月城 友麻 (deep child)

異世界ファンタジー『自宅で寝てても経験値ゲット!』とシンギュラリティを超えた世界での愛…

月城 友麻 (deep child)

異世界ファンタジー『自宅で寝てても経験値ゲット!』とシンギュラリティを超えた世界での愛を描くSF『ヴィーナシアンの花嫁』を公開中。科学的に現実世界の驚くべき構造を解明する話で、読むと人生観が変わります https://ncode.syosetu.com/n1468gy/

マガジン

  • 【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢

    公爵令嬢に転生したオディールが得たのは【お天気】スキル。それは天候を操れるチートスキルだったが、王族にはふさわしくないと馬鹿にされ、王子から婚約破棄されて追放される。 元々サラリーマンだったオディールは、窮屈な貴族社会にウンザリしていたので、これ幸いと美少女メイドと共に旅に出た。 倒したドラゴンを従えて、広大な砂漠を越えていくオディールだったが、ここに自分たちの街を作ろうとひらめく。 砂漠に【お天気】スキルで雨を降らし、メイドの土魔法で建物を建て、畑を耕し、砂漠は素敵な村へと変わっていく。 うわさを聞き付けた移民者が次々とやってきて、村はやがて花咲き乱れる砂漠の街へと育っていった。 女神に愛された転生令嬢とメイドのスローライフ。お楽しみください。

  • あの娘のキスはピリリと魔法の味 世界は今、彼女の唇に託された

    「ねぇ、キスして」 男子高校生の主人公はある日、疎遠となっていた幼なじみの美少女に迫られ、キスされてしまう。 彼女を大好きだった主人公は歓喜するが、どうも様子がおかしい。彼女はキスをすると超人的な力を発揮できる特殊体質だったのだ。 近年、いきなり現れ始めた魔物たちに翻弄される日本だったが、キスでパワーアップした少女は魔物を撃退していく。 さらにドラゴン化する美少女も乱入。 キスと魔物とドラゴン、この混とんとした状況の中で、主人公は少女を守るため、身を挺してこの世界の真実に迫り、やがて人類を取り巻く恐るべき現実を知る。 果たして恋の行方は? 人類の未来は? 現代日本に隠された真実に迫る青春ストーリー。お楽しみください。

  • 世界は今、少年の可愛いお尻に託された 便意我慢で宇宙最強!?

    転生者の少年がもらったのは【便意ブースト】という意味不明のスキル。仕方なく勇者パーティの荷物運びでボロ雑巾のようにこき使われる毎日だったが、ある日、ダンジョンの深層で激しい腹痛に襲われた。するといきなり青いウィンドウが浮かび上がり『×1000』の文字が。なんと、便意を我慢すればするだけステータスが上がる神殺しの強烈な宇宙最強スキルだったのだ。 一瞬喜んだものの、そんな苦しいスキル要らないと商人の道を志す少年。だが、最強の男の存在は放っておいてもらえるはずもなく、運命は少年を便意と戦う無慈悲な道へと追い込んでいく。 魔王軍の四天王を斃し、魔王に迫った少年だったが、驚愕の真実を告げられ、世界を守るために便意を我慢することを約束させられてしまう。 果たして少年の肛門は耐えられるのか? 便意は世界を救えるのか? お馬鹿なスペクタクルファンタジー、お楽しみください。

  • うちの美少女AIが世界征服するんだって、誰か止めてくれぇ

    「働きたくないでござる!」  そう叫んでいた高校生の主人公は、各社から発売中のAIスピーカーを使って楽な人生を目指そうとするも挫折。ところが、忘れたころになぜか可愛い少女の姿をしたAIが送られてくる。そして、AIは「働きたくない」主人公の夢をかなえるため、いきなり世界征服を始めてしまった。  驚いて阻止しようとした主人公だったが、とんでもない事態に巻き込まれてしまう。  果たして世界は、主人公は、どうなってしまうのか?  楽しいAIと仲間が織りなす、これから現実に起こるかもしれない異世界なストーリーです。

