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国際教養大学 あきさとさん「将来の選択肢の広さが進路の基準」

GTE 公式サイト

■ この記事で分かること

高校生・中学生向け起業家教育プログラム GTE® に参加した高校生が、「なぜその大学・学部を選んだのか?」が分かります。進路選択に悩んでいる高校生と、その保護者の方はぜひご参考にしてみてください。

【 語り手 】 あきさとさん(国際教養大学 在学中(現在は台湾大学留学中))
【 語り手 】 あきさとさん(国際教養大学)
台湾大学 留学
【 聞き手 】 能登 左知(DECA JAPAN 理事)
【 聞き手 】 能登 左知
(一般社団法人カピオンエデュケーションズ 理事)
【執筆・編集】柏 陽平
(GTE メンター、GTE Blog 運営者

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■ 高校時代はどんなことに力を入れた?

DECA JAPAN GTE サマーキャンプで、 仲間と一緒にアクティビティに取り組むあきさとさん(写真中央右)
GTE Summer School でアクティビティに取り組む  あきさとさん(写真中央右)

・高3の夏に参加した GTE が合格に直結


あきさとさん: 実は、GTE サマースクールに参加していた せなさんと同じ大学にいるんですよ。
 入学試験の日にも会っていて。お互いに「あれっ!?」と気づいて、「お互い受かっているといいね!」と言って帰ったんですが。入学前の合格者向けセミナーにもいて。しかも、国際教養大学の1年目はクラスがあるのですが、そのクラスも同じ(笑)。

能登: すごい偶然、のようで必然かもしれませんね。私たちのプログラムに参加した生徒同士が同じ大学のキャンパスでばったり会うって、実はよく聞くので。
 せなさんにもぜひインタビューしたいですね(※ 実際にせなさんにインタビューした記事はこちら)。彼女はいま秋田にいるんですか?

あきさとさん: いや、彼女はいまポーランドの大学に留学中です。国際教養大学は全員1年間の交換留学をしないといけないので。
 実は、大学合格後も一緒に起業コンテストに出たんですよ。それこそ GTE サマースクールの延長戦のようなノリで。
 高校生のときの課外活動って、参加しておくと本当に面白いなと思います。「意外と大学でまた会ったり、友だちになれるかもよ」って勧めたいですね。

能登: 高校生のときの課外活動が、大学生活につながることってありますよね。

あきさとさん: 実は、それだけじゃないんです。GTE サマースクールに参加したことが直接、大学合格に役立ちました。
 国際教養大学には総合型選抜(AO入試)で入ったのですが、その際の試験科目は日本語面接、英語面接、英語小論文の3つでした。英語面接の質問が、まさに GTE サマースクールでやってきたことだったんです。

能登: 記事では質問の詳細を伏せますが、それって、まるで私たちが用意したかのような質問ですね。

あきさとさん: GTE サマースクールに参加したことで、総合型選抜の出願書類に使えたし、面接にも使えたし、上がった英語力は大学でもそのまま使えています。めちゃくちゃラッキーでした。


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・人生で一番英語力が上がったのは GTE サマースクールの5日間


能登: でも、高校3年生の夏というとまさに受験勉強の真っ最中ですよね。GTE サマースクールの5日間(※ 2023年以降は4日間)、受験勉強をしないことの恐怖はなかったのですか?

あきさとさん: いや、ずっと机の前で勉強するだけより、やったことのない課外活動に参加した方が自分の能力が上がるし、出願書類に書けたり面接で話せたりする内容も広がります。
 それに、言葉は悪いんですけど、5日間受験勉強しなかったから落ちたとしたら、それはその5日間を受験勉強にあてても落ちるので。楽観的に、「あとで取り返せるからいいや」と考えたのがたぶん一番よかった。

能登: 数ある課外活動の中で、GTE サマースクールに参加したきっかけは何でしょう? 私たちは起業、ビジネスを扱うことが多いので、あきさとさんがなぜ参加しようと思ったのか興味があります。

あきさとさん: 高校生の夏休みは3回しかないから、ある程度長期間で、今まで経験したことのない探求型のプログラムがやりたいと思って参加しました。
 高1のときは、別の団体の次世代リーダー養成プログラムを受けて、高2は格闘技の大会でつぶれて。「あっ、もう高3しか夏がない」となったときに、皆でわちゃわちゃと何かを作り上げる、何かを突き詰められるようなプログラムがないかと調べていたら GTE サマースクールが見つかりました。
 「ビジネスって今まで学んだことがないな、しかもアメリカの本場の内容を英語で学べる。これは大学入試にも直結しそうだな!」と思って選びました。

能登: 申し込んだときの英語力はどのくらいですか?

