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うつから回復するために実践した、たったひとつのこと

うつとは、先が見えない氷雨のよう……私自身、この冬はうつで閉ざされていました。心の奥は暴風雨だったと言っても過言ではありません。

勤め先が大規模な事業再編したことにより、職場環境がガラリと変わり、業務量もどっと増えたからです。今まで通り働いてはいたものの、通勤電車に揺られるだけで辛く、夜遅くに帰宅してぐったり寝込む日々が続いていました。

そのような渦中で、何と転職することに。新しい職場で働くまでには、心身を整えたいと思いました。

私が徐々に晴れわたるように回復した秘訣を紹介します。

※これまでの経緯はこちら↓

うつから回復するために、積極的に休んだ

私がうつから回復するために実践したこと……それはズバリ、「休む」ことです。もちろん、ボーっとしたり、ダラダラしたりも、堂々と行いました(笑) でも、それだけではなくて、できる限り積極的に(もっと言えば、どん欲に)休みました。

具体的には、小旅行や散歩やサイクリングなど。とにかく外に出て休養しました。電車や自転車に乗ったり、歩いたりするだけで、うんと自分を褒めていましたもん。

うつのなか、少しずつ、少しずつ、行動範囲を広げたメリットを3つ挙げます。

1.気持ちが切り替わった

転地療養という言葉はご存知でしょうか。住み慣れた土地から別の環境に身を置くことにより、心身の回復を図ることです。私にとっては、小旅行などがプチ転地療法になりました。

今までは、同じところをグルグル回っているような日々だったんですよね。物理的には自宅と会社の往復ばかりしていたし、心理的には「辛い」「苦しい」「もう嫌だ」の繰り返し。

ところが、見慣れない環境に飛び出していくことにより、気持ちをキリっと切り替えることができました。私は特にこだわりが強く、いつまでも悩んでしまうタチなので、リフレッシュできて本当によかったです。

2.体力がついた

外に出れば、体を動かします。日中に適度に動けば、夜は眠りに落ちやすくなります。筋肉を鍛えて、睡眠の質を高めることにより、体力をつけることができました。

「体力をつければ、大抵のことは乗り越えられるよ」と私の主治医が話していたのですが、その一言が指針となりましたね。体と心はつながっているのだと、改めて実感しています。

3.心がよみがえった

目に余るほど雄大な景色、胸に満ちる花の香り、舌をうならせる美味しい食べ物……小旅行などに出れば、五感が刺激されます。もっともっと感動したい、心地良さが欲しいと、求めたくなります。

自分のなかで心がよみがえったのが、休んだことによる最大の収穫です。

家のなかで本を読んだり、音楽を聴いたりしても、心動かされたかもしれません。それでも、大自然に抱かれることほど、生々しい体験にはならなかったでしょう。ありのままの世界にいられたことは、大きな意味を持ちました。

自分らしく生きられるために休もう

これを読んでいるあなたも、もしかしたら、うつの最中かもしれませんね。

うつのときは、休むことを怖く感じたり、罪悪感を覚えることもあるかもしれません。でも、休むことには大きな価値があります。自分の心と体の寿命をのばす、お金じゃ買えないような価値です。

あなたがあなたらしくいられるために、休めるときには休めるといいですね。


【お知らせ】
※発達障害とコミュニケーションについての本を出版しました。


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