2023」も楽しみですね!

次回以降も引き続きDeNAのマーケティングのあれこれを紹介していきます!
お楽しみに!


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