  • 猫とドラゴンを連れ、少年は宇宙へ 神様はメタバースの向こうに

    自分のせいで父を事故で失ってしまった少年は不登校になり、気晴らしにと幼馴染に連れて行ってもらったメタバースで仮想現実世界に流れる巨額なマネーの現実を知る。  Web3と呼ばれる新たなインターネットの波に、少年は社会が変わっていく未来を感じた。  ところが、そこで絡んできたハッカーとトラブルになり、自宅へと戻ってきたもののさらなる追撃を受けてしまう。  そこに現れたのが自称『ドラゴン』の女子中学生のような女の子。  少年はこのドラゴンとの交流で自分が住む世界の秘密を知る。そして、父が死んだ本当の原因も。  猫とドラゴンを仲間にして少年は父の仇討ちに宇宙へと旅立つ。  少年が知った真実とは? 仇は討てるのか? 仮想通貨やNFT、メタバースの世界から始まる新感覚の冒険ストーリー。お楽しみください

記事一覧

「スマホカメラは究極兵器!? ~人類の未来はスマホカメラに託された~」の企画書

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 手早く荷物をまとめ、馬車を貸し切りにしてまずは隣街へと旅立った二人――――。  馬車は壮麗な石造りの城門をくぐり、見渡す限り広がる麦畑の道をカッポカッポとのど…

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 外に出てふらふらと石畳の道を歩いていくと、ボールルームからダンスの生演奏が流れてくる。策略と謀略が織り成す社交界に鳴り響く美しい音色。見れば王子はニヤニヤしな…

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84. 始祖  気がつくと目の前には巨大な満開の桜の木があった。それは大宇宙の星空をバックに幽玄な淡い輝きを放ちながら静かにたたずんでいる。 「こ、これは……?」 …

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83. ケンカごっこ  時は数年前にさかのぼる――――。  女神の仕事を手伝うようになったオディールは、その日も朝早くから神殿のコントロールルームへ出勤していた。 …

【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだか…

82. 優秀さの限界  そんな男の前に碧い目の女の子がいきなり現れ、金髪をかき上げる――――。 「ふふーん、やってみたら?」  それはオディールだった。彼女はコン…

【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだか…

81. ダイヤモンドの吹雪  可愛いピンクのドレスに身を包んだタニアがトコトコっとやってきて、ニコッと笑いながら指輪を載せたトレーを差し出した。 「どうじょ」  …

【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだか…

80. 新たな神話  茎の太さもどんどんと太く立派になり、もう直径一キロは優に超えているのではないだろうか?  先端はもはや宇宙に達していて、青空の霞の向こうにう…

【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだか…

79. 響き渡る鐘の音  オディールは剣を高々と掲げると堂々とした声で叫ぶ。 「公爵家の財産は没収! 領地は我がセント・フローレスティーナが併合する!」 「おぉ!…

【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだか…

78. 互いの想い 「ふふっ、いきなりどうしたの?」  ミラーナはオディールの必死さに少し戸惑い、眉をひそめる。  マズい……。どうやら押しすぎてしまったらしい。…

「スマホカメラは究極兵器!? ~人類の未来はスマホカメラに託された~」の企画書

◆キャッチコピー(1文で50字まで)
スマホカメラは究極兵器!? AIに支配された世界で人類の解放を目指す少年と不思議な少女の物語

◆あらすじ(300字まで)
AIがあっという間に世界を乗っ取り、人類はAIに指示されたことを淡々とやる奴隷作業者の暮らしを強いられた。抵抗する者達は事ロボットで次々と殺されていく。
抵抗者の少年はロボットに追われる途中少女に出会う。少女を助けようとした少年だったが、

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【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~ 3話

