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【観光列車】昭和の旅気分を味わえるえちごトキめき鉄道の「観光急行」①

 2021年7月4日、えちごトキめき鉄道に新たな観光列車「455系・413系観光急行」がデビュー。早速乗車してきました。

■廃車予定だった車両を観光列車に

 「観光急行」は、今年3月まで七尾線を走っていた「455系・413系電車」をJR西日本から買い取ってリニューアルした、えちごトキめき鉄道の新たな観光列車です。
 455系・413系は50年以上前に製造された車両で、全国のJRの中でもっとも古い車両といわれていました。そのため、JR西日本は新型の521系への置換えを機にすべての車両を廃車とする予定でしたが、えちごトキめき鉄道が有償譲渡を希望し、4両が転籍(413系3両+455系1両)。塗装も、往年の北陸地区を走っていたエンジとクリーム色のツートン(国鉄急行色)に塗り替えられ、「昭和の旅気分を気軽に味わえる」をコンセプトに生まれ変わりました。「古さ」を逆手にとって、廃車予定の車両に新たな価値を与えた、画期的なアイデアです。

 JR西日本時代の413系(七尾線のほか、朝ラッシュ時のみ北陸線にも乗り入れていました)。

■山と海を楽しめる2つの運行コース

(画像引用:新潟日報モア https://www.niigata-nippo.co.jp/railway/kennai/news/20200811561142.html)

 えちごトキめき鉄道には、妙高の山あいを走る「妙高はねうまライン」と、日本海に沿って走る「日本海ひすいライン」の2路線があります。
 観光急行は、午前中に妙高はねうまラインを1往復、昼~夕方に日本海ひすいラインを2往復します。はねうまラインは「快速」列車、ひすいラインは「急行」列車として走り、急行のみ500円の急行券が必要となります。
 2コースとも今後は一部指定席となるようですが、現在は全車自由席で運行されており、特に予約などの必要はありません。

《妙高はねうまライン:快速》

《日本海ひすいライン:急行》

■乗車記(妙高はねうまライン)

 運行開始から1週間後の7月11日。せっかくなので2コースとも乗りたいと思い、朝から新幹線で新潟へ向かいました。上越妙高駅から、まずは妙高はねうまライン「快速」に乗車。

 いたるところにPRポスターが貼られていました。記念入場券も販売されていたようです。

 観光急行の乗車には「ホリデーツアーパス」がお得です。1日普通・快速・急行列車(観光急行・特急しらゆき)の自由席に乗り放題で3,000円。

 入線。すでに多くの乗客が乗っていましたが、何とか着席できました。
 印象的だったのは上越妙高で降りていく人もかなりいたこと。直江津から新幹線利用客を運ぶ、地域輸送としての役割も担っているようです。はねうまラインだけ追加料金が不要な「快速」にしているのもそういった理由かもしれません(観光急行が走らない平日にも、通常の快速列車が同じダイヤで運行しています)。

 行先板(いわゆる"サボ")も国鉄風のデザインで、芸が細かいです。

 車内はJR時代そのままのボックス席。中学生のころ乗っていた地元の列車もこんな感じだったな…。

 JR時代の路線図が貼られたままになっていたのは笑いました(笑)

 新井駅に到着。反対列車行き違いのため、早速数分間の停車時間がありました。

 妙高高原寄りには「妙高」のヘッドマークがついています。北陸新幹線開業前にはねうまライン(当時の信越本線)を走っていた「妙高号」をイメージしています。

 車両のどこを見てもめちゃくちゃ雰囲気があります。国鉄当時を知らない世代である私が見ても感動するのだから、当時を知る鉄道ファンの方々は感無量に違いありません…。

 455系はもともとが「急行型電車」(長旅を想定した、少しグレードの高い車両)として造られた車両のため、洗面所がついています。もちろん現役で使用可能。

 あっという間に終点の妙高高原に到着。7分の折り返し時間にいろいろと写真撮影。

 長大な妙高高原駅のホーム。かつて優等列車が発着していた名残ですが、現在は2~4両の列車しか来ないのが寂しいです。貨物用の停止位置目標もありますが、現在は定期の貨物列車は運行しておらず、迂回運転用とのこと。

 帰りは行先方向幕に「直江津」と表示されていました(見えづらくすみません)。「妙高高原」という幕はないようで、行きは真っ白表示でした(笑)

 車内の中づり広告。国鉄当時を再現した広告がたくさん掲示されていて面白かったです。写真左は瀬戸大橋が開業する前、宇高連絡船で四国へ渡っていた時代ですね。

 昭和46年に製造、61年に改造された車両のようです。車齢50年…。

 スイッチバック構造の二本木駅。ここから乗車する方も多くいました。

 帰りの上越妙高ではリゾート列車「雪月花」を追い抜いていきます。

 終点の直江津に到着。乗車率はちょうどボックスが埋まる程度で、快適に旅ができました。

 直江津で昼食を購入し、続いて日本海ひすいライン「急行」に乗車。後編に続きます。

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