あきさとさん: 結構低かった。いまが 100 だとすると、高3の夏時点では 50 もないくらい。だけど、GTE の5日間で一気に 75 くらいにまで上がりました。

能登: 本当に!? そんなすごいプログラムだったっけ?(笑)

あきさとさん: 本当に。最初はもうぜんぜん聞き取れなくて。先生の英語が速いし、知らない単語ばかりだし。
 でも、分からないことが続いても、1日1日過ごすごとにだんだん耳が慣れていくし、「こんなことを言っているんだな」と推測できるようになっていって。僕の英語力が一番上がったのは GTE の5日間でした。

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・親が制限や限界を設定しなかったおかげで、自分ごととしてチャレンジや失敗をする経験を積み重ねられた


能登: あきさとさんの弟さんも、私たちのオンラインプログラム「GTE 起業力塾 2021年春」に参加されましたよね。

あきさとさん: はい。弟は GTE 起業力塾に参加して、明らかに変わったなと感じます。それでビジネスに興味を持って、今は名古屋商科大学の学部版ビジネススクールで留学生と一緒に経営学をバリバリ学んでいます。

能登: 兄弟ともに課外活動に積極的だったようですが、ご両親はなぜ積極的に参加させていたのでしょうか?
 私たちが言うのも変ですが、課外活動って別にやらなくてもいいじゃないですか。学校の勉強で必要な基礎学習はできるはずなので。どうして課外活動に取り組むのでしょう?

あきさとさん: まあ、そうですね。一番は興味があるからではないでしょうか。
 部活や習い事もそうだと思いますが、興味があればやってみたい。もし失敗しても大けがする訳ではないですし。
 結構、親から言われるんですよ。「知らないことならとりあえずやってみたら」って。
 親は良い意味で放任主義。「これはダメ、あれはダメ」というのがなくて。「これをやりたい」と言えば、「OK、じゃあやってみようか」と言ってくれる。親が制限や限界を設定しなかったのがとても良かったと思います。

能登: しかし、何でも OK だと、無責任になる可能性もありませんか?

あきさとさん: それがそうでもなくて。自分が「やりたい」と言って始めたことで失敗したら、親のせいにはできませんよね。ミスしたら自分が何とか解決するしかない。そう感じていたので、かえって子どもにとっては成長する機会になりました。
 逆に、親や誰かから「これをしろ」「これはするな」と言われて何か失敗したら、その人のせいにできてしまう。それだと自分ごととして解決策を考え、行動することができず、成長のチャンスを失ってしまいますよね。
 親が制限や限界を設定しなかったおかげで、色々なチャレンジができて、自分でミスを解決するステップを積み重ねられました。それで、外向的な考えができるようになったのかなと思います。

能登: 普段からご両親との会話が多いのでしょうか?

あきさとさん: 何か迷ったとき、困ったときは親に意見を聞いています。「選択肢 A, B, C で迷っているけど、どれがいい?」と相談したとき、その中に良いものがあれば、「これがいいんじゃない?」と言ってくれます。良いものがなければ、「A, B, C だけじゃなくて、選択肢 D もあるんじゃないか?」と問いかけて、持ち帰って自分で考えるように促してくれます。

能登: いい親子関係ですね。

あきさとさん: 本当に。親に感謝です。


■ なぜ国際教養大学に決めた?

親が制限や限界を設定しなかったことで、自分ごととして失敗を成長の糧にできた(写真左)

・選択肢を柔軟に変えられることを基準に大学を選択


能登: あきさとさんはいつから進路選択を意識したのでしょう?

あきさとさん: 実は結構遅くて。具体的に大学を調べ始めたのは高校2年生の冬でした。
 それまでは格闘技に熱中したり、生徒会長をしたりしていたので。直前であわてて調べた感じです。

能登: 大学と学部を選ぶときの判断基準は何でしたか?

