小説『オールド・クロック・カフェ』 3杯め 「カマキリの夢」(7)
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<あらすじ>
『不器用たちのやさしい風』で明るい脇役として登場した松尾晴樹。茨城から夜通しバイクで駆けてきた晴樹は、『オールド・クロック・カフェ』にたどりつく。長刀鉾の柱時計に選ばれ、飲んだ「時のコーヒー」が見せてくれたのは、恋人の由真との別れのシーンだった。由真は、「祇園祭のカマキリ」という謎の言葉を残して去って行く。泰郎に背中を押されて向かった蟷螂山町で、偶然、由真との再会を果たした晴樹は、由真に「ひろ」という子がいることを知り落胆する。と