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愛をこめてノクターンを

in three years

2024年明け、2020年のクリスマスが終わって、3年以上の月日が経った。遠距離と復縁を経た、人生で一番長く付き合った人と別れた。

「お互いのために別れよっか」という言葉が心の奥底にこびりついて離れない。彼女は結婚がしたかった。色々な理由はあれど、彼女は私と結婚したいと思っていた。人生で誰かに選んでもらえるということはとても素敵なことだと思う。多少の打算が誰しにもあるけれど、彼女は比較的打算的な子ではなかった。
珍しく純粋な子だったから一夜も共にせず、付き合う前に5回くらいデートをした気がする。当時しょうもない遊びをしていた自分にとってはそういうのが心地よかった。

別れてから「若気の至り」という言葉が好きではなくなった。自分のやってきたことを肯定するようで。多分たくさん傷つけ、最後にまた傷つけてしまったのだろう。

結婚という縛りがなければまだ付き合っていたはずだ。不幸なことに私はまだ結婚したいと思えないのだ。おそらく彼女との相性の良さは今までで一番だった。いつかは彼女と結婚しても良いと思っていた。そんな保証もない言葉誰も信じられないよね、何かが引っかかって自分でさえ信じられないのだから。
やはり結婚が憎い、でも同時に結婚という枷から離れて安堵している自分がいる。
みんなはどこか落とし所をつけて納得できるのだろう。いつまで経っても子供のままの自分がいる。

別れてからのこの感情は何なのだろうか。この見知らぬ感情に名前をつけるのをためらう。名前をつけてしまっては安っぽいものになってしまう気がするから。

夜の匂いがこの感情を引き連れてやってくる、それならば贖罪と愛を込めてショパンの夜想曲を君に送りたい。



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