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やまとたまこ
2021年12月2日 16:26
第5話化粧水はラベンダーとカモミールの香りのするスプレー式のものだ。シュッシュッと3吹きくらいして、両手で馴染ませる。良い香りだ。香りに癒されながら、洗濯機の残り時間に目をやる。"21"化粧水の次は美容液。こちらも同じ香りのジェルで、良い香り。1プッシュして、指で伸ばしていく。次はこっくりとしたクリームを指にとり、手のひらに広げて、顔を包み込むように優しく塗っていく。水分の蒸発
2021年10月25日 17:23
洗濯機をまわしているうちに、顔を洗ってしまおう。朝一の洗顔を習慣にしている人も多いと思うけれど、私はまず朝ごはん、その後に洗顔だ。これは幼少期の頃からの習慣だ。食後にすることで、睡眠中の汚れや目脂と共に、パン屑やジャムでベタベタになってしまった子供の顔を、一度に洗ってしまうというのが、母の算段だったのだろう。そして、それは大人になった今でも私の習慣となっている。目脂のついた顔で朝ごはん
2021年10月20日 16:08
朝ごはんを食べ終えた。10時40分。起きたのが10時ぴったりだったから、朝ごはんだけで、もう40分も経っている。慌てて洗面所へ向かう。このあと早急な用事があるわけではないが、うっかりしていると、あっという間に1時間も2時間も時間が経ってしまいそうで、少し焦った。なぜ朝というものは、こう性急な気持ちにさせるのだろうか。さて、洗濯機を回そう。昨日はタオルを洗ったから、今日は衣類を纏め
2021年10月16日 11:07
カーテンを開ける。寝室の窓から、清々しい青空が見える。雲はひとつもない。寝坊した朝でも、気持ちまで晴れていくような秋の空。先程までの暗雲とした罪悪感も、どこへやらである。さてさて、あさごはん。ベッドからのそのそと抜け出し、トイレへ行って、手を洗って、うがいをして、キッチンへ。洗顔は朝ごはんを食べてからである。昔からの習慣だ。フルーツと、パンと、コーヒー。これが、平日朝の定番
2021年10月16日 11:02
朝8時。夫のマサオが「行ってくるよ」と声をかける。カーテンは閉まっていて、薄暗い。私は布団からは一歩も出ずに、視線のみ夫へ向けて見送った。「いってらっしゃい。気をつけて。」マサオは一度振り返って、「アキもね」と一言返し、一人玄関へ向かう。靴を履く音。カバンを持つ音。ドアを開ける音。鍵を閉める音。私は、布団の中で耳を澄ます。四畳半の狭い部屋に押し込められた、無印良品の二