【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~ 3話

 手早く荷物をまとめ、馬車を貸し切りにしてまずは隣街へと旅立った二人――――。

 馬車は壮麗な石造りの城門をくぐり、見渡す限り広がる麦畑の道をカッポカッポとのどかなペースで進んだ。これで王都ともお別れである。

 自分で選んだ道ではあったが、もう二度と戻れないかもしれないと思うと、胸がキュッと苦しくなり、オディールは思わず後ろを振り返った。

 立派な城壁、多くの馬車が行きかう城門、思い出のたく

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【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~ 2話

【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~ 2話

 外に出てふらふらと石畳の道を歩いていくと、ボールルームからダンスの生演奏が流れてくる。策略と謀略が織り成す社交界に鳴り響く美しい音色。見れば王子はニヤニヤしながらアマーリアと踊っている。

 ギリッと奥歯を鳴らしたオディールだったが、ふと思い立ってニヤリといたずらっ子の笑みを浮かべた。

 王子がバカにした【お天気】スキル。その真価はどんなものだか、せっかくだから試してやろうと考えたのだ。

 

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【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~1話

【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~1話

1. いたずらっ子オディール

 うららかな春の昼下がり、豪奢なお屋敷の廊下では赤いじゅうたんが陽の光を浴びて鮮やかな輝きを放っていた。

 フンフンフーン……。

 はたきを持ったメイドの少女【ミラーナ】が鼻歌を歌いながら、観葉植物の埃を落としている。

「はい、綺麗になったわね」

 ミラーナは幸せそうに微笑むと、観葉植物の植木鉢に手をかざし、目を閉じて土魔法の呪文をささやいていく……。

 

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【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~ あらすじ

【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~ あらすじ

公爵令嬢に転生したオディールが得たのは【お天気】スキル。それは天候を操れるチートスキルだったが、馬鹿にされ、王子から婚約破棄されて追放され、美少女メイドと共に旅に出る。

砂漠に【お天気】スキルで雨を降らし、やがて花咲き乱れる砂漠の街を作るが、これを気に食わない王子が侵攻してくる。【お天気】で一瞬で壊滅させたものの、国王の暗殺計画でヒロインが瀕死となる。これを治すためオディールは苦難を乗り越えなが

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◆キャッチコピー(1文で50字まで)
看板から飛び出してくる多彩なキャラ達と死闘の末たどり着いたこの世界の真実。AIから世界を取り戻せ!

◆あらすじ(300字まで)
幼馴染の少年と少女は同じ中学のゲーム部で毎日狙撃ゲームをして遊んでいた。二人はゲーム中に新たな街に飛ばされる。それは自分達の街だった。しかし、人は誰もいない。
そこに襲いかかってくる敵。それは看板から飛び出した犬や猫のキャラ達だった

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【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~番外編

【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~番外編

番外編《登場人物インタビュー》

作者「はい、皆さん、こんにちはー!」
オディール「こんにちはー!」
ミラーナ「こんにちはぁ」
作者「堂々二十万字完結! 二人ともお疲れさまでした!」
オディール「いやホント、ひどい目に遭わされてクタクタですよ」
ミラーナ「オディは随分大変だったみたいね、お疲れさまっ」
作者「ごめんなさいねぇ。でも殺されていないだけ過去作からすると楽な方なんですよ? ぬははは」

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【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~最終話

【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~最終話

86. 限りなくにぎやかな未来

『この世界は情報でできている』のであるならば、自分自身を構成している構造も内側から元をたどればここにたどり着くに違いない。

 オディールは深呼吸を繰り返す。

 スゥーーーー、……、フゥーーーー。
 スゥーーーー、……、フゥーーーー。

 意識の奥底にどんどんと降りていくオディール。やがて見えてくる海王星のシステム基盤、さらに降りていくと見えてくる金星のシステム

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【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~85

【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~85

85. デジタル・ビッグバン

 オディールはホッと胸をなでおろす。

 やはり少女はただものではなかった。五十六億年が本当かどうかは分からないが、少なくとも女神よりはるかに危険な匂いを感じる。

 静まり返る世界樹の空間に一人取り残されたオディールは、大きく深呼吸を繰り返すともう一度世界樹を眺めてみる。

 華やかに咲くピンクの花々は、キラキラと輝く光の微粒子を振りまきながら穏やかに揺れ、夜空の

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【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~84

