全てのことに意味を持とうなんて思わなくていい
あなたは、何をするにおいても、それ自体に意味を見出そうとしていないだろうか。
例えば、映画を観るにしても、そこから何かを感じ取って人生に反映しないといけないなどと考えていないだろうか。
旅行へ行く際に、新しい価値観を得ないといけないなどと考えてしまうことはないだろうか。
僕は少し前まで、こうした状態に陥っていた。
自分の成長に貢献できない娯楽なんて無意味だと考えていた。
いや、正確には考えようとしていたわけではなく、そう考えずにはいられない身体になっていた。
こういう状態は確かに合理的だ。
間違いなく、人生を前進させるという観点だけで観ると最高の状態だろう。
ただ、そうした日々を過ごすのは辛かった。
徐々に純粋に娯楽を楽しめなくなっていく自分に悲しさを覚えるようになった。
そして、なんだか自分の中にある大切なものを失いつつある気がしていた。
映画「花束みたいな恋をした」で麦くんが、漫画を読みたいと思えなくなったと言っていた意味がよくわかった。
しかしある日、彼ほど割り切れずに今の自分に嫌気が差した僕は、思い切ってコメディ映画を見てみた。
「ぐらんぶる」という最高に頭の悪い映画を(褒め言葉)。
純粋に楽しもうという気持ちを持って。
すると案外、心から純粋に映画を楽しむことができた。
ビールを片手にクスッと笑って、気づいたらあっという間に2時間が過ぎていた。
見終わった後、なぜか涙がこぼれた。
別に涙を誘うようなシーンがあったわけではない。
ただ自分が純粋にこうした作品を楽しめたことに対して嬉しかったんだと思う。
結果として僕はこの頃から、娯楽は娯楽、学びは学びと割り切って何事にも向き合えるようになった。
今はかなり気楽に生きられるようになった。
この記事を見ている今頑張っている人たちへ。
おそらく、僕と同じように意味のあることだけしようと考えながら生きている人が少なくないと思う。
ただ、無理して全てのことに意味を持とうと思わなくていい。
もっと純粋に娯楽を楽しんでいい。
この考え方を絶対に忘れないで。
でないと、今の自分の中の大切な部分を無くしかねないから。
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