あきさとさん: 自分は、可能性の幅というか、選択肢が狭くならない進路を選んだ感じです。具体的には、「国際教養大学と慶応義塾大学のどちらかにしよう」と進路を決めました。
 慶応義塾大学は学部の転科が比較的簡単にできる。国際教養大学は最初の2年間を教養課程で過ごした上で、3年目以降にグローバル・スタディズ領域、グローバル・ビジネス領域、グローバル・コネクティビティ領域から選択できる。
 大学に入学したあとで選択肢を決められる、変えられるという判断基準で、志望する大学と学部を決めました。


・留学先の大学は、英語以外の言語を学べる環境を重視

能登: なるほど。留学先に台湾大学を選んだのも、選択肢を広げるためでしょうか?

あきさとさん: 一番の理由は、中国語を勉強したかったからです。今まで英語だけでなく韓国語と中国語も勉強していて、「言語って面白いな」と感じていたので。
 国際教養大学は1年間の留学が必須なので、「語学を学ぼう。韓国か台湾のどちらかに行こう」と考えて。どちらにするか悩みましたが運よく台湾大学に行けることになり、「これは中国語を学べということだな!」と思い、台湾大学を留学先に選びました。

能登: 授業は中国語ですか? すごい!

あきさとさん: いえ、英語です。中国語は語学の授業で学んでいるだけで。中国語で講義をされてもついていけない(笑)。
 台湾大学は旧帝国大学で、台湾でも最高学府なので、授業のレベル自体が高いんです。台湾でもタレントぞろいの学生が集まるし、日本から来ている留学生も東大、京大クラス。今まで出会ったことのない仲間が集まっているので、「今後どうなるのだろう、もしかすると仲間と起業するかもしれないな」と楽しみです。


■ さいごに、受験にのぞむ高校生にメッセージを!

チームでビジネスプランを作るあきさとさん(写真左上)

・リスクなく失敗できるのは高校生の特権

あきさとさん: 自分は合宿をするプログラムにも何度か参加させてもらって、学校の友だち関係とはちがう環境で活動できたので、「ミスしてもまあいっか」と思えます。課外活動に参加するハードルが低い。その点ですごく恵まれているなと感じます。
 ふつうの日本の高校生は、課外活動プログラムを探すこと自体しないし、ミスをすごく恐れる人が多いですよね。
 自分が一番大切にしている考え方は、「ミスしていい」「間違っていい」ということ。とくに課外活動は、そこでミスしても、学校に戻って笑われることはないし。むしろ、何年かぶりに課外活動で知り合ったメンバーと出会ったら思い出話のネタにできます。

能登: でも、やはりミスするのは恐いですよ。とくに中学生、高校生の時期は。

あきさとさん: そうですね。でも、もし失敗しても「高校生だから仕方ないか」と許してもらえる特権がありますよ(笑)。それに、高校生のときのミスなんて、大人になれば誰も覚えていませんから。
 まずはプログラムを探して、どんどんミスして、それを成長の糧にするのが良いと思います。


・何でも気軽に始めていいし、途中で止めてもいいし、人がやることに乗っかってもいい

能登: 中学生・高校生の大半が、自分が何をしたいか分からず悩んでいると思いますが、あきさとさんから何かアドバイスはありますか?

あきさとさん: やりたいことが無いのは、別に悪いことではないと思います。逆に言えば、これから何でもやれるということなので。
 とりあえず何かプログラムに参加してみてはどうでしょうか。無料のものや、ボランティアもたくさんあるし、海外交流でもいまはオンラインやフィリピンで行う安価なものもありますし。
 その課外活動が自分に合っていればそれをやっていけばいいし、合わなければ止めればいいだけ。また別のものに取り組めば、それが自分に合うかもしれない。とりあえず動いてみたら、意外と道が開けると思いますよ。
 それに、誰かがすでにやっていることをマネしてもいいし、誰かに乗っかってもいい。
 例えば僕は、友だちが高校生の学生団体を立ち上げたのでそれに乗っかって、自分が副代表を務めていました。その学生団体はもともと他の県にもあったそうですが、「うちの県でも同じことをやろう」となったみたいで。そこに友だちが乗っかったので、さらに自分も乗っかりました。

能登: 「自分でやらないといけない!」と力むよりも、「すでにある活動に乗っかろう」「友だちがやるから自分もやってみようか」くらいの気軽な気持ちの方が始めやすいですね。アドバイスありがとうございました!

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