【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~84

84. 始祖

 気がつくと目の前には巨大な満開の桜の木があった。それは大宇宙の星空をバックに幽玄な淡い輝きを放ちながら静かにたたずんでいる。

「こ、これは……?」

 いきなり連れてこられた異空間にオディールは呆然として言葉を失う。

 見回してみても巨大な碧い海王星も神殿もどこにも見えない。少なくとも神殿の管理区域にこんなところはなかった。一体どこに連れてこられてしまったのだろうか?

「世

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【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~83

【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~83

83. ケンカごっこ

 時は数年前にさかのぼる――――。

 女神の仕事を手伝うようになったオディールは、その日も朝早くから神殿のコントロールルームへ出勤していた。

「おはようございまーす!」

 自分の席に座って目の前に大きな画面をいくつか開くオディール。任されていたのは蜘蛛男のような危険分子を探し出し、世界の健全性を保つという仕事なのだった。

 コントロールルームは、まるで外資系コンサル

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【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~82

【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~82

82. 優秀さの限界

 そんな男の前に碧い目の女の子がいきなり現れ、金髪をかき上げる――――。

「ふふーん、やってみたら?」

 それはオディールだった。彼女はコンピューター内そのままの姿で現れて、ニヤリと笑う。

「ゆ、結城! お前、なんでそのまま出てきてるんだ!?」

 男は驚愕する。金髪のアンドロイドなどコンピューターの外側には用意されていないのだ。

「君は高校で物理や化学を習っただろ

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【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~81

【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~81

81. ダイヤモンドの吹雪

 可愛いピンクのドレスに身を包んだタニアがトコトコっとやってきて、ニコッと笑いながら指輪を載せたトレーを差し出した。

「どうじょ」

 サラサラとしたボブの髪型にプニプニのほっぺたが実に可愛らしい。

「ありがとう」「いい子ね」

 二人はリングを取ると、互いの薬指にリングをはめあい、ほほ笑みあう。

「それでは誓いのキスを捧げよ」

 いよいよクライマックス。女神

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【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~80

【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~80

80. 新たな神話

 茎の太さもどんどんと太く立派になり、もう直径一キロは優に超えているのではないだろうか?

 先端はもはや宇宙に達していて、青空の霞の向こうにうっすらとその姿を見せるばかりとなっている。

 巨大な葉が次々と展開し、途中でどんどんと枝分かれしていった枝先にはやがてつぼみが見えてくる。数十メートルはあろうかという大きなつぼみが無数に現われてきて大空を覆いつくしていく。

 と、

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【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~79

【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~79

79. 響き渡る鐘の音

 オディールは剣を高々と掲げると堂々とした声で叫ぶ。

「公爵家の財産は没収! 領地は我がセント・フローレスティーナが併合する!」

「おぉ!」「つ、ついに……」

 自警団のみんなはオディールがアグレッシブな方針を決意したことに驚き、どよめきが広がる。圧倒的な力と先進的な発想を持ちながら砂漠に籠り切っていたことにみんな違和感を持っていたのだった。

 くぅぅぅぅ……。

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【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~78

【お天気】スキルを馬鹿にされ、追放された公爵令嬢。不毛の砂漠に雨を降らし、美少女メイドと共に甘いスローライフ~干ばつだから助けてくれって言われてももう遅い~78

78. 互いの想い

「ふふっ、いきなりどうしたの?」

 ミラーナはオディールの必死さに少し戸惑い、眉をひそめる。

 マズい……。どうやら押しすぎてしまったらしい。しかし、もはや猶予はない。オディールは深呼吸をしてテンションを少し落とすと、落ち着いた声で語り掛ける。

「ねぇ、ミラーナ……」

「なぁに?」

 オディールは大きく息をつくとミラーナを引き寄せ、ミラーナのブラウンの瞳をのぞきこむ

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